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発光スペクトルのシフトについて
発光線(原子・イオン)がシフトする要因として、シュタルクシフト、ドップラーシフト、衝突シフト等が挙げられますが、シュタルクシフトと衝突シフトによって発光線の位置が長波長、短波長にシフトするということが理解できません。 電場の影響を受けたり衝突したりすることによってわずかにエネルギー準位がずれるのでしょうか?
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No.1の、おじさん7です。 短波長側、長波長側のシフトの理由は、量子力学的な表現をすると、波動関数の縮退があるからだと思います。 例えば、水素原子の場合、外部電場がない状態では、水素原子のエネルギーは主量子数nだけで決定します。そこに、外部電場をかけると、方位量子数l、磁気量子数m、に応じてエネルギー準位の差が生じます。例えば、 状態(l,m)の準位と、状態(l,-m)の準位です。
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- ojisan7
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回答No.1
質問者の予想される通り、エネルギー準位がすれます。その結果、発光スペクトルがシフトするのです。 詳しく述べると、電気双極子モーメントμを持つ物質は電場Eの中におかれると、-μ・Eのエネルギーを持ちます。双極子モーメントを持たない物質も分極率をχとすると-1/2・χE^2のエネルギーを持ちます。このエネルギーの分だけシフトするのです。
質問者
補足
なるほど、ありがとうございます。 長波長側にシフトするのは納得できましたが、短波長側にシフトするのは何故なのでしょうか? その式だとエネルギーを失ってるので長波長側のみにシフトするように思うのですが
補足
ありがとうございます 大変納得できました! 少し補足で教えていただきたいのですが いくつかの論文でヘリウム雰囲気下でレーザー照射によってプラズマを生成した場合(例えばLiやNa、Agの固体にレーザーを照射して生成されたプラズマ)のみ短波長側にシフトし、他の希ガス雰囲気下や大気圧下では発光線は長波長側にシフトすると報告されています これはどういった効果によるものなのでしょうか?