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多体問題について知っておきたいこと
- 多体問題とは、複数の質点が相互作用しあう問題です。
- 多体問題は一般的に解くことが難しく、特殊解を除いては絶対に解けないとされています。
- 特殊解の場合でもクーロン力の場合は解けないことがあります。また、シュレディンガー方程式も多体問題は解けないとされています。
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まず (3) から リチウム原子 :原子核 1, 電子 3 ナトリウム原子 :原子核 1, 電子 11 カリウム原子 :原子核 1, 電子 19 これらの原子で、電子が 1つでないことわかってますよね。 どうして、勝手に 1つで処理しようとするのですか。 ところで、質問者さんは、二体問題なら解けますよね。 重力の古典力学の問題も量子力学のシュレディンガー方程式も。 (ほぼ自力で解けるのか、解き方を見て理解できるのか) 一般の三体問題は、積分法によって求められない。 ということが、ポアンカレによって証明されてます。 ポアンカレの論文(1892年フランス語) 9https://archive.org/details/lesmthodesnouv001poin/page/18/mode/2up しかし、三体問題の運動方程式の解の運動は、存在します。 多くは数値積分で近似します。特殊な条件の場合に限定したり。 特に解かれるのは制限三体問題で三体目が大きな二体の運動に 影響を及ぼさない小さな場合です。制限四体問題も三体目以降 小さな場合です。 ラグランジュは、三体問題の特殊解を示しました。 直線解3、正三角形解2 です。相対的な位置関係が変わらないの はこれだけでしょうね。実際には、直線解は、少しでもズレると ズレが大きくなる不安定解で、正三角形解は、少しズレても安定 で実在します。(太陽-木星-トロヤ群小惑星。) 実際の多体問題は、コンピュータによって軌道計算されます。 日食(ほぼ 太陽-地球-月 の三体問題)も100年程度なら正確に計算 されます。シューメーカー・レヴィ第9彗星の木星衝突も計算で 予言されました。 (2)斥力もあるクーロン力の場合の特殊解 重力の制限より厳しくなります。三体間すべて斥力は、遠ざかる だけで、引力と斥力混在では、正三角形解すら成り立たないし。 相対的な位置関係が変わらない解はおそらくないでしょうし、 斥力が極端に小さい条件でないと解けるような周期解はないはず。 量子力学で扱う系を古典力学的な制限三体問題にもできません。 原子核1+電子2 では、二体目・三体目の質量・電荷は同じ電子、 斥力が強すぎて扱えません。 そもそも、量子力学では、位置関係・質量比を限定するような 制限三体問題は、ありえないに近い制限です。 波動関数も様々な近似理論を工夫して計算させるのが実情です。
お礼
御回答ありがとうございました。