「計測が不可能」を私の知る範囲・経験・理解の範囲で整理すると(一応、計測工学出身です)、
(1)現象が起こっている場へ行って測定できない
(1)-a:物理的に行けないような場所である(例えば遠い恒星の裏側など)
(1)-b:環境的に行けないような場所である(例えば太陽の表面など)
(1)-c:起こっている場所が特定できない(例はすぐに思い付きませんが)
(1)-d:その他(a~c以外にまだあると思います)
(2)生起確率が天文学的に低すぎてめったに測定できない・いつ起こるか予測できない
(例えば地震など)
(3)現象の持続時間が短かすぎて・逆に測定可能時間が短かすぎて測定できない
(ミクロな方はかなりの極微小時間現象まで測定できるようになってきているが、
逆にマクロなものは例えば地球規模の氷河期の周期などは現実の測定時間が
短かすぎてはるか1周期に満たない)
(4)被測定量が小さすぎて検出限界以下である
(こんな例は至る所にあります)
(5)背景雑音(測定したいもの以外からの信号)が高すぎて本来の信号が測定できない
(この例も至る所にあります)
(6)測定行為により被測定場を乱してしまい、生の姿を観察・測定できない
(例えば光近接場の測定など)
(7)破壊検査が許されないので測定できない
(遺跡の出土品や人体など)
まだまだあると思いますが、すぐに思い付いたのはこのくらいです。
このように、いくら「ある量を測定する技術」だけ進歩しても、それだけではまだまだ
「測定できない」ものがたくさんあるのです(それが言いたかった)。