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地代の算定について
このたび父が死去し、相続予定の土地を倉庫用地として貸そうかと思っております。 地目は宅地、面積は140坪、土地評価額は約2100万、年間固定資産税は約65000円支払っております。 地代はいくらくらいをもらったらいいでしょうか。 算定方法を教えてください。
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1.借地権を設定して土地を賃貸する場合、地代を決める定型算式はありません。地代は本来、貸し手と借り手の合意、つまり、需要と供給のバランスで決まるものだからです。 固定資産税額をベースに考えようとされていますが、それはコスト面からの検証であって、実際に借地として需要があるかを市場性の面から検証しておくことが大切です。 2.ご質問文の土地評価額2100万円は、固定資産税評価額のことでしょうか。固定資産税評価額は一般に時価の70%程度と言われているので、更地価格は3000万円程度と推察されます。 面積140坪(=約463m2)で更地価格を割ると、1m2単価は65,000円前後です。この地価水準の土地が倉庫用地としての需要があるのでしょうか。周辺で貸倉庫はありますか。 3.地目は宅地と書かれていましたが、都市計画法の制限はありませんか。市街化調整区域なら建物は原則として建築不可です。用途規制があれば、倉庫は建築できないこともあります。 まず、地代を決める前に、そもそも倉庫用地としての需要があるか、しっかり事前検証をすることが大切です。需要がないのに、固定資産税額の何倍の地代と目算することは、“絵に描いた餅”に等しい結果になることもあります。 4.借地権を設定する場合、「地代」のほか「保証金(借主に返金する性格の預り金)」、「権利金(借主に返金しない一時金。地主の課税対象)」も決める必要があります。「地代」を低くして「保証金」や「権利金」を多めにするか、逆に「地代」を高くして、「保証金」や「権利金」を抑えるかということも地域の不動産市場を見ながら決める必要があります。一般に、「保証金」等は更地価格の20%~40%程度、「地代」は更地価格の2~6%程度が多いようです。 5.借地条件も、普通の借地権で契約するのか、定期借地権(これも普通の定期借地権と事業用定期借地権がある)で契約するのかも重要な項目です。 6.なお、地代の水準を現行の固定資産税額65,000円の3倍で設定したら、早晩、地主は債務超過に陥ると思います。固定資産税評価額が2100万円なら、本来の税額は年間357,000円です(固定資産税率1.4%、都市計画税率0.3%で試算。2100万円×0.017=35.7万円)。 現在は、負担調整措置により税額が抑えられていますが、今後、毎年税額は上がっていくものと推定されます。コスト面から検証されるのなら、毎年の事業計画をシュミレーションされるべきだと思います。
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こんにちは。 (1)契約に関して やはりお近くの不動産屋さんや、司法書士さんに依頼なさったほうが良いと思います。 借地権は借り手にとって相当強力な権利ですので、契約書上の不備など衝かれると、利用プランが思いがけず変更を余儀なくさせられたりと言うことが、ないとも限りませんので。 (2)活用方法に関して。 不動産の賃貸と言っても、個人の不動産所得にまとめるのか、管理会社を間に入れるのか、それとも建物を管理会社で建ててしまうのか、色々な方法が考えられますし、それによって、土地の賃貸の方法も変わってくる場合もあるわけです。 有効な活用と、運用時の税負担を考えるならば、やはり一度税理士さんに相談なさってはいかがでしょうか。 取引先の金融機関であったり、地域の税理士会支部に直接であったり、紹介してもらう方法は、色々あると思います。 とりあえず、懇意になさっている金融機関があれば、取っ掛かりとして便利だと思いますし、司法書士さんや税理士さんとのつながりにも、結びつきやすいと思います。 借主・利用方法等、状況が具体的につかめないので、的外れな話でしたらすみません。 相談料についてですが、これはもう千差万別、としか言いようがありません。何の責任ももてない話ですので、言わない方がと言う気もしますが、事務所HP等以前目に止まった感触で言えば、一回あたり、1~数万では、という記憶がある気がします。 少しでも参考にしていただければ幸いです。
お礼
懇切丁寧にご説明頂きありがとうございます。 税理事務所さんにお付き合いがありますのでとりあえずそこに相談してみます。
こんにちは。 土地の固定資産税相当額の、2~3倍は少なくとも地代として受け取っていなければ、「賃貸借」とは認められない、という場合はあります。 一方、借主が個人であれば、固定資産税相当額程度の賃料にして、借地権を発生させずに、「使用貸借」にする場合もあります。 よくある例で言えば、親の土地に子供が家を建てて住む場合など、この方法をとることが多いと思います。 最大の欠点は、相続税評価額が、「自用地」としての評価になりますので、評価減が出来ないことにあります。 (1)賃借人は誰か (2)使用形態は (3)借地権の設定はどうするか (4)地代はいくらにするか これらの組み合わせによって条件が色々変わってきます。 直接お尋ねの場合とは違うでしょうけれど、「土地の無償返還の届出」として検索していただくと、借地に関しての注意点がご覧いただけると思います。
お礼
nopo1228様、ご丁重なるご回答に感謝申し上げます。 もう一つだけお聞かせいただければ幸いです。 専門家に相談とありますが、その専門家とは弁護士さんですか、司法書士さんですか、その他どんなところでしょうか。また相談料はいくらぐらい必要でしょうか。初歩的な質問で恐縮いたします。
こんにちは。 地代の設定自体は、固定資産税(等)の管理・保有費用を賄う以上のどれくらいに設定するのか、近隣相場との兼ね合いはどうか、と言う点から判断していただく以外ないと思うのですけれど。 出来れば、お近くの専門家に相談していただくことをお勧めしますが。 (1)単に現存する倉庫を賃貸するのであれば、特に問題は発生しない。 (2)更地を賃貸し、賃借人が建物を建てて倉庫として使用するのであれば、単なる「地代」だけの範囲にとどまらず、「借地権」が発生することになります。 税法上一番厄介かつ怖いのが、この部分で、最初の処理を誤ると、質問者の方に、「借地権の認定課税」が起こってくる可能性があります。 現況は更地なのか、建物が現存するのか。 借主は、全くの第三者なのか、個人なのか、法人なのか、法人であれば、質問者の方との関係は、等々、お貸しになる色々な状況によって考えなければならない問題が大きいですので、是非専門家に実際の状況・数字を持って御相談なさってはいかがでしょうか。 回答にならなくてすみません。
お礼
誠にありがとうございました。 いろいろな設定条件を加味して、専門家に相談してみます。 腹づもりとしては固定資産税の2~3倍で考えておけばよろしいでしょうか。
お礼
大変参考になりました。 まったくの素人でわからない点が多々あり、懇切丁寧なご回答に感謝申し上げます。 なお、ご回答にございました1~3についてはすべてクリアしておりますのでそれにもとずいてまたいいごいけんがございましたら教えてください。