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鉄鉱石から製鋼用鉄ができるまでには
こんばんわ。どなたか教えていただきたいのです。 1.鉄鉱石から製鋼用鉄ができるまでの過程 2.γ固溶体とはどういうものか? 3.炭素含有量0.8%のγ固溶体をゆっくり冷却するとどういう組織になるか? この3つについてレポートが出されてしまって非常に困っております。 検索とか色々してみたのですが、うまくいきませんでした。 なのでどなたか教えていただけないでしょうか?よろしくお願いします。
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すこし遅くなったのですが,どなたも回答されていないようなので,私が知っている範囲でお答えします. ただ,以下の回答は,owen-20さんが,化学の基礎知識(高校化学くらい)を知っているものと 仮定して述べたものですので,よくわからない用語がありましたら,高校の教科書に 載っていると思うので,そちらを参照ください. 1.鉄の精錬過程について 概略は,高校の化学1Bの教科書に載っていると思うので,そちらを参照してください. ということで,ここでは,関連する反応式だけを列挙しておきます. どうしてこうなるかは,ご自身で考えてみてください. <材料>鉄鉱石(Fe2O3),石灰岩(CaCO3),コークス(C) CO2 + C --> 2CO Fe2O3 + 3CO --> 2Fe + 3CO2 or Fe2O3 + C --> 2Fe + 3CO とまあ,要するにコークス,一酸化炭素による還元反応がベースになっているわけです. 2.γ固溶体について 鉄には,α(~770℃),β(~910℃),γ(~1390℃),δ(1390℃~)の4種類の同素体があります. γ体とその他のものの決定的な違いは,立体構造にあります. α,β,δは体心立方格子で,γは面心立方格子です. したがって,面心立方格子の隙間率は74%,体心立方格子は68%なので,γ鉄は隙間が多いと言えます. そうすると,γ鉄の隙間には,コークスCが多く入り込むという特徴を持っています. Cがより多く入り込むことで,鉄は硬くなります. ちなみに,α鉄には炭素が0.02%までしか入れませんが,γ鉄は最大2%まで入れるそうです. 3.炭素含有量0.8%のγ固溶体をゆっくり冷却するとどういう組織になるか? これをゆっくり冷やすと,大きく分けて二種類の反応が考えられます. (1)γ→β→αというように,温度降下に伴って,鉄の一部が同素体変化して, α鉄と若干の炭素の固溶体が析出します.これをフェライト(初析フェライト)といいます. (2)残った炭素とγ鉄が,Fe3Cというとても硬い炭化物を形成します.これをセメンタイトといいます. このような,(1)と(2)が交互に起こることで,得られる鉄は,フェライトとセメンタイトが層状に 重なったものになります.これがパーライトとよばれる組織です.
お礼
ume_pyonさん、大変詳しいお答えありがとうございました~。 おかげ様で凄く助かりました。 本当にありがとうございました~、感謝です!