切削による残留応力影響
冷間鍛造素材(S12C)を旋盤にて仕上げ加工している部品が有ります。
表面の残留応力を何箇所か測定したところ、引っ張りで500~650MPaと言う値が示されました。
現品は冷間鍛造による加工硬化によりHv170~220程度の硬度分布を示しているのですが、上記の数値はこの硬度から推測する引っ張り強度と同じ位の値です。
【質問】
材料の引っ張り強度と同値の残留応力が掛かっている、と言う事はありえるのでしょうか?
それとも、測定された残留応力は鍛造の影響ではなく、切削よる引っかきが原因で極々浅い層だけなのでしょうか?切削に伴う残留応力とはどの程度の深さまで達しているのでしょうか?
残留応力の測定にはX線を使用しています。
この場合表面層より数ミクロンの深さの金属原子間距離を計測していると理解します。
旋盤による切削加工はミクロの視点では工具で金属組織をむしり取っている様なモノと考えます。つまり切削加工自体により結果的に素材そのものが持っている残留応力でなく切削加工に伴う応力を測定しているのではないか?
と危惧しています。
切削に伴う残留応力に関して、何パターンかトライを行ってみようと思います。
方向性が見えたらまた追記ます。チョット時間を下さい。
色々調べて見ると、切削に伴う残留応力は50μm程度の深部まで影響残っている様です。
その為、表面の残留応力上は素材の影響を反映しない様です。
一般には表面に掛かる応力で亀裂発生を判断する為、深部の残留応力は無視しても良いと聞きました。
しかし実際には表面上の残留応力が同じでも素材違いにより寿命は大きく異なります。この点が疑問です。
お礼
ありがとうございます^^ 参考にさせていただきます。