- ベストアンサー
三上章の主語廃止論について
日本語の主語は必要かどうか、という研究をしていきたいと思っています。 しかし恥ずかしながら、先行研究として取り上げるつもりの、三上章先生の主語廃止論がどうもはっきりとは掴めない…情けないのですが。 主語廃止論とは、 どんな理由をもって論しているのか。 現在使われている、いわゆる主語をどう扱えばいいのか。 を教えてください。 よろしくお願いします。
- みんなの回答 (1)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
三上章さん、ずいぶんなつかしい名前です。学生時分に文法も少しかじったものですから。 昔のことなので、細かいことは忘れてしまいました。もしかすると三上さんの論ではなかったかもしれません。ただ、文法をいろいろ勉強していたときに「日本語には欧米語で言うところの主語は存在しない」という文章を読んだことがあります。 「私は今部屋で本を読んでいる」という文で見てみましょう。 英語では「I read a book in my room now」となります。このぶんの骨組みは「I read a book」です。この部分については語順を入れ替えることもできません。主語・動詞・目的語という一つのまとまりがあり、さらに「in my room」「now」が付け足されているわけです。 日本語では、「私は」「今」「部屋で」「本を」のそれぞれが「同じ比重で」「述語を修飾」しています。「私は読んでいる」「今読んでいる」「部屋で読んでいる」「本を読んでいる」これらはすべて日本語として成立します。いいかえれば「読んでいる」という述語に対して「私は」「今」「部屋で」「本を」の四つの修飾語がかかっているというわけです。この四つはどれをはずしても、順番をどう入れ替えても、日本語としては同じ意味で通用しますね。 「主語を廃止する」というのは「欧米語で言うところの、文法機能としての主語は日本語には存在しない」ということで、日本語では、主語というのではなく「動作の主体を表す修飾語」とするのがふさわしい、ということです。 こんなことであったかと思います。 他の人の論文だったかもしれませんが、参考までに。
お礼
ありがとうございます。 いくら三上先生の論文を読んでも頭がぐちゃぐちゃするだけだったので、 助かりました。 とてもよく理解できました。 主語廃止論とはあと一年付き合っていきます。 また、つまづいた時、よろしかったら御解答を宜しくお願いします。