- ベストアンサー
キトラ古墳について
キトラ古墳内にカビが発生したのは、そもそも何が原因なのでしょうか?発掘しなければ無傷だったのでしょうか?やはり発掘が原因ですか? どなたか詳しい原因を教えていただけますか? よろしくお願いします。
- みんなの回答 (4)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
記憶に基づいて書きますので誤認・記憶違いがあるかも知れませんがご容赦願います。 キトラ古墳は、発見当初から壁画の存在が予想されたためか最初から石室などを発掘調査するようなことををせずに、電波探査により石室を特定しそこへパイプを差し込んでファイバースコープにより石室内部の撮影調査がされました。 第1回目のファイバースコープ調査では玄武の壁画しか確認されませんでしたがそれから何年か後の調査では四神や天文図などが残っていることが確認されました。 これらの壁画を保存するために石室をいきなり発掘することなくまず空調設備を整えた覆屋と前室を作り、十分な配慮の元に石室を発掘をしたようです。 しかし、どれほど注意を払おうとも何百年も密閉されていたものを開放したわけですから環境の変化は否めません。 おそらく高松塚古墳の事例から前室を設け、湿度・温度の調整を行えばそんなに急速に劣化が進むとは考えなかったのではないかと思います。 従ってカビが発生した直接的な原因としては「発掘調査」となりますが、すでに浮き上がっていた壁画もあったことから「発掘調査をしなければよかったのだ」とも言い切れません。そのまま放置すれば地震や壁画そのものの重みで落下して粉みじんになったいた可能性もあります。
その他の回答 (3)
- nanndesuto
- ベストアンサー率21% (17/78)
原因は間違いなく発掘です。確か高松塚古墳だったと思いますが、盗掘のあとがあり、調査もそこから行われて壁画が確認されたわけですが、盗掘による穴が開いていたにもかかわらず、それほど壁画は傷んでいませんでしたが、その後の調査で急速に劣化したことからも、調査発掘で古墳内の空気が変わったことにより壁画が劣化したことは明らかです。 具体的には石室内は暗く湿度も高い上に閉鎖空間ですので、元々カビが繁殖しやすい環境でしたが、閉鎖空間であったがために存在するカビの種類が限定され、特定の種類のカビが繁殖すると環境が変わって、そのカビの繁殖が止まって死滅が始まり、その死骸を栄養源に別のカビが繁殖し、増えすぎるとまた死滅が始まって、別のカビが・・・というように延々と連鎖してたのが調査発掘によって破られたのが原因でしょう。 別の話ですが、エジプトのピラミッド発掘でファラオの呪いと呼ばれる現象の正体は、ピラミッド内のカビが死んだ際に分解されて出た毒素によるものだったはずです。その後は空気が換気されて環境が変わったからか、ピラミッドを訪れる観光客で倒れたと言う話は聞きません。
お礼
回答ありがとうございました。遅くなってしまいすみません。 ピラミッドの話は聞いたことがあります。 キトラや高松塚古墳のように、高湿度である環境にある遺跡は本当に発掘後の状態保存が難しく、なおかつ莫大な費用もかかりそうですね。 この問題は昔から考古学者たちのジレンマであるように思います。貴重な遺産をどうか守っていきたい、これを強く願います。
- mii-japan
- ベストアンサー率30% (874/2820)
その通りです 発掘したこと(新鮮な空気に触れる環境にさらしたこと)が原因です そして事態を悪化させたのは、保存のための方策検討をいわゆる考古学者だけが独善的に行なったこと、官僚の在任中に問題が起きなければ良いという体質です 保存には、微生物・建築等関連しそうな全ての分野の英知を結集しなければならなかったのです、でも変なセクショナリズムで部外者を排除したこと(これもある意味官僚体質です)が事態を最悪のものにしてしまいました
お礼
お礼が遅くなり申し訳ありません。回答ありがとうございました。 >保存には、微生物・建築等関連しそうな全ての分野の英知を結集しなければならなかったのです、でも変なセクショナリズムで部外者を排除したこと(これもある意味官僚体質です)が事態を最悪のものにしてしまいました とのことですが、それが本当なら大変残念でなりません。「すべての分野の英知」、これは発掘において必要不可欠のように思うのですが、それをキトラの時は軽視されていたのですか?残念です。
- 2199
- ベストアンサー率14% (74/524)
カビは空気と適度な湿度と温度及びカビ胞子があればどこでも発生します。いずれ石室内にカビが発生したとは思いますが、発掘がカビの発生を加速させたことは否めないでしょう。 調査後のケアが万全ではなかったようです。高松塚古墳は石室内の雨漏りにも気づかずにほっといてカビが発生していますから。
お礼
返事が遅くなり、申し訳ありません。 やはり発掘がカビの直接的な原因の一つなのですね。ネットで調べてみても、公のHPではそのことには一切触れておりませんでした。 調査後のケアも十分なされていなかったとのこと、残念でなりません。ご回答ありがとうございました。
お礼
返事が遅くなり、申し訳ありません。 >おそらく高松塚古墳の事例から前室を設け、湿度・温度の調整を行えばそんなに急速に劣化が進むとは考えなかったのではないかと思います。 なるほど。現代の技術をもってしてもカビには勝てなかった、と。 >従ってカビが発生した直接的な原因としては「発掘調査」となりますが、すでに浮き上がっていた壁画もあったことから「発掘調査をしなければよかったのだ」とも言い切れません。 その考えには同感です。しかし、発掘することが古墳の劣化を早めてしまうというのはなんとも皮肉です。 詳しいご回答、感謝します。ありがとうございました。