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酵素活性の比較
- 酵素活性の測定方法と計算方法について確認したい
- 精製前と精製後のタンパク質の比較における酵素活性の求め方について知りたい
- 酵素活性の測定に使用する基質や緩衝液、測定方法について詳しく教えてほしい
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>教授だけという世にも稀なラボで、教授もこの測定について知らず 医学部、薬学部、理学部、家政学部、などなら、学生時代に生化学を学び、実習しているので、学部としては心理系かと。これは、モノアミンオキシダーゼ(通常MAOと略す、以下MAO)からの推定で、MAOには聞き覚えがあり、薬理学で、アドレナリンの代謝に関与していたと、というのが35年前の記憶です。 そんなことはどうでも良いのですが、一番良いのは、近くの大学の上記の学部の教員、院生に聞くことです。学生では、生化学の部屋ならOKですが。 >Units/ml、Total units、Units/mg、あとRecovery(%) Units/mlは、サンプル(この場合は、酵素を含む溶液)1ml当たりの活性の単位。測定値から、そのまま計算します。Units/mlの計算時に、吸光度が高すぎて希釈した(精製度か高くなると、希釈しないと測定できないのが普通)場合は、その希釈倍数を掛け算する。 Total unitsは、全活性で、 Units/mlに全液量mlを掛け算した数値。 Units/mgは、比活性で、活性をタンパク量で割った値。タンパク量は、アルブミンを標準液として、検量線を描き、280nmで測定して求めます。タンパク濃度が薄いときは、フォーリン-ローリー法を用いるのが一般的です。この値が、高くなるように精製を進めます。 Recovery(%)は、高いほどよいのですが、高くすると、比活性は低くなります。比活性を高くしようとすると、この回収率は、どうしても低くなります。比活性を高くすることを優先しますが、そうすると回収率が低くなり、ジレンマに陥ります。そこが酵素屋さんの腕の見せ所、ということになります。
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- kgu-2
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肝心なことを訊いていません。 目的は、MAOを精製したいのか、MAOは不純物として除去したいのですか。 測定は、吸光度のセルに、緩衝液と基質を入れ、温度が達したら、一定量の酵素液を入れて攪拌します。 測定は、記録計のグラフから読み取ります。ここは、ストップウォッチを目の届く場所に置き、時間になったら目盛りを読んでもOKです。私が学生の時は、記録計のような気の利いた機器は研究費不足で、研究室になく、目盛りを読んでいました。 活性の計算には、1分間に変化した吸光度(できたら、最初の吸光度と酵素を入れてからの時間、終わりの吸光度と酵素を入れてからの時間)、セルの液量、セルに加えた酵素液の量、が必要です。 ATPaseさんが、関西にお住まいなら、直接お会いしたほうが早いのですが、教授がウンというか否か。 というのは、この研究テーマは、教授が考えたものだろうと想うからで、下手するとアイデアを盗んだといわれかねないので。
- kgu-2
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No1デス。長くなりましたが、続きを書きます。 お金があるなら、臨床検査所などに依頼というのも可能ですが、非日本的ですね。 >One spectrophotometric unit of enzyme is defined as the amount of enzyme which produces an initial rate of change in optical density at 250 mμ of 0.001 per minute at 30° 酵素の活性単位は、30℃、250nmで測定したときに、その吸光度が0.001変化したものを1とする、と書いてあります。ただ、37℃で測定するのが普通なので、30度は、もう一度チェクして下さい。 すなわち、酵素を加えて、1分後に吸光度が0.001変化すれば、1単位です。そこで、具体的に計算してみませんか。 実際にサンプルを加えて、0分と1分後の値を書き込んで下さい。0分の値は測定できないので、リニアで変化するなら、1分と2分後の値でもOKです。 それと、短時間なので誤差は少ないかと想いますが、30度は、どのようにして維持していますか。普通は、セルの周囲に循環装置を装着しますが。
お礼
丁寧な回答をありがとうございました。 参考にして測定してみます。 温度は循環装置がついていて大丈夫みたいです。 温度は30度と書いてあるのですが、誤植かもしれないですし37度もやってみます。
- kgu-2
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No.1です。少し、勘違いしていました。 >250nmの吸光度変化を測定し酵素活性を求めているのですが 基質のbenzylamine hydrochlorideは、酵素によって、減少または、増加すると考えてOKですか。 >250nmの吸光度変化を測定し酵素活性を求めているのですが、吸光度はリニアに変化しており、きちんと測定できているように思います。 基質に酵素を加えると、250nmが時間に対して、リニアに変化すると考えてOKですか。 以上の条件が満たされるのなら、酵素活性の計算上の問題です。 酵素活性は、例えば、1分当たり基質何モルが変化したか、という単位で表すことが多いのです。何モルかは、基質のモル吸光係数などから計算します。その他に、任意の単位を設定するは場合もあります。例えば、1分間に250nmの吸光度が、0.1変化するものを1単位とするなど。この場合バッファーの種類やpHなどを決めておくのは、当然です。 モノアミンオキシダーゼが、どのような活性の単位を使っているかは、近くの人に訊いて下さい。
補足
ご回答ありがとうございます。 補足としては、基質は酵素によって250nmの吸光度が増加するものです。 基質に酵素を加えると250nmの吸光度が時間に対してリニアに変化しました。 酵素について勉強不足の質問をしてすみません。 周囲に同じようなことをやっている人がいないので、文献だけを頼りに測定しています。 ラボには博士課程の学生も助手もおらず、教授だけという世にも稀なラボで、教授もこの測定について知らず、うまくいかないと言っても、調べておけの一言。 愚痴になって失礼しました。 モノアミンオキシダーゼ(MAO)はミトコンドリア外膜に多く存在する酵素です。 私が精製したいのはミトコンドリアの内膜なので、外膜が混入を検出する目的でMAOを測定したいと思っています。 論文を調べても、1960~1970年代までで確立されて、もう変更されていないMethodのようで、最近の文献では結果だけが載っていて、Methodの詳細な記述は無く古い文献が引用されているのみでした。 それで1960年代のMethod in Enzymologyに記載の方法を用いて測定していますが、波長も「250mμ」と書いてあったりで、現在と感じが違って不安です。 英語も不得意ですが日本語のMethodを見つけられませんでした。 しかし、タンパク濃度を「280mμ」で測定せよと書いてあったので波長で間違いないと思います。 セルは石英セルを用いています。 コントロールというのはウエスタン・ブロットで外膜が主な成分と思われる結果の出たタンパク質で、コントロールとは確かに言えないと思います。 吸光度は0.6くらいです。 Method in Enzymologyには One spectrophotometric unit of enzyme is defined as the amount of enzyme which produces an initial rate of change in optical density at 250 mμ of 0.001 per minute at 30°. とあります。 単位はUnits/ml、Total units、Units/mg、あとRecovery(%)という項目もありました。 これはTotal unitから計算しているみたいでした。 他の論文ですが、mμmoles benzaldehyde produced/minutes/mg protein という単位もありました。 基質は酵素を加えると250μmに吸光度のあるBenzaldehydeになります。 Benzaldehydeのモル吸光係数は13,000です。 今まで、比活性で比べていて、内膜に向かってかなり精製していて抗体でも内膜が主だと思われるのに、外膜とほとんど同じ値が出たりしていました。 もしかすると、Total Unitで比べないといけないのかもしれません。 やってみます。 状況をうまく説明するのが難しいので、回答も難しいと思いますが、現在まで教えてくださったことでもかなり参考になりましたので、他にアドバイスや思い当たることがありましたら宜しくお願いします。
- kgu-2
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状況が不明確だし、初歩的なご質問なので、周囲の指導者に訊ねられた方が良いと思うのですが。 例えば、私は、280nmの波長を、ガラスセルを使って測定して、「測れない」と騒いで大恥をかいたのが出発点ですが。 >コントロールでもうまくいかないのです。 この場合、コントロールは無いはずなのですが。コントロールとは何ですか。 ご質問は混乱しています。測定自体に問題があるのか、計算の問題なのか不明です。 まず、サンプルが、検量線の中に入って、測定誤差とは考えられない0.020以上の吸光度がありますか。 0.020に達していないのなら、測定がうまくいっていません。酵素量が足りないか、失活などによって活性が不足している等が推定されます。 吸光度が0.020以上あるなら、活性はあるハズなので計算です。 >mg proteinあたりの酵素活性を求めて比較するということで良いのですか? これは、比活性といいます。この数値が高いほど、精製が進み、純度が上がっています。既に均一の酵素の比活性の数値が分かっていれば、その値になれば、精製は終了です。この比活性が精製前と精製後を比較して「何倍に精製された」と表現します。この比較した値が大してあがらない精製法は、中止するのが一般的です。 >タンパク質のTotal volumeをかけてTotal同士を比較 これはTotal活性といわれる数値です。もちろん、値が高いのが理想です。 出発材料のTotal活性を100%として、なん%残っているかを計算できます。が、現実には、ロスがでて減っていきます。普通、回収率(%)と表現します。
お礼
丁寧にご回答頂きましてありがとうございました。 残念ながら、関東です。 kgu-2さんのアドバイス通り測定したところ、ある程度きちんとした値が出ました。 まだ色々問題はあるのですが、折りよく生化学教室の方と知り合えたので、直接指導して頂ける運びとなりました。 色々とありがとうございました。 とても感謝しています。