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人の目で見ることのできる天体
ネットで綺麗な星や銀河の写真を見ることができます、電波望遠鏡のデータを処理したり、観測データをもとに想像で描いた映像だったりします。 地上にある世界最大の光学望遠鏡で人の目で直接見ることができる星や銀河はどこまで綺麗あるいは細く見ることができるのでしょうか?
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現実に世界最大の望遠鏡で眼視観測が可能かどうかは知りませんが、結論を簡潔に言えば、「集光力の威力はわかっても、期待するほど(天体写真のように)細部までは見えない」ということになるのではないかと考えます。以下はその理由です。 アマチュアが趣味の範囲で購入できる範囲の天体望遠鏡では、精度が同程度なら「大口径(といっても購入できるのは数十センチまででしょう)ほど良く見える」ということは常識です。ただそれが口径が10メートルを超す「世界最大の望遠鏡」までそのまま延長できるかどうか、ということです。 回答者は口径1.3メートルの天体望遠鏡(F10)で、火星とオリオン大星雲を見せてもらったことがあります。さすがに集光力がありトラペジウムの周囲の星雲はよくわかりました。シーイングの悪さ(大気のゆらぎなどによる像の乱れ)が災いしたのか、火星の模様は期待したほどよくはわかりませんでした。(視直径が11秒くらいのときです)大口径・長焦点の方がシーイングの影響を受けやすいので、地上の「世界最大」の望遠鏡ではそのまま(補償光学などの助けを借りなければ)ではその全能力を発揮させることはまず無理でしょう。 天体写真と眼視観測との違いは、カメラと肉眼との差ですが、淡い天体の場合の最大の違いは「カメラは光を蓄積できるが肉眼はできない」という点です。このため淡い星雲や彗星の尾の場合、写真では細部まで明確に写せるのに対し、眼視観測では「淡くボーっとした光のシミ」にしか見えないということが良くあります。 例えば200ミリF4(口径5cm)の望遠レンズをデジタルカメラにつけて長時間露出で撮影した写真に写っている彗星の尾の細部の様子は、口径5センチの天体望遠鏡による眼視観測ではまずわからないでしょう。 一方惑星などの場合は、短時間内に撮影した多数の画像を合成することによって1枚の画像では明確に写っていなかった模様を細部まで描写することが可能です。フィルム時代には熟練したアマチュア観測者がシーイングの良いときに肉眼で見て描いたスケッチの方が、同じ望遠鏡を使って1枚撮りで撮影した惑星の写真よりずっと細部まで描かれていましたが、デジタルカメラの撮影技術や画像処理の進歩のおかげて現在では逆転したのではないかと思います。 大口径といえば、19世紀半ばにロス卿という名前で知られるアイルランドの天文学者ウィリアム・パーソンズが口径72インチ(1.82メートル)という当時世界最大の天体望遠鏡を製作して眼視観測したスケッチが残っています。銀河の渦巻き構造がはっきり描かれていて「大口径の集光力の威力」を感じさせます。 http://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/exhibition/051/ こうしたことを考えあわせれば、最初の結論に達します。
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- nananotanu
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人の目で見ても目の感度が低いのでそんなにきれいには見えません。 色がつくのと、細かい構造が見え始めるくらい、でしょうか。
お礼
回答ありがとうございます。
お礼
回答ありがとうございます 綺麗な映像は、デジタルカメラで長時間露出で撮影したりしてたのですね 大変良く分かりました