1.試験について
鉄道の運転手になるには、鉄道会社に就職しなければなりませんので、試験は2つあることになりますよね。1つは会社の就職試験、1つは入社後の運転士免許取得試験です。就職は、高校卒と大学卒の2通り(専門学校卒もありますが)があり、それぞれに対して会社独自の入社試験があります。面接と筆記試験が中心でしょう。入社後は、運転士になるための試験があります。鉄道運転士免許は国家免許です。学科講習を約5ヶ月、その後実技講習を約5ヶ月受講する必要があり、学科・実務それぞれの国家試験に合格しなければなりません。
2.試験への備え
入社のための備えとしては、#1の方も言っておられますが、電車の高校に行くという選択肢もあります。でも、どの鉄道会社も、普通の大学・高校から多くの学生を採用していますので、普通学校で問題ありません。入社試験に対しては、普段の学校の勉強をきちんとしておくこと、また、鉄道会社に入ってから自分は何をやりたいのか、また、自分の長所はどこで、それを仕事にどうやっていかしていくかを面接できちんと述べられるようにしておくことが大事ではないでしょうか。入社してから運転士の試験を受けるときは、もちろん鉄道の専門知識が問われますが、入社前は、鉄道の知識より、いまの勉強をきちんとしておくほうが大切だと思います。
3.運転士の大変さ
一番大変なのは、「お客様の命を預かる仕事」だということです。もし1両100人で10両編成の鉄道を自分が運転したら、自分の後ろには1000人の人の命があることになります。半端な気持ちでは務まらない仕事です。あともうひとつ、鉄道の運転士は勤務が不規則だという大変さがあります。始発電車や終電を運転するときは、その晩は家に帰らずに仕事をすることになります。健康管理をしっかりしなければなりません。
4.運転士のやりがい
「お客様の命を預かる」大変な仕事だと言いましたが、だからこそやりがいもある仕事なのです。鉄道運転士免許は厳しい訓練を受けた人にだけ与えられる国家免許ですから、運転席でハンドルを持っているときは、誇りと使命感を感じることができるでしょう。お客様を安全に、そして定時に目的地へ運ぶ、それを自分の運転する鉄道が果たすわけですから、その喜びはとてつもなく大きなことと思います。
5.給料について
先にも言いましたが、鉄道の運転士は、鉄道会社の社員であり、その会社に勤務する「サラリーマン」です。ですから、他の会社勤めの人と同じように、会社から決められた額の給料が支払われます。ただし、深夜や早朝・泊まりの勤務をやることになりますので、そういった大変なところは「手当て」として上乗せされる会社が多いでしょう。
6.運転以外の仕事
鉄道運転士は基本的には鉄道の運転をするのが仕事です。ただし、地方の鉄道は「ワンマン」といって後ろに車掌がのっていない場合もあり、その場合は、普通、車掌が行う「ドアの開け閉め」「車内放送」などを運転士が行う路線もあります。また、運転士は運転以外にも、車両故障の処置や事故のときけがをした人の救出なども行わなくてはなりません。運転士をやりながら社内で昇格(いわゆる偉くなること)していくと、だんだん指導する立場になります。見習いの運転士を指導したりすることもあるでしょうね。運転士を経験すると、将来、たとえば運転司令室で運行管理を行ったり列車ダイヤを作る仕事をやったりするこもしれませんね。
7.その他
鉄道の運転士はやりがいのある仕事ですので、夢がかなうよう、頑張ってほしいと思います。応援しています!