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戦争犯罪について
靖国問題に関して調べていて気になったのですが、 戦犯とされたのは、東京裁判で国際軍事裁判所条例に基づいて戦犯として裁いたんですよね。 でも現在は正当ではない、明確ではないとして国際刑事裁判所規程を定めようとしているというような記述をみたんですが、つまり今は戦争犯罪はどのように裁かれているんでしょうか? 東京裁判は不当なものだし、戦犯は日本的には名誉回復されているという主張を良く聞きます。 日本は悪いことをしたつまり戦犯は明らかに犯罪者だとする意見も聞きます。 どっちが正しいと言うことではないにしても、明確な犯罪の規定が良く分からなくて困っています。
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国際刑事裁判所(International Criminal Court)の規定については、英語ですが、参考URLにいれたアドレスで見る事ができます。 最初のリンクのローマ規定の国際刑事裁判所が扱う犯罪の定義をご覧になるのが一番よいと思います。ものすごく長いのですが、できるだけ簡単にまとめると、 1.ジェノサイド:民族的、人種的、宗教的集団の一部、または全部を壊滅させる意図をもって行われる、殺人、肉体的もしくは精神的に著しく危害を与える事、生存手段の破壊、等々。 2.人道に対する犯罪 殺人、絶滅、奴隷化、レイプなどを、広範囲もしくは組織的に行う事 3.戦争犯罪 ジュネーブ諸条約および国際慣習法に対する重大な違反となる行為(捕虜の虐待、人質、捕虜に対する人体実験など) 尚、侵略行為も裁判所の管轄となる予定ですが、定義について各国間でまだ合意がないため、当面は侵略行為は取り扱われません。 実際に裁判が行われた(行われている)例としては、国連安保理によって設置された、ルワンダ国際刑事法廷、ユーゴスラビア国際刑事法廷がありますが、国際刑事裁判所は、これらの国際法廷を常設化したもの、と考えるとわかりやすいです。 尚、No.1の方が回答されたように、東京裁判の訴追理由のうち、「平和に対する罪」にかんしては、事後法に基づいている、という批判があります。(それ以外の訴追理由=人道に対する罪や、通常の戦争犯罪については、この問題は関係ありません。) 「平和に対する罪」については、第一次大戦終了時のベルサイユ条約で、ドイツ皇帝ウィルヘルム2世が訴追された(亡命先のオランダが引渡しを拒んだ為に裁判にはならず)事から、「侵略戦争そのものを悪と考え、指導者の個人的な責任を追及する」概念が第一次大戦終了時には存在していたのは、よく知られている話です。日本は、第一次大戦では戦勝者の一員として連合国を構成しましたから、ウィルヘルム2世を訴追する側に立ちました。 「東京裁判で平和に対する罪が問われたのが、事後法の適用にあたるかどうか」というのは、既にそういう概念が存在していたのを理解しつつも、効力のある国際法と言えるほど定着していたかどうか、という点から議論されるべきものです。 元々、国際法というのは、条約などで明確に成立する場合もあれば、慣習法としてほぼ常識になっているから有効といえる、というものもあります。また条約で決まっても、その解釈がはっきりしないなどで、条約として成立しても国際法としては有効といえない、という場合もあります。 通常の法律のように、白黒はっきりしにくい事が多い点は、理解された方がよいと思います。
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- mot1177
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これは先のイラク戦争を考えてみれば良くわかるのでは? 間違えてはいけないのは戦争は犯罪ではありません。外交上の一手段です。 そこにへんな感情論を持ち込んであたかも自分達だけが正義であるように振舞うのはアメリカの常套手段です。 思い出してください。 イラクは経済制裁を受けていました。ときおり空爆も。もはや国の存続ぎりぎりの所。アメリカはしきりに軍の装備を調べる。ミサイル持ってたら危険だからと言いがかりをつけて攻撃しそうになってるから全部捨てた。だけど絶対もってるはずだと結局戦争を仕掛けました。 武器を捨てさせてから攻撃。 そしてイラクの油田を確保。 今フセインは裁判にかけられてますが、結局犯罪の明確な規定は無く、「戦勝国の都合」です。東京裁判からなーにも変わってません。
お礼
イラク戦争もまたよくわからない問題だなと思ってしまいます。 アメリカは本当に怖い国だと思います。 勝利国の都合、というのは戦争につきもののようですね。回答有難うございました。
- musokunin
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大東亞戰爭の戰闘終結當時の國際法では、「戰爭犯罪」といふ法的な概念はありませんでした。今もありません。一般的な法の概念でも、法律の制定される前の事案について、事後法的に裁くことは出來ません。よつて「東京軍事裁判」は、占領軍が、不法に行つた、強者による弱者への制裁であり、私的な制裁を裁判らしい形態で行つたものです。それを正當化するために徹底した言論の彈壓と、占領地憲法の制定強制、「教育基本法」の制定による憲法護持の永續化が進められました。占領軍が占領地の基本法規である憲法をいぢることは、當時の國際法でも禁じられてゐたことです。 「戰犯」と言はれた人々は、いづれも國の事業である戰爭に殉じた英雄であり、犯罪者ではありません。戰爭に道徳概念を持ち込んで、「戰爭犯罪」を言ふならば、戰勝國こそが、効率的効果的に敵を破壞し殲滅したからこそ戰爭に勝てた譯ですから、戰勝國の指導者が一番の犯罪者と言へます。 自分の國の指導者や、自分の父祖の行爲を惡し樣に言ひ、占領軍におもねる發言をする人達が現實にゐるわけですが、その心根は卑しいものと言へませう。
お礼
事後法の問題、それによって裁かれたことから戦犯は名誉回復されていることなどなど・・・いろいろな問題が靖国問題にはあるのだということがわかりました。 戦争犯罪というものがあるならば、戦争をした国すべてが戦犯を犯しているというのも確かだと思います。 回答有難うございました。
- edoduki
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東京裁判は不当といえると思います。でも当時他の方法を取ったとしても、国粋主義的に考えると全て不当です。結局、戦争に負けた事が納得いかないから、全部不当という事。その続きとして最終的には戦争は勝ったほうが正義という話となります。 理屈であって理屈でない話ですわ。
お礼
戦争とはそういうものなんだなと思いました。 回答有難うございました。
- jamiru
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東京裁判は政治的に日本を「戦後」という時代に移行させるためのデモンストレーションですよ。 流血はこれで終わって時代を変える。 その為に不当な判決になっています。 時代の節目の前後には無用な血は流れるものです。 かといって不当ではないとは全く思いませんよ。 まぁ、国内の治安が思ったほど悪くなったので多少の不当判決でもそれほど反対が無かったんですがね。 ちなみに戦争その物が犯罪行為です。 戦争犯罪なんてワケの分からない単語について考えると思考の無間地獄に陥りますよ? それは、殺人で心神耗弱で無罪を考える事と同じです。 戦争そのものに参加したものは全て犯罪者です。 そうでなくては戦争は終わらない。 靖国はもっと日本の宗教文化と歴史をかじれば簡単に分かる。 ただ、それが理解出来ない人間が増えすぎた。 それは日本人自体が日本文化を知らなくなったから。
お礼
>東京裁判は政治的に日本を「戦後」という時代に移行させるためのデモンストレーションですよ。 >戦争そのものに参加したものは全て犯罪者です。 >それは日本人自体が日本文化を知らなくなったから。 確かにその通りだと思います。私自身、不当だと思う部分もあり、しかし仕方無いと思うところもありますし、それ以前に私はどう問題なのかもわからなかったので。 今回はどうしても調べなくてはならなくて、その中で疑問になったので質問しました。 回答有難うございました。
- noname00000
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始めまして 靖国問題は戦犯以外にも色々問題を抱えていますね。 >東京裁判は不当なものだし この文より下の件につきまして答えますと 悪い事をした人が犯罪者では無く、法律に違反した人が犯罪者であるが、近代刑法の前提です。 日本の悪い事?(意見が分かれるため、こう表記)をした人が悪い事?をした時に、彼らを裁く法律は存在しませんでした。戦争終結から東京裁判までの間に急きょ作られた法律により裁かれたので、それをもって不当とされています。(事後法の禁止)
お礼
今回色々と調べることになり、靖国問題に触れたのですが、実に様々な問題があるのに気づきました。 事後法によって不当、ということは知りませんでした。 たしかにそうですよね。。。 回答ありがとうございました。
お礼
とても細かく回答いただき助かりました。 要約していただいて分かりやすいです。 戦争に関することはそれぞれ勝利国の有利に働くようにされるのでほんとに白黒はつけられないですね。 そもそも解決できる問題なのかどうか。。。 回答有難うございました。