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一斉定量でのGC-MSとその他検出器について
お茶(烏龍茶)の事業で茶葉を検体とした(抽出液でない)残留農薬の分析業務を行うことになり、ただいま前処理方法の検討などを勉強しております。 そこで質問なのですが、厚生労働省の残留農薬迅速分析法などの一斉定量の方法を見ると「ECD、FPD、NPDなど検出器で定性及び定量を行い、農薬が検出された場合は、GC-MSを行って確認することが望ましい」とされていますが、私の理解では多種類の農薬を一斉に定量するには、個々に得意とする対応範囲を持つおのおの検出器を使用するより、MSを使うことにより一度に多種類分析ができ、必要に応じてSIMモードで確認すれば良いと思っておりました。 検出器で定性定量のあとにMSで再度確認が必要なのはなぜでしょうか?むしろMSにより一斉定性定量を行い、農薬が検出された場合に それを得意とする検出器を用いて確認するものだと思っておりました。 この辺の相関関係を教えて頂けませんでしょうか。 よろしくお願いします。
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質問者が選んだベストアンサー
MSとGCを別々にもっている環境で、 (1)サンプルにどういう農薬が入っているか想像もできない場合は、 質問者さんのご提案の方法のようにMSであたりをつけ、その標準物質などを用意してGCで確認する(異性体も含め)っていうのがいいようにも思えます。 (2)もしかしてこのサンプルには特定の農薬が入っているんじゃないか? ということの確認なら、その特定の農薬を標準物質として用意し、GCでリテンションタイムからまず確認し、 それで怪しいぞとなったらMSで確認する、というのがいいと思います。 ただGC-MSがあり、農薬用一斉カラムで分析すれば、一回で事足りるような気がします。 たぶん厚生労働省のは、GCしかもっていない場合の分析をまず想定しており、「もしも怪しいならGC-MSで確認するのが望ましい」ということじゃないでしょうか。 つまりMS単独で持っているというのを想定していない。 違うかな??
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- zep1100
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横レスですが、おじゃまします。 airJさんのおっしゃるとおりで間違いありません。 法律を私なりに解釈しますと、 まず誰でも持っているGCで分析してみて、 それでだめなら高価なGC-MSで分析してみて下さい、 という(余計な?)優しさが込められています。 むろん、今時の分析機関ならGC-MSが無いところはあまりないでしょうし、 数台保有しているところもめずらしくありません。 そう言った背景は、法律を作った人は余り考えていないものと思われます。 また、ご存じの通り、GC-MSは農薬の一斉同時分析に適しています。 質量計は他の検出器に比べてオールマイティに農薬を検出できます。 ただ、オールマイティということは、特化した感度を持っているという訳ではないのです。 例えば、ECDなら塩素系農薬、FPDやFTD(NPD)なら有機リン系農薬に高感度です。 実際に比較されたら分かるでしょうが、GC-MSよりも高感度に測定できる農薬も勿論あります。 公定法の中には、まだまだGC分析が指定の農薬もあります。 そのような場合でも、便宜的にGC-MSで計れるでしょうが、 GCで出した結果でなければ法律違反になりかねません。 (バリデーションを取ってあればいいのかもしれませんが) 今後はGC-MS分析指定へ移行する農薬もあるかも知れませんが、 GC分析指定の農薬はゼロにはならないと思います。 測定できる農薬類に制限を持たせないためにも 出来るだけ多くの検出器を装備したGCは必要である、と私は思います。 でもまぁ、食品分析など残留農薬の一斉分析においては、 マトリックスの影響が相当ありますので、 質問者さんと同じく、実際はGC-MSで初めから測定するのが良いと私も思います。 「のぞましい」は「絶対」ではなく、「参考程度」ということで、 多方面から検討し、質問者さんがベストと思われる方法で分析されたら良いと思いますよ。
お礼
zep1100さん ご回答ありがとうございました。また、 中国出張のため、返事が遅くなり大変失礼いたしました。 いろいろな方や、分析機関に問い合わせたところ、zep1100さんのご指摘のように 残留農薬一斉分析ならば、GC-MSというのがこれからの主流になるということでした。(GC分析指定の農薬はゼロにはならないと思います・・・についてもご指摘どおりです) 当初は、GC-MS1台のみの購入予定のため この問題が気になったのですが、現在事態が急変し なぜがGCをもう1台追加購入することになり、MSとECD+NPDの組み合わせを所有できることになりました。これで対応できる幅が広がったので、状況にあわせて 使い方を検討してみたいと思います。 ありがとうございました。
- airJ
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>GC-MSで一斉定性を行い 検出したもしくは疑わしい場合はGC-MSで定量分析すれば・・・ MS単独での定量限界はGCにまったく及びません。 GC-MSと、検出器を最適なものに変えたGCとで「定量性」を比較するのなら、最適の検出器を備えたGCでしょう。ですが、GCだけでは定性が困難ですから、 総合的に見たらGC-MSといったところじゃないでしょうか。 ちょっと質問の意味を捉え間違っているかもしれませんが、先ほど来のご質問から、質問者さんは十分認識できているように思います。
お礼
airJさん たびたびご回答ありがとうございます。 中国出張のため、返事が遅くなり大変失礼いたしました。 自分の認識が確認でき、安心できました。 ありがとうございます。
お礼
airJさん ありがとうございます。 厚生労働省の意図はよくわかりませんが、自分の認識で間違いなさそうなことが確認できて安心しました。 引き続き質問なのですが、MSがあればECD、FPD、NPDなど検出器は必要ないということになるのでしょうか?よくわかっていないのですが、GC-MSで一斉定性を行い 検出したもしくは疑わしい場合はGC-MSで定量分析すれば ECD、FPD、NPDなど検出器で定量するより高精度に分析できるという認識は正しいのでしょうか。 つまりECD、FPD、NPD > MS よろしくお願いします。