誤解が生じかねませんので、回答ではなくて補足訂正です。
1の方の文章中に、福澤諭吉は「天は人の上に人を作らず、人の下に人を作らず」と言い、人は平等だと言った、と書いてありますが、福澤諭吉はそんなことは言っていません。福澤諭吉が言ったのは「天は人の上に人を作らず、人の下に人を作らずと言えり」です。この意味は、「天は人の上にも人の下にも人を作らない(人は平等である)、と言われている」です。そしてこの有名な出だしには、重要な続きがあります。
-------------------------------------------
されば天より人を生ずるには、万人は万人皆同じ位にして、生れながら貴賎上下の差別なく、万物の霊たる身と心との働きをもって天地の間にあるよろずの物を資り、もって衣食住の用を達し、自由自在、互いに人の妨げをなさずして各々安楽にこの世を渡らしめ給うの趣意なり。
されども今広くこの人間世界を見渡すに、かしこき人あり、おろかなる人あり、貧しきもあり、富めるもあり、貴人もあり、下人もありて、その有様雲と泥との相違あるに似たるは何ぞや。
その次第甚だ明らかなり。実語教に、人学ばざれば智なし、智なき者は愚人なりとあり。されば賢人と愚人との別は、学ぷと学ばざるとによって出来るものなり。
------------------------------------------------
以上は下記リンクからの引用です。
「天は・・・」と合わせてまとめると、
「人は平等であると言われている。しかし、世の中には貧しい者から豊かな者、賢人や愚者、身分の上下もある。この差はいったいどこから来ているのか。それは学問である」
というあたりでしょうか。
さらに、この文章の後に、当時の欧米列強の植民地とされたアジアの地域、あるいは侵食されつつある清国の話題が出てきて、「このように異国に支配されたくないなら学問を修め、国を豊かにし、力をつけるしかない」と続いていきます。
だからあの本のタイトルが「学問のすすめ」だったわけですね。平等であることを謳ったものではありません。
ちなみにこの本、当時3000万人と言われる人口で、全17巻で300万部以上売れています。
お礼
ありがとうございます。ネットで調べてみたところそのようなエピソードがありました!大変参考になりました。