- ベストアンサー
焦点
数学上で使う楕円の焦点と光学(カメラとか)で使う焦点蜂がいますか?
- みんなの回答 (9)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
光ファイバなどを質問してた学生さんですね、数学で言う焦点も光が集まる点です。 http://physics.edu.shimane-u.ac.jp/HP/dezi_ikuseihou.htm こういう内面反射の例だけを基に「光線が平行でないから違う」と結論するのは早計で、準線の方から眺めてください。 さらに「平行光線を一点に集める」という狭い定義では間に合わないのは、 http://www.op.titech.ac.jp/lab/Take-Ishi/html/ki/hg/et/opt/fig/focus.html でお馴染みですね。 楕円の長軸 a、離心率 e として楕円の焦点は f = ae …(1) これは言うまでもなく座標原点からの距離ですが、 光学の方は楕円の突端(面と光軸の交点)から測ります。このように 測り方から違うのでした。ちなみに近軸光線での焦点は 座標原点から測ると f = (a/2)(1+e^2) 凹面の底から測ると f = (a/2)(1-e^2) …(2) です。 ご質問の「は違いますか」はこの(1)と(2)のことでしょうね。 シュミットカメラのような球面鏡は e=0 なので f=a/2、いわゆる半径の 1/2で、円の中心に相当する所は曲率中心といいますね。 光が集中する所をフォーカス(炉などの熱い場所)と名付けた人は、ケプラーの法則やケプラー式望遠鏡で有名なケプラーです。レンズでの集光発火を意味してるのは明らかですが、語源辞典によれば もっと古くから発火道具として使われてたのに集光スポットが何と呼ばれてたのか現代に伝わってないようで、ケプラーの命名だけが使われてます。 余談ですが、(2)式 f=(a/2)(1-e^2) で係数 1/2 が掛かって半分になってる訳は反射ゆえで「鏡をθ傾けると反射光は2倍2θ動く」からです。冒頭に書いたとおりです。 参考までに楕円の近軸近似を記します; まず楕円の式です。横長と思ってください。 (x/a)^2+(y/b)^2 = 1 近軸光線とはX軸に極めて近いから y の値が極めて小さいのです。小さいゆえ「級数のマクローリン展開」の逆の筋道を利用します。まず移項して (x/a)^2 = 1-(y/b)^2 上式は下式をマクローリン展開すれば得られますね。 (x/a)^2 = (1-(1/2)(y/b)^2)^2 で、 両辺の2乗を取り払って(符号±が付きますが+の方だけ書きます。) x/a = 1-(1/2)(y/b)^2 整理して y^2 = -(2b^2/a)x +2b^2 となります。まず右端の 2b^2 の項は定数なので無視します。放物線の式 y = x^2 と比べると、x と y が入れ替わってるので横向きであり、マイナスが付いてるので x のマイナス側に伸びています。 つまり楕円鏡は近軸近似では放物鏡っぽいのでした。 さらに(数学の本に載ってる)放物線の焦点 f の式、 (4f)y = x^2 と比べると f = (1/4)(2b^2/a) = b^2/(2a) を得ます。さらにさらに(数学の本に載ってる)楕円の離心率eと長径a短径bの関係式 b = a√(1-e^2) を入れると f = (a/2)(1-e^2) を得ます。
その他の回答 (8)
- foobar
- ベストアンサー率44% (1423/3185)
そーですね、、焦点を単に「光線が集まる点」とだけしたらどうなるか、と言うのを眺めてみるのも参考になるかも。 焦点を上記のように扱うと、例えば ・#5さんの記述にもあるように、 像点も物点も焦点になって、 f1,f2,x1,x2すべて「焦点距離」になります。 さて、「光学」でこれらを全て「焦点距離」と記述しているかどうか。(じゃあ、こういう光学系を点光源とかなしに"ぽん"とおいて、「焦点距離」といった場合、何を示しているのか。) 球面鏡(楕円面の特殊な場合)、収差のない共役点は球の中心点になり、そこまでの距離は球面を基準にすると半径rです。さて、「光学」で扱う球面鏡の「焦点距離」といった場合、rを示しているかどうか。 といったあたりを見てみることになるかと。 --- 収差の問題ですが、極限をとる(十分細い光線を仮定する)で対応できるかと。
- Teleskope
- ベストアンサー率61% (302/489)
1. 楕円鏡の光学的な焦点は 数学で言う焦点と同じ点です。その場所は 楕円の中心から f = ae 凹面の底からは f = a-ae = a(1-e) です。焦点の定義は 平行光線が集まる点とは限ってません。No.3で書いた下記の式は 軸に近い平行光線が集まる点ですが、 楕円の中心から f = (a/2)(1+e^2) 凹面の底からは f = (a/2)(1-e^2) 普通、楕円の焦点と言えばこれらではなく数学の方です。 No.3でこの式を出した目的は数学の方と異なることをハッキリ見てもらうためでした。 また、凹面の底からの値を併記していたわけは 鏡面の焦点は普通こちらの数値を言うからです。f=ae でなく f=a(1-e) の方です。 さっき読み直してみたら質問者は単にこれを知りたかっただけかも知れませんね、私が一言はっきり書いておけばよかったですね。 座標は普通、数学教科書的な中心割り振りの (x,y)座標ではなく、(r,θ)の極座標で r = f(1+e)/(1+ecosθ) と書きます。惑星や人工衛星の軌道もこの形を使いますね。焦点が座標原点で f は凹面の底からの f=a(1-e)です。御存知のようにこの f は近地点 perigee です。 数学教科書的な座標や f=ae を使わない理由は、原点が何もない空間では作業の基準にならないからです。( 丸棒の機械加工を依頼するとき寸法を半径で言う新人が「教育」されるのと同じ事情ですね。) 2. 焦点 Focus はケプラーが定義しました。意味は「燃えてる点」です。ドイツ語で Brennpunkt(英語で burning point)、ドイツでは現在もそのままで使われてます。当時の学術公用語ラテン語での focus が広まりました。 ケプラー小史 http://www.kanazawa-it.ac.jp/dawn/160401.html 26歳で教職追放、28歳の2月にティコブラーエの助手に就職、その年6月に光学着手、翌年10月ブラーエ死去、その観測データと格闘して32歳で楕円軌道に到達 ‥‥ 38歳のときガリレイの望遠鏡観測、翌年ケプラー式の理論を考案(製造技術が向上して実現したのは44歳のとき)‥‥このように天文が先行で光学が後追いです。 惑星の軌道が楕円と分かったとき、太陽が居る場所を「 燃えてる点 Focus 」と命名。これが現在でも通用してる焦点の第一義的意味です。 http://www.kanazawa-it.ac.jp/dawn/161101.html 近軸光線理論もケプラーが創始。 しかしレンズや反射鏡はすでに前史がありました。 例えば↓これです。 http://www.meaus.com/2004-olympia-temple.JPEG http://www.vnn.vn/dataimages/original/images148678_OlympicFire.jpg 古代の青銅時代からあった↑この集光点を何と呼んでたか? それは現在に伝わっておらず、二次曲線数学そのものがミッシングリンク(リンク切れ)のようです。検索してたら↓こんな会話に遭遇しました。 http://www.physicsforums.com/archive/topic/t-4761_Focus-Directrix_Hisotry.html ケプラーはこれらをも「 燃えてる点 Focus 」と称しました。意味的にはごく自然ですね。 ( 平行光線云々での分類などはこれに合わせた後付けです。) 付録. 途中の A List of Kepler's Firsts(by NASA) http://www.kepler.arc.nasa.gov/johannes.html ティコブラーエって押しが強そうですね。focus が brennpunkt(燃えてる点)と書かれてる例です。 http://www.physik.uni-muenchen.de/leifiphysik/web_ph11/grundwissen/09_keplergesetze/keplergesetze.htm
- Teleskope
- ベストアンサー率61% (302/489)
焦点の定義が「屈折光学系でも反射光学系でも 系に細い平行光線を入射させたときに一点に集まる点」だとすれば、楕円鏡には焦点が存在しないことになります。 例えば楕円鏡を太陽に向けた反射光は 球面収差が激しすぎて線状になってしまうからです。 円、楕円、放物、双極の鏡面のうち 平行光線が一点に集まるのは放物だけです。 下記は検索した中で簡潔に述べてる例ですが、「平行光線 collimated light での Focus 」はレンズとパラボラ鏡に限ってますね。 The focus, or focal point of a lens or parabolic mirror(放物鏡) is the point onto which collimated light parallel to the axis is focused. The focus of an elliptic mirror(楕円鏡) is either of two points such that light from one converges on the other. The focus of a hyperbolic mirror(双曲鏡) is either of two points such that light from one is reflected as if it came from the other. The distance from the lens or mirror surface to the focus is called the focal length. A diverging (negative) lens(凹レンズ), or a convex mirror(凸面鏡) does not focus a collimated beam to a point. Instead, the focus is the point from which a formerly collimated beam appears to be emanating from, after it travels through the lens or reflects from the mirror. A lens has two foci, one on either side. By convention, the front focal point is closest to the front surface of the lens, and the back focal point closest to the back surface. Which surface is which is arbitrary. http://www.absoluteastronomy.com/encyclopedia/f/fo/focus_(optics).htm
- foobar
- ベストアンサー率44% (1423/3185)
まず最初に、 #4前半の部分、#3さんの文章を読み間違えていました。(基準点の違いの部分だけ見てて、(2)式前の「近軸光線での」て部分を読み飛ばしていました。申し訳ない) で、「焦点」 「光学」の分野では、無収差の結像光学系(って実際にはほとんど存在しないのですが)で、一点から出た光が一点に集まる(光線が発散する場合には、発散点)関係を「共役」、それぞれの点を「共役点」(共役点のうち光を出すほうを「物点」、結像側を「像点」)、共役点のうち、一方が無限遠にあるとき(入射光が平行光線、もしくは射出光が平行光線)他方を「焦点」とすることが多いような。(たとえば、JIS Z8120:2001「光学用語」 2)幾何光学)(単に光が集まるだけのを「共役(点)」、そのうち特別なもの(一方が無限遠点)のものを「焦点(そのうち、光軸上にあるものを「軸上焦点」)」と使い分けてるかと) ここで、「焦点」を決める際には、必ずしも光軸に沿った光の必要はなく、斜めに入る光でもOKですね。(焦点は無数に存在して面(焦点面)を形成している) 楕円(や放物線)の(数学でいう(?))焦点は、上の光学用語(+α)を使って書くと、 「『共役点』のうち、収差が0となる(一点から出た光がすべて一点に収束する)もの」となるかと。 以下個人的な見解 光学系の特性をあらわす点として「焦点」を扱う場合、この点が一意(一点)に定まる必要があります。 ところが、理想的な結像系だと、任意の点光源がそれぞれ異なった点に結像(無限遠から近づくにつれて、少しずつ光学系から離れた点に集光してゆく)し、そのままでは光学系の特性をあらわす点としては使えません。そこで、「無限遠に対する(平行光線に対する)」の条件をいれて使ってるかと。 この条件で定めた点(とその点に関係する長さ(特性長:「焦点距離」)がいろいろ他の物事を表すのに都合が良い(たとえば、結像の公式や、Fナンバを定めるのに都合がいい)というのも、理由としてありそうな。 数学(?)の場合でも、点を一意にするために条件がついているのですが、その条件が光学の場合と違って、「一点から出た光線がすべて一点に」という条件になっているかと。
- Teleskope
- ベストアンサー率61% (302/489)
そうですね…ご質問を「楕円の焦点は、数学での焦点と、レンズ的な定義での焦点は違いますか」と受け取りまして、二者を式で示して「場所は違います、ただしどちらも焦点です」と答えたのですが。要約しますと、 (1) 「楕円の焦点」とは、数学やケプラーの法則の f=ae のことです。 (2) 「楕円の軸に近い平行光線の焦点」は f=a(1+e^2)/2 です。 もし、「焦点とはレンズのように平行光線が1点に集まる点であるはずだから(1)は違うんじゃないか」との御質問なら、この機会に「両方とも焦点だ」と視野を広げることをお薦めします。 レンズ 物体●───┼──╂──┼──●像 ←x1─→←f1→←f2 →←x2→ 上図の光線が形作る三角形の相似式から直ちに x1x2 = f1f2 (ニュートンの結像式) が得られます。左右が同じ屈折率なら f1=f2、レンズからの距離 L=x+f より 1/L1+1/L2 = 1/f (ガウスの結像式) という教科書によくある形に書けます。そして、物体が極めて遠いと平行光線になり、1/L1=0 とおいて L2=f を得ます。 L1 と L2 は物点と像点ゆえこの測定法では焦点は像点です。 ( 物理では定義は測定法を示します。御存知と思いますが、太陽光を集めても一点には収束せず有限な大きさの太陽の像ができるだけです。点像を結ぶのは点光源だけですが実際は回折があるので一点集束は実現できません。では実際どうすれば焦点を測定できるのかの一例↓ http://www.engr.udayton.edu/ElOptics/courses/eop541l/lab1.html レーザービームでは集束はフォーカスとは言わずウエスト(身体サイズと同じ意味で細い所)を作ると言います。) で、 これら結像の式やカメラのF数などでは f が主役のように振る舞うので、焦点こそがプライムな基本量であるような印象を持つと思いますが、 光線光学では光線が通過する境界面の曲率半径がR、屈折率が入射側 n1、透過側 n2 として P = (n2-n1)/R 屈折パワー が基本です。見たこと無いかも知れませんが。これの↓式だけをご覧下さい。(*) http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=992700 主点、節点、焦点などは P から組み立てられてます。n-1 の 1 は空気の屈折率です。先の現象論的な定義の焦点は、光線光学の方ではこのように数学の二次曲線の曲率から導かれます。 ケプラーが定義した『焦点』は光線が強く集まる点でして、現在もその意味で用いてます。レンズが平行光線を一点に集めるのもその一例です。 あまり知られてないかも知れませんがセルフォックレンズ↓ http://www.cybernet.co.jp/optical/course/photoword/word06.shtml これをも焦点と呼んでます。これの焦点距離の式は長さを Z として f = 1/(noAsin(AZ)) です。長さ Z で±に変わるんですね。 焦点位置が端面に一致する長さに作って一端に結像すれば反対端にその像が現れます。下図のような応用も。 http://www.olympus.co.jp/jp/insg/rvi/product/what_mbore.cfm ということで、↓も拡大解釈することで一歩踏み出してください。 http://www.asahi-net.or.jp/~nr8y-ktu/opt/daenkyou.gif あと蛇足とは思いますが、 http://www.takahashijapan.com/PURODUCT/tube/specks/mewlon300.htm http://www.showakikai.co.jp/jp/p_shinchaku/rireki/20030620/ 結像に関しては主鏡と副鏡の合成焦点で言います。1枚のレンズで言えば主鏡がレンズ前面で福鏡がレンズ後面のようなものですから。蛇足でした。 (*) ↓読み返してみたら r の正負の説明が一部変なようです、お恥ずかしい。式は合ってますので式だけをご覧ください。
- foobar
- ベストアンサー率44% (1423/3185)
#3さんの(1)式、(2)式は「焦点距離(ここで「焦点」という用語を使うのはちょっと問題があるのですがご容赦)」(ある基準点から焦点までの距離)の式で、ご質問者が今問題にされている「焦点」の差異とは違うものではないかと。 (光学では、楕円の焦点(焦点を複数の意味で使ってますがご容赦)のように、無限遠に対応してないものは、「物点」、「像点」と「焦点」とは別の名称で呼ぶことが多いような。)
- foobar
- ベストアンサー率44% (1423/3185)
定義が違います。 カメラなどの光学で使う焦点とは、「光学系に(細い)平行光線を入射させたときに一点に集まる点(無限遠に対する共役点)」です。 これは、レンズの屈折光学系でも凹面鏡のような反射光学系でも同じ。 対して、数学で言う楕円の焦点は、共役点ではありますが、一方が無限遠 というわけではありません。
楕円の焦点は楕円の中にできる焦点でしょう。 http://www.s-yamaga.jp/nanimono/sonota/ellipse.htm レンズの焦点はレンズの外にできます。 だから全然違いますし,このレンズの焦点はレンズの材質によって大きく左右されるので, 数学の楕円方程式ように単純には求められません。 屈折率が問題になってきます。またレンズは楕円ではありません。 楕円の焦点はレンズではなく,どちらかと言うと凹面鏡の焦点です。 こちらは屈折率などは関係ないので,簡単に求められます。 http://www.sigma-koki.com/B/TechnicalData/TechnicalData/TechnicalData04/TechnicalData04.html
補足
わざわざ丁寧に説明してくれてどうもありがとうございます。でも皆さんの意見と少し違うようなので、どっちが正しいのかわかりません。ひとまず有り難うございました。