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木星型の星には、
なぜ、木星型の星には、衛星が多いのでしょうか? また、なぜ、木星型の星は、火星より遠いところに集中しているのでしょうか?不思議です。
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もう少し簡潔な説明をします。 木星型の惑星(外惑星型)と地球型の惑星(内惑星型)では、内部構造が少し違っています。地球型では、中心に鉄やニッケルからなる中心核と呼ばれる部分があり、その外側に、マグネシウム、シリコンなどの酸化物からなる、中心核よりも軽いマントルと呼ばれる層があり、表面に、厚さ10kmほどの地殻と呼ばれる層があります。 他方、木星型の惑星では、中心核があるのは地球型惑星と同様ですが、マントルがなく、地殻もなく、代わりに膨大な厚さと質量の、主に水素・ヘリウムからなる外層と呼ばれる層の二層構造になっています。 この惑星の構造の違いは、第一に、太陽からの距離によって、惑星を造る材料になる、微惑星・微小天体の総量が違っていたということがあります。地球や火星の軌道辺りでは、その掃過する空間の大きさが小さく、木星ぐらいの軌道になると、空間が大きくなり、含まれる惑星構成の材料が、圧倒的に多くなるのです(ただし、あまりに太陽から離れすぎると、原始惑星構成の材料であるガス雲や、微小天体そのものがなくなり、惑星の形成に至りません)。 第二は、やはり太陽の距離の問題なのですが、水(H2O)やアンモニア(NH3)は、地球や火星の軌道あたりでは、太陽からの温度で、気体状態で存在していて、微小天体を構成していなかったこと。しかし木星軌道辺りでは、冷却して、微小天体として固体であったことがあります。 地球型惑星の起源においては、気体状態であった、この太陽系空間内の水やアンモニアは取り込まれていません。しかし、木星などは、これらの物質を微小天体として取り込んでおり、その結果、中心核が、地球などの10倍以上の質量になり、このような巨大な質量に中心核がある時、惑星を取り巻く大気が不安定となり、大気が地表に落下して蓄積して行きます。この過程が長いあいだ続くと、水素やヘリウムなどの元は惑星大気を形成していた物質が蓄積されて、木星型惑星の第二の層(外層)を構成します。 木星型惑星は、その巨大な質量と、地球の核の10倍以上の質量を持つ中心核、そしてその周りの、厚い、水素やヘリウムなどの第二層で特徴付けられるのですが、このような構造の惑星ができる条件は、木星軌道よりも遠い位置で揃っており、それ故、火星や地球よりも、ずっと離れた位置に木星型惑星があるのです。 木星型惑星に多数の衛星があるのは、先にも説明した通りですが、微小天体を含む膨大な空間があり、また、惑星自身の質量が大きいとは言っても、惑星が吸収しなかった微小天体が多数残っており、これが、引力によって、木星等の衛星軌道に固定されたのです。地球や火星にも衛星はありますが、その数が少ないか、見栄えがしないのは(リングとして、地球や火星のリングは微かなものです)、元々衛星の材料となる物質が少なかったということになります。
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- starflora
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木星型惑星と地球型惑星の違いについては、参考URLを見てください。不十分とは思いますが、わたしも見解を書いていますし、他の方の回答も役に立つと思います。 そこで、わたしが参考URLで書いた説明と繋がるのですが、太陽系の生成は、初期に、旋回するガス雲が、徐々に収縮して生成されたのだという説が、もっとも一般だと思います。この時、わたしが述べたように、地球などは、小隕石の衝突によって主に構成されたのに対し、木星などでは、少し起源が違うのではないかと考えられます。またそのように参考URLで述べました。 つまり、木星などは、太陽が構成されたのと似て、原始ガス雲の収縮で出来た可能性が高いということです。原始ガス雲の中心には太陽があるのですが、一般の星の生成では、「連星」が普通で、これは、ガス雲の収縮過程で、一つの点にだけ収縮しないで、複数の点に収縮し、その結果、複数の同じ大きさや、大きさの違う複数の恒星が生成され、それが連星系を構成したのだと考えられます。 太陽系でも、木星や土星などが、もう少し質量が大きいというか、太陽から離れていて、多くの原始ガス雲を集めていた場合、小さな太陽になったと思えます。そして、太陽系は、普通の星がそうであるように連星系になったと思えます。しかし、そうはならなかった訳です。 こういうことを考えると、木星型の星に衛星が多いのは、その質量が巨大であるので、浮遊隕石などを周りに多く集めることができ、それが軌道上で衝突してまとまり、大きな衛星ができたり、小さな衛星となったり、また、非常に目立つリングになったと思えます(地球にも、火星にも、ごく希薄なリングがあります)。また、木星などが、小太陽の資格を持っていたことから、木星の衛星は、いわば、太陽の持つ惑星に当たるものだとも考えられます。 火星や地球近くでは、あまりに大きな質量のガス雲は、太陽の重力で吸収されて、存在できなかったということです(地球の軌道あたりに木星の元になったような大量のガス雲があれば、太陽に吸収されたということです)。地球ぐらいの規模でも、最初からあれだけの大きさがあると、太陽に吸収された可能性がありますが、小隕石落下集積という考えで起源を想定すると、地球が太陽に吸収されなかった理由が分かるように思います。ガス雲の収縮は、非常に初期に起こり、太陽が一旦、恒星として、まとまった後と、その前では、色々と事情が異なるということです。 木星よりも遠い位置での惑星は、その生成過程が、地球などとは、異なるというのが、説明です。あれぐらいの距離にできる惑星は、生成起源が異なっていたと思えます。それと、無論、太陽から離れているため、惑星表面が低温であること、また、惑星の質量が大きいので、地球などが過去に持っていたかも知れない、水素やメタンの大気を維持できたのだという可能性もあります(地球や火星などでは、軽い分子を大気として引き留める引力がなかったということです)。 また、原始ガス雲の収縮過程についての話は、以下の質問のわたしの回答で少し記しています: http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=173022
お礼
返事が遅くなりました。お許しください。 しかし、助かりました。 連星ではない、恒星の方が珍しいんですよね。 木星は、太陽に成れなかった星という事ですね。
お礼
アンモニアもすでに形成されていたとは、 知りませんでした。 天文学を勉強するのは、 物理及び、化学を理解していないと難しいですね。 どうもありがとうございました。