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なぜ鳥は感電しないのですか?
なぜ電線(被覆されていない)にとまっている鳥は感電しないのですか?いろいろな参考資料を読みましたが、ほとんど同じ解説がかかれていて、よくわかりません。ド素人でもわかる回答ですとうれしいです。ちなみに、鳥は抵抗が大きくても僅かでも電気は流れていないのでしょうか?一方の片足からもう一方の片足に流れないのはなぜですか? 参考書には次のことがかかれていました。電線のほうが鳥よりもはるかに抵抗が小さく、電気は抵抗の小さいほうに流れる性質があり、鳥には流れない・・・と。ほんとうにこんなことがありえるのでしょうか?
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<鳥とは関係ない解説 はじまり> 「明るさ」というのは、物理学で言う「Intensity(強度=フォトンの数に比例)」に、人間の特性(視感度)を掛け算したものです。 世の中の照明器具及びディスプレイの、スペック表示や測定評価は、全て、CIE(国際照明委員会)が大昔に定めた基準、すなわち、人間の視覚の標準的な特性のデータに基づいて行われています。 発生熱も赤外放射と仮定すれば、Intensity は、基本的に消費電力(ワット)に比例します。 しかしそれは、赤い成分(可視光の中でも、あまり明るく感じない成分)、さらには、可視光でない成分(赤外線~遠赤外線)なども全て含んだものです。 白熱電球の性質上、暗くなるにつれて、青白い白から黄色、そして赤になっていきます。 ですから、人間は、電球から出る光のIntensityの減少の効果以上に、輪をかけて暗く感じます。 世の中にある照度計、光度計、輝度計というものは、すべて、機器の中に上述の「人間の視覚特性のデータ」があらかじめ記憶されています。 (多くの場合、ROMに入っています。) <鳥とは関係ない解説 終わり> --- >>> 理科で、並列に繋がった電球の回路は同じ電圧がかかると習いましたので、鳥と電線は並列に繋がっているので、鳥(抵抗10Kオームとしたばあい)にも6600Vかかると、0.66A流れると考えてしまうのはいけませんか? --- いえ。いけなくないです。 これも、正確に合っています。 (私は交流に詳しくないですが、少なくとも直流だとすれば、そうです。容量やインダクタンスの無い、単純な抵抗体のみの回路ならば、直流と全く同じです。) あなたのようにシンプルに考える人が、一番、正解を出す確率が高いです。 では、 前回回答で書いた「簡単な方程式」を実際に立ててみましょうか。 鳥の右の足元をA地点、左の足元をB地点と呼ぶことにします。 線分ABの長さ当たりの電気配線の抵抗をrと置きます。 これは、送電線の特性そのものですから、定数と考えます。 また、rに流れる電流をiと置きます。 それに並列つなぎされた、鳥の体の抵抗をRと置きます。 どういうRになれば最も焼け死にやすいか(=最大の電力消費になるか)を求めるのですから、Rは変数とします。 また、Rに流れる電流をIと置きます。 AとBとの電位差をVとします。 V=ri=RI ここで、簡単のために、電流の総和=(私は詳しくないですが)変電器から次の変電器まで?の電流は、常に一定とします。 (何故ならば、鳥がとまったぐらいで、家庭に届く電力が変わってしまっては困るので。) すなわち、 i+I=定数 鳥の体で消費される電力は、 P=VI=RI^2 = r・(定数-I)・I = r・(定数・I-I^2) これが最大になるポイントを見つければよい。 ----- これは、Iの二次関数で、Iの係数はマイナスだから、グラフは上に凸。 つまり、I微分がゼロになるポイントがP最大。 r・(定数-2I)=0 I=定数/2 よって、Pが最大になるためには、 I=i=定数/2 R=r という結果になる。 ・・・ところが、これでは、AB間の電線抵抗と他の部分の(長さ当たり)電線抵抗とが2倍違うことになってしまう。 ・・・鳥の股の幅が異常に広ければ話は別ですが (=前回回答の話と同じことです。) ----- だから、「P最大」の考え方をやめて、 i≒定数 i≫I r≪R とする近似を考える。 (そして、ここから、「定数」を I0 というシンボルに書き換える。) すなわち、 電線に流れる電流: i = I0(1-Δ) = I0-Δi 鳥に流れる電流: I = I0 - i = Δi ただし、Δ≪1 ここで -- V=ri=RI -- という式を思い出せば、 r(I0-Δi) = RΔi より、 r・I0 = rΔi + RΔi = (r+R)Δi となり Δi = I0・r/(r+R) となる。 よって、鳥の体で消費される電力は、 P = R(Δi)^2 = I0^2・R・r^2/(r+R)^2 Rとrの比を ρ = R/r と置けば、R = ρr なので P = I0^2・ρr・r^2/(r+ρr)^2 = I0^2・r・ρ/(1+ρ)^2 = r・I0^2/{ρ・(1/ρ + 1)^2 } ここで、1/ρ ≪ 1 なので、 ρ・(1/ρ + 1)^2 ≒ ρ よって、 P ≒ r・I0^2/ρ となりました。 以上のように、 近似を行う場所が計算の、ぎりぎり最後近くになるように、慎重に計算したわけですが、 結局のところ、 「鳥の体の経路(足→体→足の経路)の抵抗が、電線の抵抗より非常に大きいとき、 その経路で消費される電力(=発生する熱)は、ほぼ、その抵抗に単純に反比例する」 という結果になりました。 ちなみに・・・ ・rは、当然、ABの長さに比例します。 ・仮に、ρはABの長さによらず一定であるとすれば、 「鳥が大股広げてとまるほど、その股の広さに比例して、鳥の体内で沢山熱が発生する」 です。 また、I0は、送電線で送っている電力の平方根に比例します。 以上を総合すると 鳥に発生する熱(焼け死ぬポイント) ∝ P0・x/ρ ρ: 鳥の体の経路の抵抗の、電線の(ある長さの)抵抗に対する比 x: 鳥の股の広さ P0: 電線に流れる電流(送電する電力の平方根に比例) です。 なお、 #11さんの 「おもいっきし ちがーらしーぞ。 ^_^;」 という指摘についてですが、 これは、電柱がアースになっているからです。 つまり、それは、 #6さんの回答にある、「片足を地面に付けた時」と同じことです。 もしも仮に電柱がアースされていないとすれば、我々は、道を歩いているとき、電柱に決して触れてはなりません。 また、 「感電する」という言葉の定義は難しいかもしれませんが、私が思うに、下記の2種類があります。 1.ビリっとくる 2.焼ける 私が上記で解説したのは、2の方です。 電柱がもしもアースされていなければ、我々が受ける被害は、おそらく、1と2の両方になります。 そして、1についてですが、 人体(と衣服や靴)がプラスに帯電すると、ドアノブに触ったときにビリっとくる現象は、電圧だけで考えると、送電線の電圧なんぞ到底及ばない、とんでもない電圧であるはずです。 (数字は忘れましたけど、数千~数万ボルト程度じゃないでしょうか。) あれは、 人体とドアノブとが電気的に中和するまでに流れる電力を中和時間で積分したもの (=∫Vidt≒ Vit~Vit/4ぐらい) =エネルギーが微小だから、命に別状がないわけです。 (さらに厳密に言えば、スパークの通り道の空気にもエネルギーを与えてますが) つまり、 常に「エネルギー」で考えることが大事です。 (エントロピーだの相対性理論だの量子力学だの宇宙論だの色々と不気味な物理学がありますが、エネルギーの考え方だけは、大昔から不変、かつ、絶対的です。) ちなみに、 この問題では、送電線に電流が流れている時間が無限として考えるので、厳密には、鳥の体から熱が逃げる速さとの競争になります。 鳥の体の熱容量が大きく、放熱速度の方が僅かに負けている状態であれば、鳥は、徐々に焼けます。
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- lietti
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1000Vでも1万Vでも 右足も左足もほぼ同じ電圧では、流れませんよ。 人間の手でも右手と左手の差が24V位では、感じませんね。
>電線のほうが鳥よりもはるかに抵抗が小さく、電気は抵抗の小さいほうに流れる性質があり、鳥には流れない・・・と。ほんとうにこんなことがありえるのでしょうか? 本当にありえるから感電しないのです。 電気はわざわざ抵抗の高い鳥を通ろうとはしません。 ただ、(おそらく参考書にも書いてあると思いますが、)鳥が2本の線にまたがってたら感電します。 詳しくは↓のURLへ
- purity_mv
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電流は電圧(電位差)があって生じるものです。鳥の2本の足の電位は殆ど同じです(電位差が無い)ので電流は流れません。
- a-saitoh
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鳥の右足と左足の間には電線がたとえば5cmくらいありますね. 鳥の左右の足の間の抵抗と,電線5cmの抵抗の比は何1000倍どころではありません.だから,鳥に流れる電流は0ではありませんがほとんど0に等しく,鳥は電流を感じもしないでしょう. 電線→鳥→地面という経路だと,鳥と地面の間の空気がほとんど電気を通さないので,こちらも感電の要因にはなりません. コンドルとかの大きな鳥が,二つの電線に両足をそれぞれ掛けたら,感電するでしょうね.
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