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細長い巻貝のような殻でかたつむりのようなツノを持っ

貝が木の上を歩いていましたが、これはどういうものでしょうか。長さは2センチぐらいでした。

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回答No.2

それは「陸生巻貝」ですね。「キセルガイ」と言ったりもします。 生物種としてはお馴染みのカタツムリと全く同じ腹足類なんですが、貝殻の形状が丸いか細長いかで種名を区別していますね。同じ鱗翅目の昆虫を人間目線で勝手に、「昼間に飛ぶのはチョウ、夜に飛ぶのはガ」と分類してるのと同じです。 凄く種類が多くて世界では1500種、日本国内でも200種以上が確認されています。恐らくは間違い無くこの数倍は種類が居ると思われますが…これら陸生巻貝類はその多くが絶滅危惧種となっており、新種発見されたと同時に絶滅危惧種に指定され、その後は発見例が無い~みたいな種も多いです。 - "愛知県県に棲息するキセルガイ類": https://www.city.nagoya.jp/kankyo/cmsfiles/contents/0000103/103464/14_houkoku_kawase.pdf これはキセルガイのみならず小型カタツムリも同様にその地域独自の固有種が多く、また同じ様に多くの種が絶滅危惧種となっています。素人感覚だと全身、素っ裸で乾燥にも弱そうなナメクジよりも、硬い殻に守られてある程度は乾燥にも耐えられるカタツムリやキセルガイの方が生物種としては強そうに思えますが…しかしながらコレは全くの誤解で、実態は真逆なのです。 カタツムリやキセルガイはその背中に背負った「殻」こそが生物種として致命的な弱点となっており、実はその身を守るための「殻」が仇となって小さな隙間に潜り込む事が出来ないのです。考えれば当たり前の話ですが、貝類の殻は炭酸カルシムで出来ており柔軟性は皆無なので。そのため殻の直径よりも小さな隙間にはどうやっても入り込む事が身体構造上、絶対に不可能となっています。 このためナクメクジ類は体長5cmくらいあっても、2~3mmくらいの有り得ない様な狭小な隙間であっても難なく潜り込んで通り抜ける事が可能です。このサイトでも時折、「風呂場や台所にナメクジが!」みたいな質問が投稿されますが、あれは正にこの様な「殻を持たない」ナメクジ類に特有の身体構造の特性が為せる技なのです。同じ様な身近な陸生巻貝であっても「風呂場にカタツムリが!」みたいな話は余り聞く事が無いですよね。殻があると陸上では邪魔になる事が多く、活動範囲がかなり制限されるのです。 日本国内でのナメクジ種は「ナメクジ」と「チャコウラナメクジ(外来種)」のたったの2種で全国制覇しており、後は南西諸島などの地域固有種が何種類かいるだけです。一方、カタツムリの方は前述の通り数百種以上もいます。これも素人感覚だと誤解しやすいですが、「種数(亜種数)が多い=生物種として強い」ではありません。むしろ逆で1~2種で多くの地域に進出している生物種ほど「その種単体でより汎用的な生命体として完成している」という証拠です。ホモ.サピエンスなんかが良い事例ですね(笑)。 カタツムリやキセルガイは生まれた場所からほとんど移動出来ません。殻の中にこもればある程度は乾燥に耐えられますが、それでも真夏の30℃超える様な炎天下の日が続けば小型種のカタツムリは1週間持ちません。従ってカタツムリ類は生まれた故郷から遠く離れて旅をして生息範囲を拡大して行く事が事実上出来ないのです。しかしながらナメクジ類は僅かな隙間に潜り込む事が出来るので、夏場でも湿っている様な場所を探して逃げ込みながら、かなりの遠距離を自力で移動可能です。 また夏場でも夜間になれば気温も下がり湿度が回復するので、昼間は石の下などに隠れてやり過ごし夜間に移動すると言った事が可能ですが。カタツムリ類にはそれが出来ません。頑丈な殻が邪魔をして石の下に潜り込む事が出来ないからです。自分も子供の頃、庭の土をほじくり返して遊んでいた時、石の下からナメクジやダンゴムシは良く見付けましたが。カタツムリが隠れていた記憶はありません。 それにナメクジ類は狭小空間に潜む事が出来るので、人間が車や船舶などで運ぶ荷物の僅かな隙間などにも入り込む事が可能です。そして実際、そうやって前述のチャコウラナメクジははるか遠くの欧州からやって来た外来種なのです。まあ最近はカタツムリにも外来種問題が発生していますが、とにかく一般論では「ナメクジの方が殻を持つカタツムリよりも生物種としては適応力や拡散力が強い」と言えます。 P.S. 名前の「キセルガイ」とは漢字で書くと「煙管貝」となり、つまりは昔のタバコを吸う時に使っていた和製パイプの一種である "煙管" に貝殻の形状が似てる事から、その種名が名付けられました。 え?煙管は知ってるけど、全く似ても似つかない形してるのでは?~と思ったかもしれませんが…。実はこの場合の「煙管」とは一般的に馴染みのある煙管の方では無くて、主に歌舞伎で役者が小道具に用いる特別な形状をした「手綱煙管」というモノになぞらえているのです。 - "手綱煙管": https://www.google.com/search?q=%E6%89%8B%E7%B6%B1%E7%85%99%E7%AE%A1&tbm=isch - "五右衛門と手綱煙管": https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Enjaku_Jitsukawa_II_as_Ishikawa_Goemon.jpg 江戸時代に初めて演じられた歌舞伎の演目である『楼門五三桐』の冒頭で、大泥棒の石川五右衛門が南禅寺の山門の上から階下を眺めながら「絶景かな、絶景かな~」と独白する名調子と共に、その独特の異様な形状をした巨大な "真鍮手綱形太煙管" を吹かすシーンは、観客の度肝を抜くと共に粋を重んじる江戸っ子の注目を集め当時の流行りのDQNアイテムとなりました。 現代では愛煙家でも煙管を使う人は余りいなくなりましたが、伝統工芸的に今でも細々と作られています。特に「手綱煙管」は銀製が良いとされていて、長年使い込む事によって紫煙が銀の色を徐々に変化させて行き、いわゆる "燻し銀" の様な独特の鈍い光沢を生むとされています。

kaitara1
質問者

お礼

キセル貝を見たのが初めてだったので改めて自分の見分の狭さに驚いております。自然は豊かなものですね。勉強になりました。

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その他の回答 (1)

  • g27anato
  • ベストアンサー率29% (1166/3945)
回答No.1

ツノ? …尖ってる? 細いなら「キセル貝」? (太いなら外来マイマイ?) …あとは検索どうぞ。

kaitara1
質問者

お礼

ご教示よればキセル貝のようです。初めて見たので珍しいものかと思いましたが、さっそく検索いたします。

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