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なぜ取締役を半減するのか??
もうすぐ株主総会。ライブドアの問題でかなり自社防衛する会社が増えました。増資による自社株比率のアップ、株価の吊り上げ・・・この中で「取締役」を半減させる・・・という手があるようなのですが、これはどうして敵対的買収の防御になるのでしょうか??
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これまで、企業はなんらかの事情が生じたとき取締役を柔軟に追加できるようにと、取締役の定員にかなりの余裕をもたせてきました。例えば、定款で取締役定員を20名以下とし、実際には7名しか就任しないなどの形をとっていたのです。 このような企業に対して敵対的な買収がかけられると、買収側はある程度の株式を取得した時点で、臨時株主総会の招集を要求し、その株主総会で買収側の人間を大挙取締役として就任させようとします。取締役の選任決議は出席株主の過半数で足りますから、会社側が委任状などを急遽集めることができなければ、買収側の取締役就任を阻止することができません。場合によっては、総株式の3~4割程度の株を取得するだけで株主総会の過半数を確保することもできるかもしれません。上記事例のような会社でそのようなことが行われれば、20名定員の取締役に買収側から13名が送り込まれ、一気に経営権を奪われてしまうことになりかねません。そこで、取締役定員を半減し、10名にしてしまうのです。そうすれば買収側が取締役を送り込んだところで経営を支配することはできません。取締役の過半数を確保しようとすれば、既存の取締役を解任し、あらためて買収側の取締役を就任させなくてはなりませんが、解任決議は過半数ではなく3分の2以上の賛成を要するためかなりハードルが高くなります。このようにして、経営権を保全し防御をはかるわけです。
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回答ありがとうございます。 鮮明にわかりました。 とても参考になりました。