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山川草木悉皆成仏の原典は
日本の仏教の特色として「山川草木悉皆成仏」という思想があるとよく聞くのですが、「山川草木悉皆成仏」は仏典のどこに載っているのでしょうか?仏典に載っていないとしたら、一体誰が初めて言い出しのでしょうか?色々と調べてみましたが判りません。 どなたかご存知の方がいらっしゃったら教えてください。
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こんにちは。。 概説書を読んだ程度ですが・・・(しかも結局わからないのですが。) 仏典には出てこないと思います。 大乗涅槃経に「一切衆生悉有仏性」と説かれていますが、インドでは植物や無生物は「衆生」の中に入らないので、この場合の「衆生」に「山川草木」は含まれないと考えられます。 中国では、植物が成仏するかどうかが意見が分かれたようです。 すでにお調べのようですので、重複すると思いますが・・・ 大乗涅槃経などの考え方(←如来蔵思想)と日本的なアニミズム的精神風土は、極めて容易に結びついていくであろうことは想像できます。(事実そうなったわけです。) それを密教の世界観が補強し、本覚思想の強烈な現世肯定思想に後押しされたこともあり、日本では広く受け入れられたのだ、というのが流れになると思います。 9世紀の天台宗の高僧安然が「草木国土悉皆成仏」と記しているのが、同種の表現で早いもののようです。 ただ、それより古い弘法大師空海の書物に「草木また成ず、いかにいわんや有情をや」という一節があり、「そういう考え方」という点では、かなり古く、同種の表現は他にもあるかもしれません。 「草木国土」と「山川草木」は意味内容としては同じといってよいでしょうけど・・・誰が「山川草木」として言い出したのかは、わからないです。すみません。では。
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- m41
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- poohron
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釈迦が菩提樹のもとで瞑想して21日目、 開悟の折に言った悟りの言葉と伝えられるそうです。 この言葉を日本の仏教の思想として取り入れたのは 天台宗を日本に伝えた最澄で、彼の確立した 「天台本覚思想」の根本を為す思想となっています。 また、最澄は比叡山延暦寺を開きこの教えを広めましたが、 日本の仏教教育の中心であった延暦寺からは後に 浄土宗、浄土真宗、曹洞宗、臨済宗、日蓮宗などの 新しい宗旨を唱える人たちが輩出され、 この「山川草木悉皆成仏」の思想も受け継がれていったと考えられます。
お礼
天台本覚思想の一部になるわけですか。ありがとうございます
お礼
特に仏典に記されているわけではないということですか。天台宗から出た言葉のようですね。参考になりました。ありがとうございます。