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紋切型の源流は?

知人の30代後半男性は激しく片想い中です。相手である18歳女性との逢瀬の場所は風俗店です。彼は熱心にお店に通っては有料のスキンシップを楽しみつつ、真実の愛を語っているそうです。彼女が「処女」だと聞いた彼は狂喜して、自身は童貞ナリ、と彼女に告白したそうな。 現在のポストが「教諭」である彼は性質が非道というわけでもないんですが、常識が世間からズレていて、たびたび周囲に迷惑をかけていました。私も彼にはヒドイ目にあわされたことがあるので、もはや彼の行動に意見する気がありません。悪意がない人間の悪事とは、想像を絶する迷惑効果があるものなのです。 さて彼のようすを伝え聞いた私は 「娼婦に恋する」 という定番の紋切型が現実の世界にもあることを知って驚き、感心しました。 質問 1.「娼婦に恋する」「娼婦が恋する」という紋切型の物語ではどういう作品がありますか?小説、戯曲、映画、オペラ、ミュージカル等、形式は問いません。 2.「娼婦に恋する」「娼婦が恋する」という紋切型の源流ともいうべき作品はどれでしょうか。あるいは民話や神話とかですか? 3.聖書や、その他聖典などにも同様のお話はありますか?

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回答No.2

そうですねNo.1様が仰いますように「実話が物語に先行」というのが現実なのでしょうか俗に「事実は小説より奇なり」とも申しますね。 さて私は、あまり詳しい情報をお伝えできる立場にないのですが1.についてはミュージカル映画で一つ、これに近い題材のものがありました。実話ではないでしょうが シャーリー・マクレーン若かりし日の主演作『スイート・チャリティ』(監督ボブ・フォッシー)です。 娼婦ではなくてホステスですが(ダンサーだったかも?)何度も男に裏切られ、やっと堅気の男に愛されたと有頂天になるも束の間また捨てられ…でもメゲずに生きていく、といったお話です。 それと『ラ・トラヴィアタ』で思い出しましたがプッチーニ『マダム・バタフライ』もありますね。娼婦ではなく芸者という設定のようですが。 それから文学作品ではドストエフスキー『罪と罰』のヒロイン、ソーニャこれは娼婦ですね。 ゾラの『ナナ』 モーパッサン『脂肪の塊』 モーム『雨』もヒロインは娼婦です。 設定は、清純な気性であったり真正のあばずれだったり平凡な娼婦だが改心してみたり…男のほうも真剣だったり振り回されたりスケベ心満々だったりと、いろいろ。 それだけ古今東西、描き甲斐のある対象のようですね。とくに男性がたにとっては。そして女性にとっては嫉妬の対象なのでしょうか。 それから3.これは諸説あるようですがマグダラのマリアの伝説がありますね。キリスト教と娼婦には切っても切れない深い関係があるそうです。他の宗教でも時代が古くなるほど、こうした傾向は見受けられるように思います。きちんと調べたことはございませんが。 御質問者様の知人のお話を拝読して昔テレビドラマでビートたけし扮する刑事かなんかが客を装って捜査に入り込みドサクサに紛れて未成年の娼婦相手に 「こんなことするのも、オジサンが最後!」 などと調子のいいことを言っていたシーンを思い出しました。 「教諭」が「常識が世間からズレて」いる、というのは世間では定評のあるところかもしれませんね。私の兄も「教諭」職です、実感はありますよ。 「悪意がない人間の悪事とは、想像を絶する迷惑効果があるものなのです。」 これも身に沁みております。(笑)

warthog
質問者

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おお、ミュージカルもありますか。 「遊女とどう距離をもってつきあうか」って、世の関心事のひとつなんでしょうね。わたしはそういう甲斐性がないので、職業女性と遊んだことがないんですが。 「マグダラのマリアとイエスはどういう関係であったか」というのは世間話から大真面目なキリスト教論まであらゆるレベルで討議されている定番ネタですね。「遊女が改心してイエスに従ったという筋書き」や「処女マリアと同名別人マリアの対照的な経歴」がわかりやすいことから、世論はマグダラのマリアを遊女に認定しがちですね。。 ありがとうございます。

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  • jakyy
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回答No.9

「娼婦に恋する」「娼婦が恋する」というから下記の映画を思い出しました。 映画は非現実的な世界を描いていますが、実際にある話のようなストーリーです。 もっとも実際の世界では、「娼婦に恋する」定番の紋切型は、 小説、映画などよりも波乱に富んで、サスペンスに満ちた世界でしょうね。 【ミルク・マネー】 娼婦が悪党に追われて田舎町に現れ、教師と恋に陥るというラヴコメディです。 娼婦は自分が娼婦であることを忘れて恋をして、 世間の冷たさを知って去っていくというストーリーです。 映画ですから、最後には、どんでん返しが待っています。 http://www.walkerplus.com/movie/kinejun/index.cgi?ctl=each&id=10951 【ボーン・イエスタディ】 この映画の場合は、元ダンサーですが。 元ラスヴェガスのダンサーで、不動産会社の社長の愛人が、 家庭教師に教育してもらったおかげで、一流の社交界で人気になる話です。 性しか売るものがない無教養な女性が、教育を受けると強くなるいい話です。 http://www.walkerplus.com/movie/kinejun/index.cgi?ctl=each&id=10318 【娼婦ベロニカ 】 中世の娼婦は美貌で、歌を歌い、詩を作り大変教養があったことがわかります。 その娼婦に貴族が恋をして、話が大きく展開します。 かなり長い映画ですが、面白く時間が経つのを忘れます。 http://www.walkerplus.com/movie/kinejun/index.cgi?ctl=each&id=31539 【砂漠の流れ者 】 サム・ペキンパーの映画ですが、西部の流れ者が娼婦と恋に陥ります。 不器用な男は、好きなんだという台詞をいう代わりに照れて、 「君は寝てもお金を取らないから」という台詞を言ってしまいます。 愛がさめて、娼婦は去っていきます。 http://www.walkerplus.com/movie/kinejun/index.cgi?ctl=each&id=3678 【プリティ・ウーマン 】 有名な映画ですね。娼婦と実業家の恋愛映画ですね。 http://www.walkerplus.com/movie/kinejun/index.cgi?ctl=each&id=8033 【片翼だけの天使】 生島治郎の私小説『片翼だけの天使』というのがあります。 韓国生まれのソープ嬢をカミさんに迎え入れた男の話です。 小説のような話を実際におくったそうです。 http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=9971119471

warthog
質問者

お礼

この紋切型は映画の世界にも大きく貢献しているようですね。ボーン・イエスタディとか、おもしろそう。DVD探して、観てみます。 ところで、、 「芸術分野の地位にかかわらず、ほんとうに楽しいのは紋切型だ」 というのが私の持論でして。 「マダム・バタフライ」も「水戸黄門」も同じように楽しめる、庶民な質問者なのでした。 ご回答ありがとうございます。

  • ismael
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回答No.8

聖書関係では「サムソンとデリラ」でしょう。デリラは娼婦ではありませんが悪女です(太守の寵妃、つまり妾ですね)。 femme fataleという話にもなって来ますね。

warthog
質問者

お礼

おお、旧約にありましたか。ありがとうございます。

  • ismael
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回答No.7

マグダラのマリアの件は、「心に罪なき者のみが石を持て打て」とイエスが言ったとの逸話での文脈で論じる方が多いのと、娼婦と神の子との取り合わせは本件とはなじまないと思った次第。 キリストと彼女の関係の新たな見直しは、映画『最後の誘惑』http://www.walkerplus.com/movie/kinejun/index.cgi?ctl=each&id=3559およびその原作ニコス・カザンザキスの小説『キリスト最後の誘惑』などを参照ください。

warthog
質問者

お礼

マグダラのマリアの件は、質問2に対する答えのひとつと考えてよいでしょうね。 ありがとうございます。

回答No.6

>これについては、まだ異説の段階ではありませんでしたっけ? 少なくとも定説に格上げされたという話はなかったと思いますが ええ。ですから一つのお話と申し上げました。 余計な投稿を失礼しました。

warthog
質問者

お礼

まあまあまあ。 とにかく、マグダラのマリアさんは後代に議論の材料を提供している、ってくらいで納得しましょうよ。 ご回答ありがとうございます。

回答No.5

>それとマグダラのマリアは恋愛とは別の話という御指摘がありますが、この人はイエスのヨメだったそうで、もちろん恋愛関係であったようですよ。 相手がイエスですから、それだけでは済まないのは想像に難くないですが。 これについては、まだ異説の段階ではありませんでしたっけ? 少なくとも定説に格上げされたという話はなかったと思いますが。

warthog
質問者

お礼

まあまあ。 とりあえず、聖書に「ふたりがイタした。」との記述はないようだし、『ジーザス・クライスト・スーパースター』で×××な場面も出ないから、「イエスのもっとも身近な女性であったようだ」くらいで同意しておくのはどうですか?

回答No.4

こんにちは。 私が大好きな作品を忘れていたので、またお邪魔します。 メリナ・メルクーリ主演『日曜日はダメよ』(J・ダッシン監督) 何とも逞しく陽気な娼婦たちが登場します。主題曲も、すばらしいです。 それとマグダラのマリアは恋愛とは別の話という御指摘がありますが、この人はイエスのヨメだったそうで、もちろん恋愛関係であったようですよ。 相手がイエスですから、それだけでは済まないのは想像に難くないですが。 哲学カテゴリにて、たまに質疑があがりますが、やはり諸説紛々です。娼婦ではなかったとする説もあります。 いまとなっては真偽のほどは定かでありませんが一つのお話として挙げました。

warthog
質問者

お礼

映画ですね。レンタルDVDを探してみます。 ありがとうございます。

  • ismael
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回答No.3

小説で思いつくのは『マノン・レスコー』です。これは映画やバレエにもなっています。 どなたかも挙げていらっしゃいますが歌舞伎や浄瑠璃の心中物も花魁(娼婦)と客の悲恋が主題になっている話が多いですが殆どは実話がもとになっているようです。梶芽衣子が主演した『曾根崎心中』は、大好きな映画です。 娼婦は世界で最も古い職業の一つと言われており起源は神に仕える巫女であったと言う説もあります。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%86 ちょっと変化球ですがジョセフ・ケッセルの小説『昼顔』にも娼婦の恋が出て来ます。映画化された『昼顔』も素晴らしい作品です。 『スイートチャリティ』は、イタリア映画『カビリアの夜』(心優しい娼婦が主人公)をミュージカル化したものですね。 マグダラのマリアは、恋愛とは別の話です。 娼婦はどの地域どの時代でも常に見下されていたわけではなくそれなりに社会的地位や評価を受ける場合もありました。 逆に19世紀のフランスでは「女優」や「バレリーナ」は、娼婦とほぼ同義語でした。 興味があれば『売春の社会史』上下 ちくま学芸文庫をどうぞ。

warthog
質問者

お礼

おお、バレエもありますか。そして巫女も出ましたか。それが神事の延長にあったということですかね。。興味深いです。 ありがとうございます。

回答No.1

国や文化が違う中で独立して発生したものではないでしょうか? 日本で言えば曲亭馬琴の名前の由来ともなった「廓の誠」という発想がそうでしょうし。日本の場合には現実が物語に先行していますね。 代表的なのが近松の『曾根崎心中』。ちょうど小林恭二氏が文春新書から『心中への招待状』というのを出していますが、初期の心中は遊女と客の心中が圧倒的に多い。その中でお初・徳兵衛の心中が近松によって浄瑠璃となるわけですが。 同じ近松では『心中天網島』もそうですね。このパターンはずっと続いて岡本綺堂の『鳥辺山心中』まで続きます。 『伽羅先代萩』の脇筋の一つ、高尾太夫のエピソードも、このパターンですが、これも実話がベースになっています。同じく実話がベースになっているであろうものに落語の『紺屋高尾』と『幾代餅』があります。 日本の遊郭では、女郎に対し「間夫」がいる、というのは珍しいことではないわけですから。「間夫がなければ遊女は闇(『助六』)」、というのは当時の常識でもあったでしょう。 西洋だとデュマ・フィスの『椿姫』。これも実在の高級娼婦マリー・デュプレシと小デュマ自身をモデルにしています。こいつがオペラになって『椿姫(ラ・トラヴィアータ)』。舞台を現代に移してハッピーエンドにしたのが『プリティ・ウーマン』ですね。 ヨーロッパ近代文学や近世日本文学での源流はこういったあたりだと思いますが、いづれも実話が物語に先行していますね。

warthog
質問者

お礼

ふむふむ。 浄瑠璃や落語もありましたか。 実話が物語に先行しているってことは、それが人間の性根に近いできごとだからなんでしょうね。 博学に敬意、です。ありがとうございます。