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加藤友三郎の軍縮
加藤友三郎は海軍の人なのに、なぜワシントン会議で軍縮を認めたり、シベリアや山東省から軍を撤退させたのでしょうか。
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海軍大臣は軍人であるとともに、政治家でもあるのです。 当時の海軍予算は国家予算の32.5%に達していました。 陸軍予算を含めれば国家予算の約半分が軍事費に消えていたのです。 これはあまりに異常な事態です。これを無視して軍拡を続ければ国は破綻します。 日露戦争、第一次大戦と戦争費用は国債を発行して調達されていました。 このときもっとも多くの日本国の国債を引き受けてくれたのはアメリカでした。 アメリカを敵に回せば、国債による資金調達ができなくなり、日本は立ち行かなくなります。 アメリカとの軍事力バランスを取りながら、当面軍事費を削りながら、いずれは訪れるだろう対米戦争に備えて国力を蓄えなくてはなりません。そのためには軍事費以外のことで国を豊かにするために税金を使わなくてはならなかったのです。 このことを理解していた加藤全権は、あえて自分が提唱していた八八艦隊計画を辞めてでも、対米関係の維持を考えなくてはならなかったのです。
お礼
ありがとうございました。 大変よくわかりました。