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英和辞典の発音記号

一般に日本で手に入る英和辞書に使われている発音記号に関して質問があります。 (例えば、このようなものです: http://help.goo.ne.jp/howto/tool/img/hatsuon.gif ) 国際音声記号(IPA)の記号を幾つか借用しているようですが、斜めrやアクセント符号にアキュートとグレイヴを用いる点など異なる箇所がありますよね。 大部分の英和時点で、この記号体系が用いられているのですが、名称を何というのでしょうか。

みんなの回答

回答No.3

整理してお答えします。 1.斜めのrは、これは現在のイギリスの標準的なアクセントでは母音の後の/r/を発音しない(carやhearのような例)が、アメリカの標準的なアクセントでは、それをするということで、表記の折衷案として用いられているものです。 また、正確に英語のrの音をIPAで表記すると一つの記号ではすみません。また、二種類のr音で意味の差がでるような語が同一の英語内にはありませんので、そのために、通常の綴り字の"r"で代用しても現実には支障をきたさないわけです。 2.アクセント符号にアキュートとグレイヴを用いる点 これは、acute accentとgrave accentのことを言われているはずですが、後者はグレイヴではなく、あえてカタカナで表記すれば英語ででもグラーヴです。 3.なんという名称の表記体系か これは一般にはJones式だと考えられているようですが、私が知る限りでは、Jones自身は、日本の英和辞典にあるように、母音の記号の上に、acute accentを用いて第一強勢、grave accentを用いて第二強勢を示している例を用いていません。これらを考慮すると、もし英和辞典にその名称を与えてない、あるいは解説していないのであれば、特別には名称はないというスタンスが健全だと思います。ごく初期のJonesのEPDでこのような表記体系が用いられていたのかどうかは現物が手元にないのでわかりません。 もっとも、名称がなくてお困りでしたら、その辞典の名称をとって、なんと辞典方式って呼んでもいいとは思います。 表記は約束事との係わり合いで成立していますので、 基本的には、錯綜がない限りにおいて、どの記号を使っても問題はないのです。

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  • puni2
  • ベストアンサー率57% (1002/1731)
回答No.2

一般的にはJones式と呼ばれることが多いようです。 20世紀初頭にEnglish Pronuncing Dictonaryを作ったDaniel Jonesが,この辞典の中で使っていたものです。 もっとも,この辞典の最新版を書店で立ち読みしたことがありますが,もっとIPAに近い表記になっていた記憶があります(アクセント符号など)。 というか,最近の欧米の辞典では,IPA準拠のものはもちろん,独自の方式で発音を表しているもの(メリアム・ウェブスターなど)であっても,アクセントはIPA式に音節の直前にまっすぐ打つか,あるいは太字にする(Oxfordの一部の辞書など)ものが多く,grave/acuteを使っているものは少なくなってきました。 おそらく,IPAの用法では,grave/acuteはpitch(高低)のアクセントを表し,stress(強勢)は短い縦棒で表すことになっているため,それにならう場合が増えてきたのでしょう。 で,IPAと多少異なる方式が使われている理由は,No.1で回答されているとおりです。 LongmanやKenyon, また最近のJonesなどを含め,欧米で出ている発音辞典はいずれもIPAに従っているといっていますが,rの発音はいずれも[r]を使っています。 本当なら,これはスペイン語や,舞台発音のドイツ語などに出てくる,巻き舌のrを表します。 英語のrをIPAで表すと,[r]をひっくり返した記号になるのですが,通常の英語の発音では他のr音が出てこないので,ひっくり返してない[r]を使っても,巻き舌と思われる心配がないということですね。

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  • betagamma
  • ベストアンサー率34% (195/558)
回答No.1

大学で音声学の授業を受けたことがあるものです。その授業は、IPAが読める・聞き取れる・発音できる、という訓練をしていました。 その教官の方がおっしゃっていたことなのですが、 「本来は、すべての発音記号がIPAに即しているのが理想。ただ、IPAの記号は、なるべく現実に即すために頻繁に改定されている上、文字が特殊で、印刷の時に問題になることが多い。たとえば、論文を出版するに当たっても、現実的な話として、印刷所に持っていって、すべて正式なIPAの記号で印刷してください、というと、特殊料金で印刷代が何倍にもなる。 IPAは、なるべくすべての言語の発音を網羅するように作られているが、実際に発音を論じるときに、すべての言語の発音が関連してくるような場面は稀。ちょっとした記号の違いで、印刷代が何倍にも膨れ上がってしまうのは、非生産的。したがって、実際の論文でも、最初に、IPAの記号と論文の中での記号をきちんと対応付ければ、任意の記号を使ってよいことになっている。」 とおっしゃっていました。英語の辞書の場合も、同じなのではないか、と思います。

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