ご質問の趣旨とは違いますが誤解のないよう補足させていただきます。
火入れは発酵を止めるために行うわけではありません。1回目の火入れは搾った酒を貯蔵する前に行われます。この時点で発酵は終了しています。#1さんは誤解されたか、教えてくれた方が間違っていたか、だと思います。
火入れはいわゆる加熱殺菌(パストリゼーション)で、雑菌の繁殖を抑えるために行います。今ではほとんどありませんが、かつては乳酸菌の一種による「火落ち」という変質を起こす酒がありました。細菌はアルコールで死滅しますが、火落ちをおこす乳酸菌(火落ち菌)は比較的アルコールに強く酒の中でも繁殖します。(火落ちの詳細については参考URLを)
酒は基本的にはアルコールと水でできていますが、その他の微量成分によって味・香りが成り立ちます。こうした成分は揮発性だったり、熱で分解されたりします。従って生酒のほうがより出来立てのフレッシュな酒に近い(実際にはだいぶ違いますが)ということです。火入れをした酒が悪いわけではなく、それはそれでまた別の風味を楽しめばいいと思います。
本当の生酒は蔵元から出て卸店、小売店を通じて流通し、最後に飲まれるまで冷蔵(温度管理)されていなければいけません。でも大手メーカーからは常温流通生酒というものも出ていて、こうした生酒は火入れはしていなくてもミクロフィルターを通して雑菌を濾過して出荷しています。メーカーは酒の成分には影響ない、といいますが、ミクロフィルターで酒の一部の微量成分も濾過されて風味が変るという人もいます。
お礼
詳しい解説をありがとうございました。 よく理解でき満足です。 ありがとうございます。