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ギリシャ神話
ここでスレがあっているかどうかも分からないのですが、 とりあえずここで質問させていただきます。 ギリシャ神話の中で、ケンタウロスの父親であるイクシオンがネペレと交わる事ができたのは何故なのでしょう? ゼウスがよってイクシオンに火炎車や地獄の鬼達による罰を与えるのがもっと早ければケンタウロスやその一族は生まれなかったと思うのですが、ゼウスは自分の妻にまで迷惑をかけたイクシオンにすぐ罰を与えなかったのでしょうか?
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これについては、ジョルジュ・ドゥヴルー(民族精神医学の創始者)の『女性と神話』新評論にかなり詳細な考察があります。この本自体は正直お勧めできませんけど、総じて原典に忠実で、諸原典を網羅しているところは魅力的です。 この話は、後世の神話がイクシオンの罪ばかり強調しているのに対して、ホメロスがイクシオンに対して同情的とも取れる話を残しているとことがポイントです。つまり『イリアス』で、ゼウスはイクシオンの妻ディアーを寝取って、テセウスの親友でもあった英雄ペイリトースを生ませた、と語っています。 どういうことか。つまりゼウスには、イクシオンの妻を寝取ったことに対して罪悪感があり、だから彼の罪を清め、そのうえ不死にしてやったというわけ。 一方イクシオンは妻がゼウスに寝取られたことを知っていたと仮定するとどうなります? だとすると、彼はゼウスに対して自分と同じ苦しみを与えてやろうと思ったということになりません? 同じことがヘラの心理についても言えます。 なぜ、ヘラを口説きにかかったイクシオンは、その時点で罰せたれなかったか。これはヘラ自身がゼウスとの夫婦関係をどう考えていたかによります。極度の浮気性で自分には目もくれず、しかも神ではないただの人間の女を追いかける…。そんなことは言うまでもないでしょう。実際、ヘラはゼウスと別れたがっていた、と解釈できる伝承さえあるとのこと。 もう一つは、神が分身をつくるとはどういうことか、です。アルテミスの犠牲として捧げられようとしたイピゲネイアは、アルテミス自身の手によって助けられました。ちなみにアルテミスの別名にイピゲネイアがあるそうです。つまり犠牲にされかけたのは、ある意味でアルテミス自身であるといえるでしょう。これが意味するところは明らかでしょう…。実際、ヘラが自ら自分の分身をつくったとする原典もあるそうです…………。 結論として、後世のイクシオンの罪ばかりを糾弾する伝承は、この神話が神々の王たるゼウスのものとしてふさわしくないため、その意味するところを和らげようとされてきたことがうかがえるのです。
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- a01143
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ケンタウロスはとても凶暴で好色で、ようするにどーしょーもない一族だったらしいです。そういう子孫ができることはイクシオンにとっても罰になるし、他の人間に対する見せしめにもなるんじゃないでしょうか。また、愛した女が別人だったなんて結構ショックじゃありません?ゼウスはそういう嫌らしい罰を与えるのが好きそうです。 また、ゼウスがイクシオンを招いたのは、イクシオンの妻に気があったからという説もあって、主神の好色っぷりがうかがえます(笑)
お礼
うーん、どう考えても見せしめより迷惑効果の方がでかくて価値が無いように思えるんですが・・・ 愛した人が別人って別に愛したとかじゃなくても結局バカみたいに他の人(?)とも子供を作りまくってるわけで・・・・・
最初イクシオンが舅のデイオネウスを殺したのを、ゼウスが許したのは、ゼウスも父親のクロノスを殺した過去があるので、他人事とは思えず、同情してかばってやりオリンポスに招いた。 招待されたイクシオンはゼウスの妻のヘラを誘惑しようと不埒なことを考える。 ヘラは結婚と母性、貞節を司る女神であるから、ゼウスの浮気に嫉妬して夫婦喧嘩はするが、他の男になびく事は無い。 ゼウスもそれを承知しているので、イクシオンをからかうつもりで、雲でヘラに似たものを作り、ネペレと名づけた。 酒に酔ったイクシオンはネペレをヘラと勘違いして交わり、その最中にゼウスが現れて、彼を罰した。 要は、イクシオンの義父殺しを自分への贖罪のような気持ちで許してやったが、神であるからイクシオンがどうしようもない人間と分かっている。 一方、ゼウスとしては妻のヘラを信頼してるので、ちょっとからかってみようかと、そんな気まぐれを起こした、ということではないでしょうか。
お礼
ふむ・・・そういう経緯があったんですね。 にしても雲でヘラに似てるものを作ってイクシオンに見せる時点でゼウスのイカレっぷりが良く分かりますね。 私はどんな状況でも自分の愛している人のコピー似たいな物を誰かに渡すのは嫌です。 ・・・・母性を司る神にしてはイクシオンには冷たかったみたいですね。
- sntoco
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ギリシャ神話とはそゆーものです。 教訓も脈絡も何もありませんし、話が突然終わったりします。 作者(話の継承者)がそのようにストーリーを現世に伝えたのですから、そうなのです。物語に脈絡(辻褄あわせ)があるとは限らないのです。
お礼
んな事言われたら全部の神話もそうです。 大体の神話の始まりは何もない所からって話ですが、 じゃあ神はどこから来たの? そんな質問はどの神話でも答えられないです。(多分) 私が聞きたいのは、現在においてギリシャ神話で私の質問はどういう解釈をされているかです。
補足
気になったのですが、経験者ってのはどういう意味なんでしょうか・・・・ ギリシャ神話の経験者・・・・ もしかして神話の時代に生きるお方でしょうか?(笑)
お礼
うーん。そういう話もあるんですか。 古代の物語って原典がはっきりと残ってないのが問題ですよね。 はっきり残っていてもそれにイチャモンつける奴はいくらでもいるんですけど。