電波伝搬の教科書を見ると,水の分子の電磁波吸収特性の共振周波数は,22GHz付近となっています.(たとえば,「アンテナおよび電波伝搬」 三輪・加来 ,「電磁波工学」安達 「無線通信の電波伝搬」進士を参照 インターネット上でも探したけど見つかりませんでした.)
2.4GHzを用いている理由は,波長が長いので,食品の内部まで電波が入り込みやすく,水での損失も少しあるので,かなりのパワーを注入することで,温めています.じゃ22GHzならもっと効率よく温まるかというと,水や氷の場合はそうの通りですが,食品と考えると,22GHzは波長はがなり短いので,内部に入りにくく,汁だけ熱々とか表面だけ熱々で中は冷たくとなるそうです.
下のURLの下のほうにもそのような話が書いてあります.
では質問のほうへ,
(大体皆さんが回答済みですが)
ものの温めは,ある周波数(マイクロ波帯)の電波をかなりのパワーを食品に照射すると,水の分子が若干吸収するので,これが熱に変換されて温まります.パワーは電子レンジでは1kWくらいのものも市販されています.他と比較するとテレビの放送局が50kW,携帯電話に基地局で50W,携帯電話は1W,コードレス電話が0.1Wくらいなので,電子レンジはかなり強いパワーです.
たとえば,携帯電話の周波数で温めようと思うと,携帯の電波の周波数のほうが低いため水の吸収率が悪くなるので,もっとパワーが必要になります.
同じ周波数帯を用いるものにBluetoothや無線LANがありますがこのレベルは,0.1Wで(IDタグで0.3Wという場合もある)普通の電子レンジの1000分の1くらいのパワーです.さらに冒頭で述べたようにこの周波数は水の共振周波数でないので,人体の近くで使っても問題ありません.