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なぜ脂肪組織が結合組織なの?
結合組織を勉強したときに結合組織は細胞と細胞間基質からできていてその基質の中に細胞が浮いている状態で存在していると習いましたが確かに軟骨組織も硬骨組織も血液も繊維性結合組織も絵を見る限り納得ができます。しかし、なぜ脂肪組織は絵を見た限りでは納得がいきません。どなたかうまく説明していただける方、どうかお願いします。
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脂肪細胞の周りには細い線維性分が取り囲んでいます。これを細網線維と呼びます。 ANo.2 で結合組織は、「上皮」「筋」「神経」以外とされています。 間違いではありませんが、組織学の世界では、正確には支持組織と呼びます。 支持組織の中には骨や軟骨が含まれていますが、その中の一カテゴリーが結合組織と呼ばれます。 結合組織には、やはり様々な種類があり、腱や皮下組織、脂肪組織が含まれます。 これらは、線維の種類と量、細胞と線維の比率などにより分けられており、これらの違いが物性の違いになります。 今回の脂肪組織は結合組織の中ではかなり特殊なものですが、やはり細胞の周りに線維がからみついている状態であり、構築から見て、他の「上皮」「筋」「神経」とは異なり支持組織に分類されます。因みに、リンパ節や血液も一種の支持組織になるんですよ。 こちらをみると参考になるかもしれません。
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- gerbil_kyusyu
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A3補足です。 結合組織は総称であり、様々なタイプがあります。 脂肪組織の場合、成体では、細胞間質が極端に減少しているため、hagfish のかかれている定義に当てはまらないかもしれません。 実際、結合組織の代表格である、疎性結合組織とは発生学的に、異なることが報告されていますので、無理矢理結合組織にまとめることに無理があるのかもしれません。 又、結合組織に分類されるものに、細網組織というものがあります。 こちらは、リンパ節や扁桃の内部に存在する組織がその代表格になりますが、脂肪組織もその一亜型とする考えがあります。 この細網組織も、hagfish さんのかかれた定義には一致しません(ほとんど細胞成分です)が、現在は結合組織の一種とされています。 簡単な教科書の場合は、分類の由来やその原理、実情に合わなくなった部分などを詳細に書けませんので、どうしても定義にあわない部分が生じています。しかし、言葉の方が体よりもあとに出来たのですから、定義に合わないからといって文句をいってもお門違いです。むしろ定義自体に問題があることが多いんですよ。「偉い人がいったことを鵜呑みにするな!」これはかのパブロフ先生も指摘している研究をする上での常識でもあるんですよ。実際(^^; 日本人は名前を付けて分類するのが好きな国民なのだそうですが、名前を付けると同時に、このような固定概念が付加されてしまいます。 科学的に真実を考える時は、このような固定概念の存在認識して、文章を読まないと、混乱することがあると思うのです。 本題と関係ないことを申しましたが、今回の脂肪組織と結合組織のはなしは正にこの好例かと思います。 私の持論では、妙なカテゴライズはせず、脂肪組織は脂肪組織なのだと認識することが一番だと思います。 PS ちなみに 細網組織のばあい、細胞間質の線維性分が細網線維と呼ばれる細い線維性分です。が、化学的にはたの組織に見られるコラーゲンに他なりません。
お礼
確かに人為的な分類は難しいですね。高校のころはただ覚えるだけで納得できていたのですが、大学大学院と移っていくうちにだんだんわけがわからなくなっていきました。生物の分類などでもそうですね、種とは何かって言われてもいろいろな説がありますものね。 どうも詳しい解説ありがとうございました。
- dora1
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まず、前提として、「結合組織」という分類は、「上皮」「筋」「神経」以外のその他大勢をみんなまとめたもの、というけっこういい加減な分類であることをイメージしておいて下さい。 脂肪組織の場合、脂肪が蓄積されるのは細胞外基質ではなく、細胞内ですから、他の結合組織とは異質ですが、では、「上皮」「筋」「神経」に入るかというとそういうわけではありません。また、脂肪細胞は、疎性・密性結合組織内に存在し、脂肪細胞の間には線維や他の細胞、毛細血管などの結合組織の要素がいっぱいあります。成熟した脂肪組織では、脂肪細胞がびっしりならんでいますが、それらの細胞の間には、上皮のような連絡があるわけではなく、相対的に線維や他の細胞などが押し出されている、特殊な状態にはなっていますが、基本構造は結合組織のままです。こんなところでどうでしょうか。
お礼
回答ありがとうございます。 組織構造的なものからすれば特異的に見える脂肪細胞も機能的な分類からすれば結合組織の仲間としてみなすことができる。ということでよろしいでしょうか?
- zyarann
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ヒントになれば 正しい脂肪の知識 http://homepage2.nifty.com/luke_apostle/vol.89.html 脂肪組織は、全身のいたるところに存在します。
お礼
回答ありがとうございます。ぜひとも参考にさせていただきます。
お礼
回答ありがとうございます。 結合組織の概念は結合織、結締織、動物体において広い細胞間隙をもち、そこに各種細胞間基質・繊維で埋めている組織の総称ですよね。つまり、上記の説明で言うと脂肪細胞にも細胞間に繊維があり、構造上は接合組織の仲間と言うことは理解できました。しかし、脂肪細胞には広い細胞間隙はありませんよね。つまり、結合組織の中でも特異的な存在を示すというのはこの点に由来すると考えていいのでしょうか?