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卒論の視点(社会学)
卒論で列車事故や雪印の事故などの企業が起こした事故について、なぜその事故が起きたのかを考察しようとしましたが、それでは社会学的な見地は得られないかもしれないと指摘されました。どのような視点でどのように扱えば社会学の論文になるのでしょうか??{なるべく専門で社会学をやっている方に答えていただきたいです。}
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- saxphone
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すいません、僭越なのですが、ちょっと聞きたいのですが、社会学で卒論を書くということは社会学部・社会学科の方なのですか?それとも、教養学部とか政治学科みたいなゴッタ煮の学際系の学科で、社会学を卒論に選んでいるのですか? 私はまだ卒論を書く段階ではない一大学生に過ぎませんので生意気極まりないことを失礼と承知で言いますが、後者ならまだしも、もし前者だとしたら、この質問文は私ですら、ちょっと社会学のことをご存じないのでは?と思ってしまいます。#1さんの指摘はなるほど的を射ています。 私は社会学と政治学の境界領域が専門ですので、まあ政治・社会両面について一応、学んでいる立場にいますが、社会学には社会学の「学」としての体系や理論、価値があり(他の社会科学よりこの性格は希薄であるという感は否めないですが)、したがって、固有の価値・命題[というか視点]にそって現象を解析する必要があります。#1さんも指摘されているように、「社会についての学」ということで、社会っぽいことをすれば社会学になるというのは、浅薄な発想で、これではワイドショーやジャーナリズムの世界に出てきて、あーだこーだと言いたい放題している自称評論家・社会学者たちのおままごとと変わりません。学問である以上、基本的な価値観・理論に基づいて、客観的な事実・データを採取し、そこから仮定を導き、それを検証して、結論を導き出すという一定の学問ルールを遵守していなければならないと思います。社会学が社会科学という「科学」の一分野である以上、それは必須条件です。 ですので、この過程に添って、列車事故を検証することが出来、なおかつ、それが社会学の理論や価値観に合っていれば、それは社会学の論文としての体(てい)を保てると思います。 もし社会学の既習者であれば、こんなことは釈迦に説法ですので、聞き流してください。まあ、社会学というのは、うわべでは「なんでもあり学問」であり、そして(特に経済学の側から)社会学の汎用性、というかなんでも考察の対称にしてしまう、いわば“不埒さ”“不倫”に対して批判派は寄せられることもあり、社会科学の中では客観性の確保が経済学ほど十分に行かないという見方も一方では出来ます。しかし、私が思うに、それは彼ら経済学者を始め、社会学を軽んじて見ているものが、実は社会学を知りえた後にそういうコメントをしているのではなく、たいして社会学という学を知らぬままに、好き勝手なことを言っているに過ぎない、もの知らずの戯言だという批判も持っています。 話が反れましたが、社会学というものを一つの「学」としてとらえ、その特徴にそって研究を進められることを提案します。 また、列車事故などは、基本的には人間が起こす過失が原因です。この過失というのは、人間の場合、おおく心理的原因によって生じると考察されています。そうすると、企業事故はたしかに心理学、とくに人間関係・対人関係からみた社会心理学という社会学・心理学の境界領域からみることができますし、これは社会学として見なされるでしょう。 またそもそもそうした心理を生み出す環境として、企業環境・経営体制に着眼したならば、それは経営学と社会学の境界領域となり、実際に経営学の世界でヒューマン・エラーは研究対象となっています。 私は#1さんのようにこの問題は社会学から程遠い、とは思いません。この問題を社会学の視点で見つめることができるかどうか、次第です。この問題は、社会学・経営学・心理学の3学問からそれぞれアプローチできるはずです。
- men-environment
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社会心理学では、そういう企業の不祥事についての研究があります。 岡本浩一・今野裕之 編著. 『リスクマネジメントの心理学』あたりが入門書として勧められると思います。 社会技術研究会のサイトからも関連する論文がとれます。
得られないといえば、得られないと思います。見たところ、あなたはどのように社会学を学んできたのかが気になります。 確かに社会学は、社会を考える学なのですが、社会っぽいこと考えるから社会学かな?という発想をしているのなら、勉強しなおしたほうがいいと思います。 あくまで私の勉強した範囲での社会学ですが、これを分析するのは社会学にはあまりあてはまらないように思います。絶対無理とはいいませんが・・・ もう少しまず見えない何かを考える努力をすることをすすめます。見えない何か、たとえば権力ですが・・・具体的状況ももちろん大事ですが、それ以上にあなたがその深いところできちっと歴史と哲学を問うことができているかが鍵です。
補足
経営学と社会学の境界にある観点に興味があったのですが、自分でアドバイスを見る前に自分で方針を立てられたので、だいじょぶです。答えてもらっているような抽象的なことなら分かっているのですが、実際書き始めるにはそうした抽象的なことよりももっと方法論がしりたいかな。