避難所にて物資が分配されていない問題
お世話になります。
東日本大震災で避難所暮らしをしている人たちに物資がいきわたっていないそうです。
市役所や自衛隊の集積所には物資がすでに到着しており仕分け待ちをしているが、人手不足で仕分けができていない、という問題もありますが、それ以上に深刻、かつバカバカしい話があります。その話とは、
「避難所に物資は届いているものの、
”各物資の数が避難民の数に足りず、分配ができない。
受領できない人、不公平感を感じる人が出てくるから、各物資が避難民の数に足りるまで貯めておく”」
のだそうです。
これって本当にバカバカしいと思いませんか?
避難所の一角にはうずたかく物資が貯まっているのです。
みんな、それを見て、「早く配給してほしいなあ」とおもっているのです。
でも、お役人が
「全員分届かないとケンカになるから配れません。我慢してください」
ですって。東北人は我慢強いから我慢しているのでしょうが、東北の市役所、町役場もやっぱり「ニッポンのお役人」なんですね。
そこで質問です。
ケンカなく分配できるようにするために以下の2案を考えました。現地を訪問した際に避難所の役人に提案してみたいのですが私の案をご意見をお願いします。
避難所で配給される物資はおおむね以下のような種類に分けられる。
食料 衣類 布団・防寒具類 生活・衛生用品 薬品 そのほか
しかし、これらの物資について避難民全員が「一人前ずつ欲しい」と思っているかというとそうではないと思います。
たとえば、男性なら
「歯ブラシ、石鹸なんかなくても我慢できる。その代わり、瓦礫の片づけをして腹が減るから、食料だけは充分欲しい」という人はいるでしょう。
女性の場合は
「避難所でじっとしているのであまり食欲はない。だから一日の食料はカップめん1個で我慢する。私の食料は力仕事の男の人たちに回してもいい。その代わり、薬品は最優先で配給して欲しい」という場合もあるでしょう。
お年寄りの場合は
「食料配給の際、カンパンやカップめんでは食べられない。その代わり、”レトルトのおかゆ”があれば、毎食それが欲しい」
ということもあるでしょう。
乳幼児を抱えたママさんが
「私の物資は後回しでいいから、赤ちゃんのためにミルク、紙おむつ、衛生用品を配って欲しい。赤ちゃんのためなら私は2,3日食事を取らなくてもいいからその分、赤ちゃん用品が欲しい」ということだってあるでしょう。
ということで一日に配布する物資を、「各物資の現在数量や物資の種類に関係なく、一日X個」とする。
Xの数値は、これら各物資の数と避難民の数を勘案して、適切な数にする。日によって変えても良い。
朝一番に、各避難民全員(乳幼児、お年寄りもすべて一人、とカウントする)に配給切符を配る。
この配給切符を持って、各避難民は「今、今日の自分に必要なものは何か、よーく考えながら」必要な物資を受け取る。
X個の配給物資の内訳は各避難民に任せる。全部食料と引き換えてもいいし、食料を抑えて、薬品や生活物資を受け取ってもよい。
配給切符やX個の内訳を家族、友人知人などと”シェア”してもよい。赤ちゃんを抱えたママさんが、自分の配給切符を使って赤ちゃん用品を受け取るのもかまわない。
ただし、配給切符の有効期限は、「その日限り」とする。複数日にまたがって「貯めておく」ことはできない。
この案のメリット
各物資がそれぞれ避難民の数に足りないから分配できない、ということだが、各物資は必ずしも避難民全員が所望するとは限らない。
こういうように
「各人が望むものを優先的に配る。しかし、すべての物資を一人前ずつ欲しい、という要求には応えられないから、自分で考えて、優先順位の低いものは我慢して欲しい」
という、各個人の希望が叶えられ、なおかつ譲り合いもできる、というシステムである。
また、希望が殺到して、特定物資が足りなくなることもありえるがその場合は在庫が尽きた時点であきらめてもらう。在庫が尽きるのは残念な事態だが、その反面、どの物資が余り、どの物資が要求が多いのか、ということが判明し、次回の物資要請の際の充分な参考意見になりうる。
デメリット
1 毎日配給切符を配る方法が難しい(おそらく、OA機器はまったく使えないだろうから、紙とペンと偽造防止のためのシャチハタ印でも使って作ることになろうが、少ない役人だけで作成できるかどうか・・・
2 配布する際に、もれなく、重複なく配布することができるか否か。避難民名簿なども整備されていないだろうからズルして2回もらう人もいるかもしれない。全員を一列に並べて切符を配布する方法もあるが、お年寄りやハンディキャップのある人にも「列に並べ」とするのは難しい。
ご意見や実際に避難所での物資配給をした方の体験談をお待ちしています。