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英語の"双数"の歴史
英語(英語に必ずしも限りませんが)で,同じような形のもので作られているもの,例えば,パンツ,メガネなどは,一つでも複数と見なされて扱われますが,このような扱い方を仮に"双数"と呼ぶことにして,このような言語上の習慣がいつどのようにして英語に取り入れられたか,その歴史についての資料,文献などについてどなたかご存じでしたら教えて下さい.
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- esistdas
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> 英語には外部から双数の考え方が入った いえいえ、双数の考え方は元々英語の内部にあり、時代が下るにつれて消滅したものとお考え下さい。英語の歴史は、大まかにかけば以下の通りです。 <印欧祖語>→<ゲルマン祖語>→…→<英語> 英語は、インド・ヨーロッパ語族に属する一言語にすぎません。印欧祖語に双数の概念が確認でき、ゲルマン祖語にもその残滓がみられるのであれば、その子孫である英語にも当該概念が残っていてしかるべきであり、現代の話者はこれを既存の語を用いて(glassesやboth of usなど)表したものでしょう。
- esistdas
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資料を挙げることはしませんが、ざっとだけ説明いたします。 双数(Dual; れっきとした専門用語)は、英語のご先祖様である印欧祖語(Proto Indo-European)から派生した古典語には確認されます。例えば、サンスクリットや古典ギリシャ語なんかでは、ほぼ独立した曲用が認められます。 英語は、印欧祖語同様理論的に再構築されたゲルマン祖語(Proto Germanic)の子孫なのですが、古英語(700頃-1200頃)では人称代名詞に双数独特の曲用が見られることから、ゲルマン祖語でも一部に双数が保持されていたと考えるのが妥当であると思われます。 スラヴ系言語(やはり印欧語族)では、一応双数は消滅したことになっているのですが、チェコ語のoko(目)やruka(手)など一部の名詞については、単数変化・複数変化のいずれとも異なるので古代の双数形の名残であると見られています。
お礼
お礼が遅れてすみませんでした. 早速のご回答ありがとうございました. おっしゃるように英語には外部から双数の考え方が入ったということは承知しておりました. 単数,双数,複数のような区分として双数が存在するものと理解しております.そこで,問題は,日本人の目から見れば,二つには決して見えないメガネやパンツなどをあたかも二つであるかのように見るものの見方-このような見方も専門用語の双数の範疇に入るのでしょうか-がなぜなされ,それがどのような形で-例えばこれらのものが輸入されるときに-英語に入ってきたのかを知りたいと思っているのですが,このことについて記載した本があればと思っているのですが. 米原万理さんが"複数形の謎"という随筆で書かれていたのを見かけたことはありますが,外に見かけません.このようなことは言語学-言語社会学?-ではあまり問題にならないのでしょうか.
お礼
ご回答ありがとうございました. その後R.Quirk et al:A comprehensive grammar of the English languageを見ましたら,私が問題にしている対象は,"双数"というよりは,summation plurals(総数複数)と書いてありました.質問の用語が間違っていてすみませんでした. このsummation pluralsに属する名詞- glasses, scissors, bellows,binocularsなど-は,日本人から見ればどう見ても,複数に見えないのですが,どういう経緯で複数で扱うようになったのかを知りたいと思っています.これについて何かご存じでしたら,ご教示いただければ幸いです.