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北辰一刀流の(?)「下段白眼」の構えとは……?
こんにちは。Tosshie-Toshikoと申します。 歴史か格闘技かと迷ったのですが、ひとまずこちらのカテゴリに致しました。宜しくお願い致します。 幕末の或る人物について、その姻戚に当たる方(当該人物の実弟の、娘の夫)が書かれた伝記的文章の中に、次のような一節がありました。 ■■ 以下引用 ■■ <前略>とくに剣道に長じて北辰一刀流の剣客となり、その下段白眼は同流のなかにありても評判の構えにして、敵の胴に切り込む太刀さきがもっとも鋭く、ひじょうに派手な剣術を使った。<以下略> ■■ 引用終わり ■■ 出典 『新選組史料集コンパクト版』(新人物往来社 1995) 「伯父 伊東甲子太郎武明」 小野 圭次郎 より 【p.158 下段】 下段の構えは調べればわかるのですが、下段白眼の構え……? 中段の構えを青眼の構えとも呼ぶ(書く)ことがあるので、その関係かな? とも考えたのですが、それにしては、どの辞書の「白眼」の語義にもそれらしいものがなく、用例も見当たりません……。 誤植かとも疑いましたが、「げだんはくがん」とルビまで振ってあって誤植というのも、可能性として低い気がします。 もしかして、元々の著者(小野氏)の勘違い……? 自分でも辞書やネットで色々と調べてみたのですが、探し方が拙いのか、手がかりすらつかめません。 実は趣味で物書きをしており、適うことならこの“下段白眼”をきちんと拙作中で描写したいと願っておりますので、もし具体的にどのような構えなのか御存じの方がいらっしゃいましたら、お教えいただければ幸いです。 仮に御存じでなくとも、手がかりになりそうな(入手可能な)書籍等御紹介いただけると、大変有難く存じます。 勿論、武道の専門家の方からの「え? そんな構え、何処の流派でも聞いたことないよ(笑)」という類の御回答でも、大歓迎です(笑)。
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こんにちは。私も初めて聞く構えですが、文脈からちょっとした想像ができます。 >敵の胴に切り込む太刀さきがもっとも鋭く~というのですから、相手の胴に切り込む時に非常に有効と思われます。 とすると、実際にある構えとしては、普通に下段に構えた太刀を右に倒し、刃の側面を相手に向ける構えが考えられます。 これだと、光が当たると、相手は太刀の刃の輝きを見ることになるので、それを称して「白眼」かもしれませんね。 胴を抜くときは、相手の出足に乗じて右前に踏み込み、太刀を下から上に切り上げます。 剣道などの抜き胴ではなくて、相手と切り合った後には、相手の後ろ側で太刀を真上に振り上げているわけで、とても派手な技に見えると思います。 以上実際にある構え・技ですが、そういう名前では聞いたことがないので、かなり空想が入ってます。m(__)m
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- myeyesonly
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こんにちは。またまたすいません。何やら補足があったようで。&、一部間違えを書いていました。左右が反対です。m(__)m まず訂正から。 >>胴を抜くときは、相手の出足に乗じて右前に踏み込み~ 太刀を右に倒した時は、自分からみたら左に抜けます。相手の右側ですね。 同じように太刀を左に倒す構えもあり、この時は、自分からみて右に抜けます。 次に、 >例えば、天然理心流の平晴眼~は、太刀を斜め上(相手の喉元、顔方向)に向けてから横に倒し(刃を寝かせ)ますよね。 その反対で、太刀を斜め下(相手の膝方向)に向けて横に倒す(刃を寝かせる)わけです。 剣道では、太刀を右側に倒す形は、「構えを解く」時の姿勢として使われます。体育でいうところの「休め」みたいなところでしょうか。 >すれ違いざまに胴を斬り上げようとすると、峰打ちになる……? ~は、ちょっと違って、元々刃が横を向いてるので、斜めに(右に倒した時は左上に)振り上げれば、刃は自然と上向きになるので素直に胴に切りつける事ができます。 流派によっては逆げさと言ったそうな。 木刀などで一度試されるといいでしょう。 もちろん普通の下段の構えから上に斬り上げようとすると手首をひっくり返さないと峰打ちになります。 また、普通の上から振り下ろして胴を打つ、現代剣道の胴打ちはしっかり手首を返さないと竹刀の側面で打ってしまって、試合でも有効打突になりません。 但し、普通の下段の構えから、相手を斬るんじゃなくて、突く技が有名で結構メジャーだと思います。 剣道じゃないので、喉を突かなきゃいけないなんてことないですから、胸、みぞおちや腹を突いたようです。 >有段~と言ってもたかだか初段ですから、お恥ずかしい限りです。(^^ゞ
お礼
再びお時間を割いてくださいまして、誠に有難うございます。 今日に限って打ち合わせだ資料作成だと急ぎの仕事が雪崩れてきて、またもお礼が遅くなってしまいました。申し訳ございません。 > 太刀を右に倒した時は、自分からみたら左に抜けます。 ……あ、左右が反対だったのですね(笑)。それで前回の混乱と疑問が綺麗さっぱり氷解致しました(^_^;; > 天然理心流の平晴眼~は、太刀を斜め上(相手の喉元、顔方向)に向けてから横に倒し(刃を寝かせ)ますよね。 > その反対で、太刀を斜め下(相手の膝方向)に向けて横に倒す(刃を寝かせる)わけです。 詳しい御説明を頂き、大感謝でございます。とおっっても乱暴に言えば、天然理心流の平晴眼に構えた後でスッと下段に下ろしたようなもの(勿論、厳密には違いますが)と思えばいいわけですね(笑)。 ← 甚だしく違っていたら、突っ込んでやってください(汗)。 > 元々刃が横を向いてるので、斜めに(右に倒した時は左上に)振り上げれば、刃は自然と上向きになるので素直に胴に切りつける事ができます。 はい、向かって左に斬り抜けるのでしたら、何の疑問も持ちません……と申しますか、それ以外の状態だと私には何だか不自然に思えて、混乱してしまいます(笑)。 ちなみに、木刀は流石に持っておりませんので、物書きの為に色々やってみる時には1m近い物差しを握って振り回しております(爆)。ちょっと握りにくいし、峰にも返しにくいんですけれど、傘の類だと得てして刃の向きがわからなくなりがちなので(^_^;; でも、いずれにせよ、軽いのがネックですね~。 真剣での実戦に一番近い感覚が味わえるのは、やはり木刀かなあ……。 > 有段~と言ってもたかだか初段ですから、お恥ずかしい限りです。(^^ゞ いいえ、実際に対手と刃(竹刀とはいえ)を合わせた経験が豊富な方のお話を色々と伺うことが出来て、本当に参考になりました。私など、スポーツチャンバラの体験(しかも相手に打たれっ放しでロクに反撃も出来なかった10分程度(汗))止まりですから…… 改めて、御礼申し上げます。有難うございました。
補足
こんにちは。Tosshie-Toshikoです。 最後の回答が付いて10日が経過しましたので、そろそろ締め切り時だろうと思い、やってまいりました。 ryuiti様、myeyesonly様、改めて御礼申し上げます。このような一種マニアックな質問に迅速にお答えいただきまして、誠に有難うございました。 おふた方に20ポイント差し上げたいのですが、システム上それもならず…… ので、二度もいらしてくださったmyeyesonly様に、20ポイントを差し上げることに致します。ryuiti様、御了承ください。真っ先にいらしてくださった御恩は忘れません。 「下段白眼の構え」が何なのかということがハッキリと判明した……というわけには参りませんでしたが、おふた方のおかげで、色々な、自分になかった知識、有用な知識を得ることが出来ました。 此処で頂いた知識を生かしつつ、拙い作品を書いてゆこうと思います。 この質問と御回答が、将来、伊東甲子太郎先生に関心を持ち「下段白眼の構えって何だ?」と疑問に思われた方の検索結果に引っかかって、お役に立てますように。 (私の場合、検索サイトを片っ端から回って「下段白眼」で検索し倒し、引っかかった所へ「それっ!」と行ってみたら、「下段白眼ってどんな構えなんでしょうね」といった書き込みだった……りしましたもので(笑))
- ryuiti
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こんにちは。下段白眼?私も始めて聞く構えです。 私の知っている限りの話をしますと、剣先を目線に構えることを青眼(もしくは正眼)と言って いわゆる標準的な構えですよね。仏教の言葉の表現で鼻を白、口を黄、目を青、耳を黒、額を赤とするらしいのです。良くくちばしが黄色とか、黄色い声援とか言うでしょ。鼻白むとも言いますよね。目線に構えることを青眼と呼ぶのもこのへんに由来しているらしいのです。質問の下段とは そのもの下段のことでしょう。その時目線も下に落としていたので目が白目に見えていたのではないでしょうか?それとも目線を鼻あたりにつけていたので白眼(目を青眼、鼻を白眼)と呼んだのかもしれません。実際真剣で構えた場合かなりの重さに腕が耐えられなくて、対峙している時間が長くなれば青眼は不利と言われています。多少でも切り合いの経験が出来てくると下段に構える方が有利であるとわかるので達人は下段構えの人が多かったみたいです。 そして相手に一撃目を振らせておいて下から切り上げることが考えられます。今の時代劇のようにそもそも刀を刀で受け止めるなんてしないはずですしね。きっと先手を打たせて後手で切る技でしょう。いわゆる「先の後」が得意だったのでしょう。
お礼
ryuiti様、早速の御回答、有難うございます。 当分回答が来ない質問だろうなーと思っていたので、吃驚致しました(笑)。 顔の部分と色との対照、な、成程~、大変参考になりました。 > その時目線も下に落としていたので目が白目に見えていたのではないでしょうか? わあ、大笑いです……実は私も全く同じことを可能性のひとつとして考えていたのですが(笑)、想像したら結構怖かったので(半眼ならともかく~)、質問には書かなかったのです。伊東先生の熱烈なファンの方に怒られそうで(苦笑)。 > それとも目線を鼻あたりにつけていたので白眼(目を青眼、鼻を白眼)と呼んだのかもしれません。 むむむ。これは妥当な(穏当な(笑))線でしょうね。 他の文献でもこのような用例が出てくれば一番なのですが…… 直接「下段白眼」という言葉が使えずとも、さりげなくそういった描写をしてみるのはアリかも……(現在は、強いて書く時には「半眼」を使っています) > 実際真剣で構えた場合かなりの重さに腕が耐えられなくて、対峙している時間が長くなれば青眼は不利と言われています。 確かに…… 流石に本物の日本刀は握れないので、身近な物で先の方が重い物を……と、フライパンで大量の炒め物をした時に暫く両手で(左手を柄頭(笑)に添えて)持ってみたことがあります。……日頃鍛えていないせいで、腕が攣りました…… > きっと先手を打たせて後手で切る技でしょう。いわゆる「先の後」が得意だったのでしょう。 そうですね~。恐らくそうだろうと推察して、そういう書き方をしております。 基本的には(……基本的には(笑))穏やかな人物だったようですし、あんまり、自分から斬り込んでゆく……という感じはしないのです。 「白眼」の謎はまだまだ(自分の中では)残りますが、ryuiti様の御意見を伺って、自分の書き方が多分見当外れではないだろうという自信をちょっと持つことが出来ました。有難うございます。 ……誠に勝手なのですが、色んな方のお説を伺ってみたいので、締め切るのは暫く先に致したく存じます。どんなに遅くとも1か月後の12月5日には必ず締め切りますので、何卒御寛恕くださいませ。
お礼
うわああ、下の方へお礼を書いて投稿したら、既に第二の方の御回答が……(爆) こ、こんなマニアックな質問なのに……感激です。 myeyesonly様、早速の御回答、有難うございます。 手が遅いせいでお礼の投稿が遅れてしまい、申し訳ございません。 剣道の有段者でいらっしゃるのですね(済みません、何処かで御一緒した記憶がありましたものでユーザ情報ページへ参りまして、その時にコメント欄を拝見致しました)。ど素人と致しましては、心強いです(笑)。 > 実際にある構えとしては、普通に下段に構えた太刀を右に倒し、刃の側面を相手に向ける構えが考えられます。 > これだと、光が当たると、相手は太刀の刃の輝きを見ることになるので、それを称して「白眼」かもしれませんね。 太刀を右に倒す……というのは、刃を寝せる(例えば、天然理心流の平晴眼の構えのように)のとは違うのかしら……それとも同じなのかしら…… 普通に下段に構えたままで、対手に刃の側面を見せるわけですよね……? 右手首の内側が上を向く……のかな? 正面から見ると、構えは下段だけど刃が寝ている(刃の部分が左向きで峰の部分が右向き)……という感じ? あれっ、でも、それだと、すれ違いざまに胴を斬り上げようとすると、峰打ちになる……? (あ、刹那に返せばいいのか?) (何故か「倒す」がイメージ出来ずに、ど素人の頭は混乱中……) もし御面倒でなければ(お時間等が許せば)、このお馬鹿な混乱を一刀両断いただけると幸いです。 > 胴を抜くときは、相手の出足に乗じて右前に踏み込み、太刀を下から上に切り上げます。 > 剣道などの抜き胴ではなくて、相手と切り合った後には、相手の後ろ側で太刀を真上に振り上げているわけで、とても派手な技に見えると思います。 こ、これはイメージがありありと目の前に! (笑) 思わず知らず、ドキドキしてしまいました……。 彼が真剣で人を斬った記録は京都で暗殺される時の一点しか残っていないようですが(但し、史料によっては、刀も抜かない内に致命傷を受けて落命(嘆息))、江戸では“川向こう一の使い手”と評判の人物だった(深川で道場を開いていた)そうですから、恐らく道場で結構「はでな剣術」を披露していたのでしょうね~。 > 以上実際にある構え・技ですが、そういう名前では聞いたことがないので、かなり空想が入ってます。m(__)m いえいえ、非常に参考になりました。 簡潔な中に体感の重みが窺える myeyesonly様の描写を見習って、少しは“らしい”文章を書けるように頑張りたいと思います。有難うございました。 なお、誠に勝手なのですが、出来るだけ色んな方のお説を伺ってみたいので、締め切るのは暫く先にさせていただきたく存じます。どんなに遅くなっても1か月後の12月5日には必ず締め切りますので、何卒御寛恕くださいませ。