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ウィンクラー法とアジ化ナトリウムについて
ウィンクラー法という、水中の酸素を亜マンガン酸で固定させ、KIと硫酸酸性で反応させて生成したヨウ素をチオ硫酸ナトで適ていするという方法があります。ここで、硫酸酸性にする理由はなんでしょうか。また、この方法は還元性物質の存在により、酸素が消費されてしまうので、(ここまでは理解できます)アジ化ナトリウムNaN3を加えて妨害を防ぐそうです。アジ化ナトリウムを加える理由はなんでしょうか。頭悪くてごめんなさい><分かりやすく教えていただければ幸いです。
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ウィンクラーのヨウ化カリウム-アジ化ナトリウム変法では、 1)マンガン塩による溶存酸素の固定 (Mn(OH)2→Mn(OH)3 ; Mnは溶存酸素によって2価から3価に酸化) 2)ヨウ素・チオ硫酸塩を使った逆滴定 の二段階の操作を行います。 これは、そのままでは溶存酸素が放出されやすい為、 採水地点から実験室までの移動中に放出されないようにする 必要があるからです。 この1段目の、マンガン塩による酸素固定の反応はアルカリ性で行う必要があります。 一方、2段目の逆滴定では、KIからヨウ素を遊離させるのと、そのヨウ素とマンガンを 定量的に反応させるために、酸性下で行う必要があります。 そのため、『滴定時に』硫酸酸性にします。 また、亜硝酸イオンが共存する場合(→河川水では常時共存)、 溶存酸素によるマンガン塩の酸化が定量的に行われず、 一部の酸素が亜硝酸イオンの酸化(→硝酸イオンに変化)に 使われたりしてしまいます。 これを避ける為、アジ化ナトリウム(→還元剤だが、(測定法の 条件下では)溶存酸素やMn(OH)3を還元しない)を添加し、 亜硝酸イオンを分解してやります。 他の還元剤、例えば亜硫酸塩などでは、溶存酸素と反応したり、 精製させたMn(OH)3まで還元してしまう為、 アジ化ナトリウムを使用する必要があるわけです。
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硫酸酸性に関しては、マンガンの関係でしょう。すなわち、中性やアルカリ性では4価のマンガンが安定であるために、酸素との反応によって生じるMn4+(ですよね?)の還元が進まないということだと思います。 類似の例として、一般に、KMnO4を使った酸化還元滴定は硫酸酸性で行います。塩酸や硝酸では酸自体が酸化される可能性があるので硫酸が使われるのでしょう。 アジ化ナトリウムに関しては、水中に含まれる還元性物質である亜硝酸塩による妨害を防ぐために加えられるようです。アジ化ナトリウムが亜硝酸塩と反応して分解するということです。
お礼
ありがとうございました。
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