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メタノール
メタノールって第何級アルコールですか? 酸化しますか?
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rei00 です。 少し時間が出来ましたので,図書で若干調べてきました。で,私も結論から申し上げますが,厳密な定義では「メタノ-ルは第一級アルコ-ルには入らない」が,便宜的には「第一級アルコ-ルに含めてもよい」(つまり,Umada さんと同じ)と思えます。 【有機化学教科書】 先の回答にも記した様に有機化学の教科書を見る限りメタノ-ルと第一級アルコ-ルは区別されています。中には,「フェッセンデン 有機化学」のように『アルコ-ルはメタノ-ル,第一級アルコ-ル,第二級アルコ-ル,第三級アルコ-ルに分類される』と明記されているものもあります。 【化学大辞典(共立出版,1961年)】 第一アルコ-ルの項に『・・・・一般式 RCH2OH(R はアルキル基,アリ-ル基など)で表される。例 エチルアルコ-ル,ベンジルアルコ-ル,フリルアルコ-ル,特殊の場合としてメチルアルコ-ル CH3OH(上の一般式で R = H のもの)も第一アルコ-ルに属する。』とあります。 【化学辞典(森北出版,1981年)】 第一(級)炭素原子の項に『・・・・たとえば,*CH4, *CH3-CH2-*CH3, CH3-*CH2-OH の * 印の炭素原子のように,他の原子0~1個と結合している炭素原子を第一(級)炭素原子という。』とあります。 【化学大辞典(東京化学同人,1989年)】 第一級アルコ-ルの項に『水酸基を有する炭素原子がただ1個のアルキル基を有する脂肪族アルコ-ル類の総称。エタノ-ルは最も単純な構造を有する重要な第一級アルコ-ルである。』とあります。 【化学辞典(東京化学同人,1994年)】 第一級アルコ-ルの項に『ヒドロキシル基を有する炭素原子がただ1個の炭素基を有する脂肪族アルコ-ル類の総称。エタノ-ルは最も単純な構造を有する重要な第一級アルコ-ルである。』とあります。 これら一連の記述を見ると,Umada さんがお書きのように『その違いをどの程度に考えるか(第0級を設けるほどなのか、そうでないのか)ということでしょうね。』の考え方の問題と思えます。つまり,メタノ-ルが厳密な定義では第一級アルコ-ルに入らない事はいずれも認めた上で,「例外として第一級アルコ-ルに含める」とするかどうかの違いの様に思えます。 で,私自身は,最初に記した様にメチルを一級に含めるとの立場も認めはしますが,メタノ-ルはメタノ-ルとして(つまり,一級に入れないで)考えた方が間違いが少ないように思います(例外とは言っても,メチルだけですから)。
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- Umada
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再度出て参りました。 前回の回答No.2は簡単に書きましたが、結論から申し上げるとメタノールはやはり第1級に分類されているようです。 少なくとも以下の書籍で確認できました。 [1] 赤堀、奥村「解説 有機化学」、共立出版、1950 [2] 野村、小林「チャート式 化学II」、数研出版、1977 [1]はちょっと古いので、その後学界の見解が変わっているならそれまでですが。[2]は高校の学参ですが、執筆はちゃんとした大学教授ですから誤りということはないでしょう。 厳密な定義によれば「第n炭素原子にhydroxyl基が付いているものが第n級アルコール」ですから、sugapiさんのお悩み「第1級に分類してよいか」はごもっともです。その意味ではメタノールに関しては便宜的に第1級に入れている、ということになるのでしょう。 上記の文献[1]でアルコールごとのエステル生成速度の比較実験の例が紹介されていました。ある条件で反応させたときのアルコールの生成量が、 メタノール:55.6% エタノール:46.9% 1-プロパノール:46.9% なのに対し、 2-ブタノール:22.6% (そのほか例示の第2級アルコールも17~27%程度) 2-メチル-2-プロパノール:1.4% (そのほか例示の第3級アルコールも1~2%程度) で、第1級、第2級、第3級の間には明らかな差異があります。一方、メタノールとメタノール以外の第1級アルコールとの間にも差異はありますが、第1級-第2級の差異よりはずっと小さいです。これなら便宜的に第1級に入れてもそう問題はないでしょう。 rei00さんのご指摘のようにCH3-とRCH2-Hとで化学的性質は違うわけですが、その違いをどの程度に考えるか(第0級を設けるほどなのか、そうでないのか)ということでしょうね。 酸化についてsugapiさんが質問されたのは「(第1級~第3級で)酸化のされ易さと酸化生成物が違うから、メタノールではどう考えればよいのか」の意味でしょう。これについては上記の分類議論よりははるかに簡単で、ホルムアルデヒドを経由してギ酸になることは前回回答した通りです。
- rei00
- ベストアンサー率50% (1133/2260)
有機化学者の rei00 ですが,いくつかの有機化学の教科書を見ましたが,メタノ-ルは一級とは考えられていないように思います(あくまでも,私の意見です。教科書には明言されていません)。 第何級の定義は sugapi さんがお書きの『ヒドロキシル基がついている炭素、と結合している炭素が一つなら、一級、二つなら二級、三つなら三級』(簡単に言うと,○級炭素の水素原子を水酸基に換えてできるアルコ-ルは○級アルコ-ル)です。 さて,メタノ-ルあるいはメタンを考えて下さい。その炭素は一級でしょうか?上記の定義から考えるかぎり,一級にはなりません。敢えて言えば0(ゼロ)級です。勿論,この場合も一級に含むとの約束が有れば別ですが,私の知っている範囲ではその様な約束は無かったと思います。逆に,上記の事をサポ-トする様に,様々な所でメチルやメタノ-ルは一級とは区別して記載されています。例えば,次の様な例が今見付かりました。 ・C-H結合の強さ CH3-H > RCH2-H > RR'CH-H > RR'R"C-H ・ラジカルの安定性 CH3・< RCH2・< RR'CH・< RR'R"・ ・カチオンの安定性 CH3+ < RCH2+ < RR'CH+ < RR'R"+ ・pKa 値 CH3-OH < RCH2-OH < RR'CH-OH < RR'R"C-OH これから考えると,先に述べた様に,メタノ-ルやメタン等は一級とはせずに,それだけ別のグル-プ(0級?)と考えるのが妥当なように思います。 『酸化しますか?』とは,「メタノ-ルが他の何かを酸化しますか?」でしょうか,それとも,「メタノ-ルは酸化されますか?」でしょうか(おそらく後者だとは思いますが)。これについては既に回答が有る通りですが,「酸化する」のではなく「酸化される」です(メタノ-ル自身は相手を還元します)。つまり次の様になります。 メタノ-ル(CH3OH) ↓ 酸化される フォルムアルデヒド(H-CO-H)(CO はカルボニル) ↓ 酸化される ギ酸(H-CO-OH) いかがでしょうか。前半部については私の意見ですので(一応「自信あり」とはしましたが)思い違いが有るかも知れません。皆様のご意見いただければ幸いです。
- taka113
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アセトアルデヒドを生成するというのは誤りです。アセトアルデヒド(CH3COOH)はエタノールの酸化によって生成し、メタノールから生成するのはホルムアルデヒド(HCHO)です。 アルコールを分類する方法としてはヒドロキシル基の価数による分類と、官能基の数による分類があります。 ヒドロキシル基のついた炭素原子に官能基がひとつ付いている場合は一級、2個の場合は2級・・・となります。また、価数による分類はヒドロキシルキの数が1つのメタノール(CH3OH)やエタノール(C2H5OH)の場合は場合は一価アルコールに分類されます。
- Umada
- ベストアンサー率83% (1169/1405)
-OHの付いている炭素に、他の炭素の鎖が付いていませんから第1級アルコールです。-OHの付いている数は「第何価アルコールか」に関係します。「第何級アルコールか」には関係しません。 メタノールは酸化します。酸化するとホルムアルデヒドになり、さらに酸化するとギ酸になります。(アセトアルデヒドにはなりません)
- obihsot
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メタノールは第1級アルコールです。で、当然酸化します。酸化した生成物はアセトアルデヒドです。 質問の意図が良くわかりませんが第何級アルコールというのは-OHが、何個付いてるかをあらわしています。 ちなみに、消防法で指定される危険物第4類アルコール類は、炭素数3以下の第1級アルコール類とされていますので、メタノール、エタノール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルーコールが該当します。理由は上記を元に考えてみてください。
補足
回答ありがとうございます。。 ヒドロキシル基がついている炭素、と結合している炭素が一つなら、一級、二つなら二級、三つなら三級と覚えていたので、一つもついていない、メタノールは何級だか、わからなくなってしまって質問しました、、 一つも炭素がついていないのも、一級なのですね、、