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電子顕微鏡で見る析出物は何故一方向に整列してるんですか?
電子顕微鏡で析出物を観察する機会があったのですが、析出物はある一方向に整列しているものと、それと垂直な方向に整列しているものばかりで、変な方向に向いているものは全然ありませんでした。 材料の種類を変えると析出物の形は変わりましたが、やはり整列の仕方は同じような感じでした。 これは何故でしょうか? 必ずしも実際に析出物がそのように析出しているわけではない、と電子顕微鏡のオペレーターの方は言っていましたが、理由が分かりません・・・
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元物理屋です。 それは原子分子が析出する際に、結合の腕の方向が決まっているからです。変な方向に向くと、エネルギー的に不利になるので、エネルギーが低くて安定した状態に落ち着いているからです。 中には、不純物などのため、少しは不規則性もあるでしょうね。
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析出物は一般的にもとの母材の結晶方向に対して,なんらかの結晶学的関係を持つように析出します. (下の方々がかかれているように,できるだけ整合性が高く,エネルギー的に最も安定な方向に析出します) 方位関係にはいろいろ有りますが,たとえば「K-Sの関係」などの最密面最密方向平行な関係が有名です. (母材と析出物の最密面(BCCなら(110)面)と最密方向(BCCなら<111>)が平行になる) そのため析出物と母材は一定の幾何学的関係を持ち,実際に組織を見ると質問者の方がかかれているような形になります. 「結晶方位関係」「バリアント」等のキーワードで検索して調べて見るといい情報が得られるかもしれません.
- mojitto
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結晶をレンガブロックだと考えてください。 レンガブロックを積み上げる場合、整然と積み上げれば、そのブロック塀は丈夫に、高く、安定して積み重ねることができます。 坂や敷地の関係、職人の技術不足で向きを不揃いにしたり、ズレたりすると、その部分は不安定になり容易に破壊できます。 物質がエネルギー的に安定な形をとるのはミクロでも同じことで、丈夫(安定)な結晶を作り出そうとし、向きは整列するわけです。整列していた方が、次のブロックも積み上げやすいですよね? 本当は#1様のご回答が一番正確です