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特養って増やせないんですか?
高齢者福祉に興味があって独学している者です。 特養はいまどこでも待機者がたくさんいますが、これはその自治体で増やすことができないのでしょうか? 財政的に問題があるのならわかるけれど、豊かな自治体(黒字の自治体)でも待機者が何百人といるし・・・。 自分でも本で調べてみたのですが、「国が在宅介護を基準にしたいからあまり施設を増やしたくないんだろう」というようなことしか書かれていませんでした。 回答よろしくお願い致します。
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コストの問題が大きいです。 まず、特養は設備や建築基準が厳しく 新しく設置するには100床規模でも 数億のコストがかかります。設置者も 地方自治体か社会福祉法人に限定されます。 民間企業は有料老人ホームを建てることは 出来ても、特養は建てられないのです。 (社会福祉法人を取得して参入してもも規制が強く利益を上げても企業収入につながらない仕組みがあり、うまみがない) また、施設入所者が増えれば増えるほど、地元自治体の介護保険支出は大きくなり、財政を圧迫します。施設が増えれば増えるほど、介護保険財政が厳しくなるわけです。 かなりの金満自治体でも初期投資に10億、その後も毎年億単位の支出が必要となれば、そう易々と特養を増やすことは出来ません。 在宅介護を基準にしたいから施設を増やさないのではなく費用負担が重くなるから施設を増やしたくないので、在宅介護を推進している、というのが本当のところです。 要は税金の使い道ですから、コスト負担が重くても特養を増やしたい、という有権者が多ければ、それを公約に掲げる政治家も出て、積極的に施設を増やす自治体がでる可能性はなくはないです。非常負担さえ覚悟すれば、人材の確保も運営も、十分可能だと思います。
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- Y_Tammy
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仮に自治体の補助で建物を建ててもらえたとしても、運営は社会福祉法人に委ねることになると思います。 ただ、現状ではコストを切り詰めても人件費を出すのがやっとの状態だと思います。手厚い介護ができるように人を増やすと赤字にもなりかねません。 このあたり、「国が在宅介護を基準にしたいからあまり施設を増やしたくないんだろう」という意向が介護保険での支出の切り詰めという形で現れているのでしょう。
お礼
施設を建てればつぶすわけにはいかないし、人件費と介護体制のバランスが難しいんですね・・・。どうもありがとうございました。
- cha-suki
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理論的にはお金のある市町村など自治体で特養を増やすことは可能です。 しかし、特養を作るということは、ただ単に「施設」を作ればいいということではありません。 団地がたくさん出来た地区の小学校で、教室が足りなくなった状態を想像していただければ、近いと思います。私のこどもの頃は、校庭にプレハブ教室がある小学校がありました。新たに作るということは、お金だけでは解決できない問題もあるのです。 それだけの大きさの土地を見つけ、建物を建て、国や県から補助が出るとはいえ、豊かな市町村でもおいそれとは作れないほどの額がかかります。 その上、それに見合った職員を募集し養成していくのはそれ以上に努力が要ります。それらを運営し管理していく人も足りません。「資金、人材、運営」の三つがうまくかみ合わなければ作ることが出来ないのが福祉施設です。 また、脱施設化という流れもあり、介護保険の給付見直しともあいまって、将来に渡ってお年よりは増えても、将来に渡って特養が運営していけるという保証がないことも要因になっています。「作る」という視点とともに「続けているのか」という視点も必要なのです。
お礼
福祉関係って今は専門学校もできてきているし、希望者が多いような気がしていましたが、施設をひとつ作る・続けていくというのはやはり大変なことなんですね。 わかりやすい回答をありがとうございまいた。
お礼
すばやい回答をありがとうございます。 初期投資に10億円・・・正直そんなにかかるとは思いませんでした。他の政策もあるしなかなかむずかしいんですね。とてもためになりました。ありがとうございました。