こんにちは。
虹は太陽光が雨などの水滴に反射してできます。太陽の光は、ただ鏡などで反射させても虹にはなりませんよね。七色の虹になるのは、水滴が光を屈折して反射させているからです。
光の色の違いとは、光の波長の違いです。太陽光には様々な波長が混ざっていますが、それぞれの波長は屈折率が違いますので、屈折することによって波長ごとに分かれてしまいまうんですね。人間の目では、それがだいたい七色くらいに判別できます。
丸く見えるのは、丸い水滴が同じ角度で光を反射しているからです。水というのは本来無色透明ですが、水滴には周りの空気との界面(表面)があります。ここを通り抜けるとき、光は丸い水滴に対して内側に角度を変えて屈折します。そして、中に飛び込んだ光は、水滴の内面に反射して外に飛び出して来るのですが、そのときに再び角度を変えます。このようにして、水滴に飛び込んだ光は角度を変えて反対側に飛び出してくるわけなんですが、それが虹として見える角度がだいたい42度なんです。屈折した光は42度前後の角度で均等反射されますので、その範囲が丸い虹となります。
二重に見えたのは、虹の反射角には、もうひとつ51度というのがあるからです。この角度ですと、光は水滴の中で反転し、上下逆さまになって出て来るんですね。このため、42度の虹が鮮やかな紫から赤に変わるのに対し(下の方の濃い虹ですね)、51度の虹は赤から紫と逆に並ぶ、ややぼやけた輪郭になります。42度の方を「正虹(オス虹)」、51度の方を「副虹(メス虹)」と言います。
このように、虹というのは反射角が決まっていますので、太陽光の入射角度と水滴の反射角度が一致した位置でなければ見ることはできません。ということですから、42度と51度、この二重の虹を両方一緒に見られたということは、質問者さんはたいへん運が良いということです。浪人中の学生さんなんですよね。これはもう、来年は合格間違いなしです!
お礼
どうもありがとう御座います!! かなり分かり易く、読ませていただきました。 特に、正虹と副虹の出来方の違いと、両者の色の順序と濃さの違いが、納得がいきます。 どうしても受かりたいのですが、数学が9割いかず…(笑)