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電磁波の並の復元力は?
電磁波は横波ということは振動が元の位置に戻ろうとする復元力が必要だと思うのですが、 その復元力はどこから来るのでしょうか? 電荷も質量もない光子が振動しえるのはなぜ?
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結論から言うと復元力は不要です。 復元力というと媒質の運動方程式を想定しておられると思います。つまり、 m(d2x/dt2)+kx=0 (1) というように距離に比例する復元力と質量×加速度からなる運動方程式です。ここで少し変形をして、 d2x/dt2+κ2x=0 (2) κ=√(k/m) (3) とします。この式(2)の微分方程式の一般解として、x軸方向に振動する媒質の運動を表す解が得られるのはご存知の通りです。この媒質が振動を伝播する能力があれば、我々がイメージしているような空間的な波が出現するわけです。 電磁波において、この式(2)および(3)に相当するのが、 d2E/dz2+κ2E=0 (4) κ=ω√(εμ) (5) です。これはマクスウエルの方程式 rotH=dD/dt+J (6) rotE=-dB/dt divD=ρ divB=0 において電界Eについて求め、着目空間の電荷と強制電流をゼロと置き、進行方向をz軸にとったものです。磁界についても同様な式が得られます。この式(4)から伝播する平面電磁波を表す解が得られます。式(4)は式(2)と同じくヘルムホルツ方程式の形をしていますが、あくまでマクスウエルの方程式から得られたものであり、式(1)のような媒質の運動方程式に由来するわけではありません。 確かに電磁波はエーテルを媒質として伝播すると考えられた時代もありましたが、Einsteinによって空間それ自体に電磁波を伝播させる性質があるというパラダイムの大転換が行われたのはご存知の通りです。つまり、電磁波は媒質が振動しているわけではなく、電界と磁界が絡み合ってそれ自体が伝播する特殊な波動なので、復元力は不要というかそれに相当するものが見当たらないのです。 ちなみに式(4)から得られる解によって、電界には進行方向成分がない、つまり横波であることもわかります。また、電磁界を量子化したものが光子(フォトン)ですので、光子が振動しているわけでもないのですが、量子力学についてはあまり詳しくありませんのでこれ以上はご勘弁を。 注:この回答は等幅フォントでごらんください。
- DESTINY
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フォトンには質量はありません。もし、質量があったら光の速度で動くことが出来なくなりますね。 光はエネルギーそのものであり、 E=mc2(2は肩付き) の式でエネルギーと質量は等価ではありますが、フォトンに質量があるということは出来ません。質量があるとしたとたん、フォトンが常に光の速度で伝わることの説明ができなくなります。 電磁波は場の中でエネルギーを伝える性質であり、通常の物質とは性質が異なると理解してください。 光を波としてとらえるのであれば、音波と似たようなものです。音波の場合は空気が振動していますが、電磁波の場合は空間そのものが振動していると考えるとわかり易いと思います。 光を粒子ととらえるなら、エネルギーのみを有する粒子と考えてください。 フォトンのエネルギーは エネルギー=プランク定数×振動数 で表すことができます。 なお、光は波でもあり粒子でもありますが、波である時は粒子ではないし、粒子である時は波ではありません。
横波というのはそういう意味じゃなくてですね。進行方向に対して垂直に振動する波のことです。それに光は「進んで」いるわけではなく、波が伝わっているだけなので、振動することそのものが進行することだとか云々。でも観測した瞬間に今まで波だったはずのものが粒子になる云々。 この辺のことは分かりません(^_^; それに電磁波はちゃんと質量をもっています。 電磁波を媒介する粒子はフォトンですが、このフォトンに質量があるのです。 また、フォトンは「粒子でもあり、エネルギーでもある」という、いわゆるエネルギー量子の性質を持つので、一般の「海の波」などと同じには考えることはできないわけです。