一般大気中の粉じんを分析の為に採取する為に私(某自治体の公害担当職員)が使っていた方法としては「エアサンプラー」を使うものがあります。sukekiyo710910さんの言っている「専用の装置」のことですが、ろ紙を通して空気を吸引し、ろ紙の上に粉じんを採取します。
採取機器には吸引する空気の量によって3種類有ります。大量の空気を引く「ハイボリウム-エアサンプラー(以下、HV)」は確か吸引量が100立米以上だったと思います。少量の空気を少しずつ数日間に渡って引くのが「ローボリウム-エアサンプラー(以下、LV)」です。吸引量がその中間程度の「ミドルボリウム-エアサンプラー」というものもあります。
これに粒子の大きさを分けるアダプターを装着することもよくあります。
例えば粒径10μm以下の粒子(sukekiyo710910さんのt回答にもあるSPM)をより分けるための「インパクター」や「サイクロン」等の分級装置をLVに取り付ける例は多々あります。また、多段階の分級装置をミドルボリウムエアサンプラーに装着した「アンダーセンサンプラー」なる装置もあるそうです。
boyaさんの書かれた「ビデオカメラのような」装置というのは、HVの小型のものだったと思われます。
さて分析ですが、他の方も言及されている通り、金属元素については粉じんを「ろ紙ごと」酸で煮出して検体を作り、原子吸光分析法等で分析します。
また、同じろ紙の残りを使って粉じん中の硫酸化合物・硝酸化合物の分析もしていました。これは、ご質問の「酸性降下物」に該当すると思われますが、純水で煮出した液を検体として、通常の化学分析(手分析と言う)で分析していました。今だったらイオンクロマトグラフィーにかけているでしょうね。
最後にSPMの自動測定機について書いておきます。これは小さな粒径の粉じんだけをより分けてからろ紙の上に採取するまでは同じなのですが、一定時間採取した分にベータ線を照射してその透過量からSPM量を換算するものです。都内の自動測定機は全てこの方式だと思われます。
お礼
みなさん!親切に、わかりやすい回答をありがとうございました!! 感謝です!!