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そのスジの方々には、観光(鑑賞)目的として有名ですね。 東の蘇民祭、西の西大寺会陽。 あと、浅草の三社大祭や福岡の祇園山笠なんかも、裸ではありませんが、褌姿が見られるとかで、けっこうな人気です。 さて、ご質問を少し分解して考えてみます。 ① なぜ、男だけなのか 蘇民祭だけでなく、着衣のものでも、神事とされる祭りには、男性のみに参加を限定するものが結構あります。 祭りとは、その中に前夜祭とか本祭とか、いくつかのプロセスがあり、たとえば前夜祭までは男女・子供も参加可能だが、本祭は15歳以上(もしくは成人)の男性のみ、とか、そういったものもあります。 歴史的に、もともと日本は、女性神を崇拝していたこともあり、女性が巫女を勤めることが多かったのですが、徐々に、女性の月経が不吉だと考えられるようになります。 血=死を連想するので、戦士(武士)としての役割を担って来た男性の一部集団が、女性を忌避します。すなわち、月経が穢れ(=血液)を意味し、ゆえに、女性そのものを穢れと考え、祭りなどの神事から女性を排除されたと考えられます。 ② なぜ、裸なのか 先に述べた「穢れ」に基づき、男性もまた、日常的に女性を含めたさまざまな俗世の物事と関係しあっているので、祭りを始める際には、心身の「穢れ」を浄化する意味で、冷水浴や温浴、水かけ、濡れた布で肌を拭うなどの「禊」を行います。 そのため、裸であることは、禊を済ませ「穢れ」が浄化された状態、と考えられました。 ③ なぜ、裸祭が今日でも続くのか このような男性のみの祭りといった、特定の集団に参加を限定するような風習やそういった風潮を、ホモソーシャル(単一集団による社会)と言います。 ホモソーシャルは時としてホモセクシュアル(同性愛)を内包することもあれば、強固なホモフォビア(同性愛嫌悪)を起こすこともあります。 ホモソーシャルでは同性愛も生じますが、心理的には、同性間の強固な連帯意識ゆえ、同性間の序列による頂点への「憧れ」が形成されます。 簡単に言えば、男子校で男子同士がやたらと仲が良いとか、マッチョな体育会系がみんなで競って筋トレをしてしまう…とか、ホモソーシャルにおいては、他の集団からみれば理解し難い趣味・嗜好を持つことがしばしばあります(女子校や女性が多い職場・業界などは女性版ホモソーシャルです)。 裸祭が今日まで続いて来たのも、男性のみで、裸で、という風習が長く続いてきたことで、それが伝統となり、それが格式高い神聖なものであるとなり、ゆえに、たとえば普段は人前で服を脱ぐなどそうそうしないような大人しい男性でも、祭りになってしまうと意気揚々と裸になって、男性集団に交じっていくのです。 で、そういった祭りを奇妙だ、となればなるほど、その祭りに参加している集団にとっては「自分たちは他の奴らとちがって素晴らしい存在(男)だ」という意識を高めるんですね。 なお、蘇民祭における主神はスサノオだったかと思います。 スサノオは、日本神話において最高神に位置付けられる女性神アマテラスの弟ですが、荒ぶる神としての性格が強く、炎で邪気を焼き払うなどします。 が、反面、農耕の神という側面もあります。ただ、これはスサノオが(男性的な)生殖を司り、稲などの農作物に実りをもたらすと考えられたからです。 蘇民祭が男性に限定されたのも、こういった意味性があるからかもしれませんね。 ま、すべては、科学のなかった素朴な時代のことで、現代の風潮に合うかどうかは分かりません。
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- 4500rpm
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>蘇民祭が男だけの裸祭 →蘇民祭だけではないと思います。蘇民祭のポスターが報道されて裸祭りとして有名になりました。 裸祭りは各地でたくさんあります。近代ではさすがに全裸はありませんが、ふんどしやまわしを締めて行うものはたくさんあります。 祭りを裸で行う理由としては、 ・禊によって身を清めて清浄無垢な姿で神様と対話するため ・神様や仏さまからの授かりものをもらったり(取り合ったり)、神輿や屋台などの担いだりするのに、動きやすいように衣服を脱いでいった。 などがあります。 昔は女性のみの裸祭りもあったようです。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A3%B8%E7%A5%AD%E3%82%8A#%E6%9D%B1%E5%8C%97%E5%9C%B0%E6%96%B9
- fujic-1990
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クーベルタン男爵以前の、古代オリンピックも男性だけのものだったようです。 理由は、素っ裸で競技していたから。女性が全裸の男を鑑賞しに来るなど言語道断だからでしょう。「男の裸を見に行きたい」と主張する女性もいなかったと思いますし。 男が全裸になっていたのは、武器などを隠し持っていないことを神々の前に明らかにするため、だと思います。 褌一丁の男たちが押し合いへし合いする祭に、女性が参加することは考えられず、つまり参加する気もないのに見物ダケに来るわけでしょ。 女性のヌードや水着姿をアチコチで見ることのできる現代とは違い、女体に慣れない昔の健康な男が、近くでうら若い女が注視しているなかで平常心で神だか仏だかに祈っていられるとは、私には思えません。 それ故「女は近づけない」。それが伝統となっているダケだと思います。 今は女性も見物できるわけでしょ? いい時代になりましたね。
- gunsin
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https://www.city.oshu.iwate.jp/site/kanko/5893.html 黒石寺蘇民祭のホームページんも男あけの由来の記載は ないですね。 個人的な考えで何の根拠も無く検証もしていないんのですが・・・ 血は不浄の物と忌み嫌われていました、月経が在る女性は、 この期間、不浄の者として隔離されていました。 更級日記にも筆者の乳母が旅の途中で隔離されていて、様子見に 行こうとしたら兄に止められたシーンの記載があります。 血が不浄の物とされてた故に男だけの祭りが日本各地に存在する のではと根拠も無く独断で勝手に考えています。