- 締切済み
ζ(0)=-1/2 ? 無限大じゃないの?
ゼータ関数がs=0のとき ζ(0)=1+1+1+1+… ですが、 なぜ、ζ(0)=-1/2となるのかがわかりません。 そんなことが許されて良いものでしょうか? また、許されるとするならば、どのような条件下で 許されるものなのでしょうか?
- みんなの回答 (5)
- 専門家の回答
みんなの回答
- nikorin
- ベストアンサー率24% (47/191)
>1+1+1+1+…=-1/2 と書くと間違いなんですね 間違いというか、この表記にも何らかの意味が含まれていると私は思うんですが.. >役立つ例なんかがあるとおもしろいと面白いと思いますが、どうでしょう? ζ(0)ではありませんが、 ζ(-3)=1^3+2^3+3^3+4^3+5^3+.......=1/120 はカシミール効果の計算で使われています。 カシミール効果とは、真空中に微小な距離aを隔てておいた帯電していない二枚の金属板 のあいだに、真空の零点エネルギーの影響で引力が働くというものです。
- siegmund
- ベストアンサー率64% (701/1090)
siegmund です. > 解析接続で無理やり出した等式で特殊な解 という表現はちょっと賛成しかねます. (1) f(z) = 1/(1-z) の Taylor 展開が (2) f(z) = 1 + z + z^2 + z^3 + ... です. z=2 を(1)に代入すれば f(2) = -1 ですが, これを(2)で z=2 としたものから無理やり出した特殊な解とは言わないでしょう. (1)と同様に,全複素平面で使える単一の定義式がζ関数にもあって, それが Re(z) > 1 の場合に (3) ζ(z) = Σ(n=1 → ∞) 1/n^z (Re(z)>1) と変形してよいとなっているのです. ζ関数の全複素平面で使える単一の定義式が(1)のように簡単なものでは ないだけのことです. ζ関数の全複素平面で使える単一の定義式を持ち出す代わりに 「(3)を解析接続して得られる関数がζ(z)」と言っても同じことです. (1)の f(z) の定義の代わりに,(2)を解析接続して得られる関数, と言ってもよいわけです. ζ(0) = -1/2 が何かの役に立つかと? さて,困りましたね~. ζ(2) = π^2/6 とか ζ(4) = π^4/90 も何の役に立つかと言われると... ζ(z) は数論と関係が密接ですから,そちらの関係で何かあるかも知れませんが, 私の知識では手に余ります. なお,No.1 で書きましたリーマン予想 > z=-2, -4, -6, ... が零点で, > その他の零点はすべて直線 Re(z) = 1/2 上にあります. は,「任意の平方数の間に必ず素数がある」と同じことであることが 知られています. 3^2 と 4^2 の間に,ちゃんと素数(11,13)があるというわけです.
- siegmund
- ベストアンサー率64% (701/1090)
siegmund です. No.1 で書きましたように,ζ関数の定義は (1) ζ(z) = Σ(n=1 → ∞) 1/n^z (Re(z)>1) を解析接続して得られる関数ということです. したがって,(1)に z=0 を代入しても意味はありません. 例えば, (2) f(z) = 1/(1-z) をzでテーラー展開しまして (3) f(z) = 1 + z + z^2 + z^3 + ... となりますが,もちろん |z| < 1 でしか使えません. (3)に z=2 など代入しても意味がないわけです. 今のζ(0)の話も似たようものと思ったらいかがでしょう.
- nikorin
- ベストアンサー率24% (47/191)
私もこの式はきちんと理解しているわけではなく、なんとなーく腑に落ちないのですが、 コメントさせていただきます。 ζ(0)=-1/2 は、あくまで複素関数としての値だと思っています。 ゼータ関数の定義から 1+1+1+1+…=-1/2 と書いてしまうと変な感じがしますが、イメージとしては、ゼータ関数をz=1を除く 複素平面で自然に拡張してやると、無限大が「繰り込まれて」有限値が残るのだと 理解すればよいのではないでしょうか。
- siegmund
- ベストアンサー率64% (701/1090)
もちろん,許されませんよね. リーマンのゼータ関数の表式の一つが (1) ζ(z) = Σ(n=1 → ∞) 1/n^z ですが,(1)が有効なのは (2) Re(z) > 1 の場合だけです. Re(z) はzの実数部の意味. これは,(1)の和が収束する条件に他なりません. (2)の条件が満たされないときは解析接続することになります. (2)の条件のもとでの(1)を解析接続して得られる関数が リーマンのζ関数である,ということです. なお,ζ関数が無限大の値になるのは z=1 のときのみで, ここは1位の極,留数は+1です. その他のzでは正則, z=-2, -4, -6, ... が零点で, その他の零点はすべて直線 Re(z) = 1/2 上にあります. 零点の Re(z) = 1/2 は未解決の問題(リーマンの第5予想)で, 解決には100万ドルの懸賞金がかかっています. http://www.claymath.org/prizeproblems/riemann.htm
お礼
何度も投稿してくださってありがとうございます。 なるほど、こういう例がありましたか この例を逆に考えると、値が発散してしまうような関数でも なにか技をかけてやれば有限の値を吐き出させることが 可能な場合も考えられますね。(ちょっと強引ですが…) この場合、技というのが解析接続であって、ζ(0)=-1/2は 解析接続で無理やり出した等式で特殊な解というわけですね (ζ(0)=1+1+1+1+…=-1/2 と書くと間違いなんですね) あとは、この無理やり出した解が役立つ例なんかがあると おもしろいと面白いと思いますが、どうでしょう? (無理難題で申し訳ないです。)