プロのミステリ作家です。といっても駆け出しですが。下積み時代に編集者の方にアドバイスされていたことをいくつか書いてみます。
小説を書きたいと思い、実際に書いていらっしゃるということなので、質問者さんなりの世界観があると思います。その世界観は質問者さんの頭の中だけにあるもので、世界の魅力を伝えるためには文章なり、話し言葉なりで他の人に伝えなければならないのですが。
まず、きれいな文章を書こうとしないことです。プロ予備軍とプロの差は実際のところ、まったくないといっていいのですが、差があるとしたら文章のなかにいかに雑音を入れることが出来るか(読んでいて引っかかる部分を作るというとわかりやすいでしょうか。あれ、気になるなという部分です)にあります。なにか読んでみたいものがあるという文章にするためには、格好をつけて書いていたのでは駄目ですね。自分の書きたい言葉で書きたいままに書いてください。文章は書いているうちに自然に上手くなりますし、経験を積めば組み立ても上手くなります。半年なら半年、一年なら一年ときちんと期間を決めてその間にコンスタントに作品を書くことを心がけましょう。
次に、技術的なことについて。映画を見ることがあると思います(映画館でもレンタルビデオでもテレビでもかまいません)。その映画を見て、どんなストーリーか友人に話すことはありませんか。小説のテクニックも同じような感覚で書くことが出来ます。質問者さんの頭の中に映写機を置き、頭の中にある世界観をスクリーンに映すように意識しながら、その映像をノベライズするように書き取ってください。最初は説明的な文章が多くなったり、無駄な文章が出来たりするでしょうけど、それでかまいません。最後まで書き終えることが重要です。そして、最後まで書き終えたら、読み直してください。へんだと思ったら書き直すことです。これだけのことでびっくりするくらい上手くなります。
これはプロ予備軍に教えられるテクニックのひとつですが、趣味で書いている方にも参考になると思います。