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ブレーカーや電路に関する悩みごとや疑問点2/17
「短絡電流が定格遮断電流の2倍以上流れた場合において、遮断器は焼損する。電路を保護し得ないこともある」 とメーカーのサイトに書かれてありますが、 1)遮断器の何処が焼損するのか? 2)電路を保護し得ないという事は、電路も焼損するといいう意味なのか? 3)2倍以上流れる場合があるという事は短絡電流にも程度があるという意味なので、1倍と2倍があるという事は、負荷がどういう状態なのか?
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1)遮断器の何処が焼損するのか? ・遮断器には短絡電流を遮断するために「固定接点」と「可動 接点」があり短絡電流が流れると開路して高温のアーク(火花) が発生します。 ・更にアークを引き延ばしたりしてアークの熱を放散して冷却 する空間(区画)が必要で必ず設けられています。 この部分を「消弧室」と称します。 ・「定格遮断電流」は短絡電流が流れた時に、この「定格遮断 電流」の大きさであれば、確実に遮断できるように作られて います。 また、規格では「定格遮断電流」の大きさの電流でも2回まで なら遮断できることとされています。 ・2倍の電流でですと、熱量は2^2=4倍となりますので、接点 が異常消耗します。 また、これらが発生した熱により接点や消弧室材料が気化し 膨張、この熱により、消弧室内全体の空気も急速膨張すること になり、フレーム全体も破裂することが予想されます。 2)電路を保護し得ないという事は、電路も焼損するといいう意味 なのか? ・電路に配線されている電線のサイズは負荷の大きさにより選定 されますので、通常の過電流領域では遮断器が動作するので 電路は保護されます。 なお、遮断器の仕様を選定するために負荷の大きさにより電線 のサイズとこれに相応しい定格電流を選定します。 ・遮断器の定格遮断電流の大きさは、別途に計算する必要があり ます。 電源変圧器のインピーダンスの大きさ(容量:kVA)と電源から 遮断器までの配線の「サイズ」と「長さ」からインピーダンス を計算します。 ・変圧器のインピーダンスと配線のインピーダンスを合計し、この 値から短絡電流の大きさを計算するように規定されています。 3)2倍以上流れる場合があるという事は短絡電流にも程度があると いう意味なので、1倍と2倍があるという事は、負荷がどういう 状態なのか? ・電路の接続部や負荷機器の端子が露出している部分に何かが 当たるとか、接続部に緩みが生じて過熱して絶縁物が焼損し、 短絡 状態になります。 ・その時の電流は物の当たり方や絶縁物の状態等で変わるので、 流れる電流が2倍であるかは不明です。 たまたま、2倍と表現したのでしょう。 ・極端のことを言えば、設計時の遮断器の選定ミスで、そのような 事故が発生したと言うことになると考えます。 以上のことから、設計時に電源変圧器の容量(kVA)や配線サイズ、 長さ等を考慮して定格遮断電流を計算して遮断器の仕様を決定する 必要があるでしょう。
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- chie65536(@chie65535)
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>1)遮断器の何処が焼損するのか? 2倍以上流れる事を想定されてない部品や部分がイカれます。 >2)電路を保護し得ないという事は、電路も焼損するといいう意味なのか? 「壊れかたによっては、遮断出来ずに、想定外の電気が流れ続ける」って意味です。なので、建物全焼、もあり得ます。 >3)2倍以上流れる場合があるという事は短絡電流にも程度があるという意味なので、1倍と2倍があるという事は、負荷がどういう状態なのか? 「2倍以上流れる場合がある」のではなく「2倍以上流れてしまった場合」についての注意書きなので、負荷がどうなっていようが関係ありません。 単に「2倍以上流れる事があったら、遮断出来ずに、どこかが(建物などが)燃えます」って言ってるだけです。
お礼
>建物全焼、もあり得ます。 やはり、電気火災の可能性があるということなんでしょうかね・・。
- m_and_dmp
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1)遮断器の何処が焼損するのか? >>>遮断器の二次側に接続された電路(電線、ケーブル)が短絡すると、大電流が流れ、遮断器が遮断動作(接点を開こうと)します。 短絡電流が遮断器の定格遮断電流を超えると遮断器が接点を開放したとき、接点間がアークで繋がり、電流が流れ続け、短絡電流を遮断することができなくなります。アークの発する高熱のため接点は熔け、ケースは燃えます。遮断器に接続されている電線・ケーブルの絶縁被覆も燃えます。 定格遮断電流の2倍以上流れた場合、そうなるのか、定格電流を少しでも超えたらそうなるのかはメーカーの設計次第だと思います。 2)電路を保護し得ないという事は、電路も焼損するといいう意味なのか? >>>そうです。 電線・ケーブルには許容電流が決まっています。許容電流は絶縁物の耐熱性能により決まります 一般家庭の屋内配線に使用される2.0mmΦのVVF というタイプのケーブルの許容電流は23Aほどです。VVF に許容電流を超える電流が流れると発熱し、そのうちに燃えだします。電流が大きければ短時間に燃えだします。電路が短絡して大電流が流れても遮断器が電路を開放しなければ電路が燃えます。 3)2倍以上流れる場合があるという事は短絡電流にも程度があるという意味なので、1倍と2倍があるという事は、負荷がどういう状態なのか? >>>電路が接触した状態です。負荷の入り口で短絡という状態もあると思います。 短絡電流は、「柱上変圧器ー引き込み線ー分電盤(遮断器)ー配電線ー負荷」とつながているとき「短絡した場所から柱上変圧器」の区間に使用されている電線のインピーダンス(抵抗とインダクタンス)により決まります。(柱上変圧器より上方はキャパシティが桁違いに大きいので、抵抗とインダクタンスは無視します。)VVF ケーブルのインピーダンスは6Ω/1000m ほどです。それを10m使用した電路(屋内配線)のインピーダンスは、6Ωx10m/1000m=0.06Ω になります。この電路の遮断器と反対側の端で短絡したとすると、短絡電流は、100V/0.06=1666A と計算されます。一般家庭用分電盤のメイン遮断器の定格遮断電流は数千アンペア(私のところでは2500A)ありますので、 1666A は安全に遮断することができます。(この計算では引込線のインピーダンスは無視しました。) 最悪の場合、遮断器に近いところ、または即二次側で短絡した場合短絡電流を制限するのは、引込線のインピーダンスだけになりますので、短絡電流は大きくなります。短絡電流が大きい場合は定格短絡電流の大きい遮断器を選定する必要があります。 なお、1倍なら定格遮断電流なので、安全に遮断されますが、2倍なら遮断できずに燃えてしまうとすると、1倍~2倍の間はどうなのでしょう?繰り返しになりますが、それはメーカーの設計に関わることだと思います。
お礼
>アークの発する高熱のため接点は熔け やはり、そうなのですか。 バイメタルが劣化するのだとも思っていました。 >短絡電流は、100V/0.06=1666A と計算されます。 電線どうしが短絡したときには、1000Aを超える短絡電流が流れると、メーカーから回答があったのを思い出しました。 >電線のインピーダンス これが、電線の距離に比例するらしいのです。 なので、短絡電流の大小に関係するのですかね。 >それはメーカーの設計に関わることだと思います。 最近、T社からpanasonicに変更したので、色々調べていたのです。
- 69015802
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遮断機が焼損する事がある。 は過電流によるジュール熱で電炉部分が溶断することを言っていると思われます。 電路を保護しえないことがある。 は過大電流により接点が溶着する(接点をスポット溶接したと思ってください。)。もしくは溶断時のアーク電流で絶縁部分が炭化してトラッキングを起こす。などブレーカーの遮断機能そのものを果たせず回路保護の用をなさないことを言っていると思われます。 これらの内容はヒューズなどでもカタログに書かれています。
お礼
>炭化してトラッキングを起こす この部分も何年も考えていました。 やはりそうなんですよね。
内容から読み取った回答になりますが、 >1)遮断器の何処が焼損するのか? 遮断用の接点です。 >2)電路を保護し得ないという事は、電路も焼損するといいう意味なのか? そういうことです。 >3)2倍以上流れる場合があるという事は短絡電流にも程度があるという意味なので、1倍と2倍があるという事は、負荷がどういう状態なのか? まず、遮断機とは、単なるスイッチのことを指します。 単なるスイッチには、公称電流と電圧そして、交流と直流の種別が明記されています。 電気な流れたり流れなくするための接触点は、金属同士が触れ合っているだけでその触れ合う場所には、接触抵抗が発生し、その接触抵抗によって熱が発生します。 その熱によって性能が落ちない条件が定格最大値と定格の条件になります。 なんで大きな電気が流れるの?自動で切れるんじゃないの?とおもわれたのかもしれませんが、ここで説明している内容は、遮断機の機能であり、家電流検出機能を持っていない遮断機の説明です。 なので、接触させた状態で2倍の電流を流すことも可能です。 ただし、この場合、遮断機を操作して遮断を行なった際、その接点にはアーク火花が発生し、その火花が消弧できなくなり、電流が流れ続けすために、電路を切り離すことができず、電路を(つまり電線)を保護できないことがある。 と書いてあるということです。 一般的なブレーカーは、過電流検出器と遮断機がセットされたもので電流が大きい状態を検知すると、遮断機を動作させて遮断するものになりますが、あくまでここで説明されているものは、遮断機単体での説明になっている。ということです。 なので、3)の内容は、過電流検出と家電流検出時の遮断制御がついていない遮断機ですので、定格を超える大きな電気を流しても、電気は切れず、その時におこる接点のことと、操作を行なった時に起こる接点への問題や、遮断できない状態のことを書かれているわけです。 そんなのあるわけねーだろ!と思われるかもしれませんが、 見た目は安全ブレーカーなどと同じものがあります。 パナソニックの資料を見られている方のようなので、 パナソニックでは BBW-DS型というシリーズが接点だけのものとしてあります。 説明の中にも、 「サーキットブレーカーから過電流引き外し素子を除いた開閉器です。」 と書かれています。 質問されている部分は、あくまで接点に流れる電流とそれに対するダメージなどを説明するためのものですので、接点のみに限定した説明として書かれているものと思いますよ。
お礼
>>1)遮断器の何処が焼損するのか? 遮断用の接点です。 ある人はバネが壊れる、ブレーカーがバカになるとか言っておられて、何年も疑問に思っていました笑。 >接触抵抗 これを何年も考えていて、接触面積=つまり、接点だという事なんでしょうかね。 長文回答ありがとうございます。 もう少し頭の中で整理してみようと思います。
そもそもの元の文章がないとそれだけではいろいろな意味に取れてしまうので何ともいえないと思いますけど。 どのメーカーのどの部分に書かれているなど、載せた方が良いと思いますよ。
補足
ttps://jpn.faq.panasonic.com/app/answers/detail/a_id/78555/p/4207 panasonicのサイトを見て自分の経験からそう思ったのです、
お礼
>接点 が異常消耗します。 また、これらが発生した熱により接点や消弧室材料が気化し膨張、 明確な回答で、大変参考になりました。 この部分が詳しく知りたかったのです。 >露出している部分に何か 当たるとか、接続部に緩みが生じて過熱して絶縁物が焼損し、 短絡 状態になります。 以前、ドライバが当たったのを思い出しました。 また、VVFの芯線露出した部分での絶縁破壊も経験しました。 >その時の電流は物の当たり方や絶縁物の状態等で変わるので、 面積やモノの違いや接点状態なのが重なり合って短絡電流も異なる結果になるということなんでしょうかね。