人の暮しは、田舎か都会か、収入や資産のあるなし、周りに親族や知人がゐるか否か、その時の年齢、立場などで大きく變ります。先の大東亞戰爭の時、米軍の空襲を受けた町に住んでゐても、空襲で家が焼かれた人と、燒かれなかつた人とでも、暮らしぶりは大きく變ります。以上のやうな事を考へた上で、個人的な日記や記録、聞き書きを殘した場合、あるいは、國や市町村などで調べた記録などが殘つてゐれば、それが一番重要な資料になります。既に戰闘が止んで六十年になりますから、現在七十歳以上の人のみが、身近に經驗したことどもです。一番良いのは、ご近所や、身近の老人にお話を聽くのが良いでせう。朝は、何時頃起きて、何をして、朝ご飯は何をたべたかなど。そして、どんなものを着て、町の樣子はどうだつたか、子供の目で見た大人のやうすは、など、訊くことはいくらでもあるでせう。
なほ、「太平洋戰爭」は、米軍の對日戰爭の通稱で、我が國では「大東亞戰爭」が正式名稱ですが、海軍は主に太平洋を戦場としたので、海軍の戰闘記録などでは太平洋戰爭といふ言ひ方を使ふ事があります。また、敗戰後は米軍により「大東亞戰爭」といふ呼稱を禁止されて來ましたので、大東亞戰爭を、無知で、あるいは故意に太平洋戰爭と言ひ替へる人もゐます。
お礼
参考になりました! ありがとうございます