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機械材料の強さ、引張度、靭性、硬さについて
- 機械材料の強さについて、引張度や靭性、硬さという多岐にわたる性質について紹介します。
- 材料の性質を述べる際に統一された表現がなくわかりにくい点があります。強さは引張度や硬さなど様々な要素で表現されます。
- 材料の硬さと靭性は反対の性質です。硬い材料は脆く、靭性が低くなりますが、焼き直しによる靭性の向上が行われます。衝撃や曲げには靭性が重要です。柔らかい材料は靭性が高いです。
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ANo.1の補足に回答します。 表現として使い分けはされますが基本的には「引張強さ=硬さ」です。引張強さと硬さには相関があり、引張強さが高いと硬さの値も大きいです。なので「引張強さが高い」と書かれた材料は「硬い」材料と言い換えることができます。 材料の強さを表す指標としては引張強さと硬さは似通ったものです。材料試験について学んでみてください。何を評価するためにどんなことをするかが分かれば各表現の意味が分かるはずです。 http://solid4.mech.okayama-u.ac.jp/金属材料の試験方法.pdf 硬さと靭性の関係については「硬いと脆いこともある」程度に思っておいてください。「硬いから絶対に脆い」わけではないです。
その他の回答 (6)
- kuroneko2020
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回答(2)(6)の追加です。 「『粘り強さ(靭性)』を増すのに『引張強さ(強さ)(硬さ)』を低く(柔らかく)する」はおかしいのか。 回答(6)の参考資料にあるように、事実としてそうなっているのです。 同じ強さと言っても「粘り強さ」と「引張強さ」は全く別の特性なのです。 靭性が不足している場合の対策は硬さを下げるだけではありません。 (a)図22にあるように同じ硬さでも靭性が高い鋼種に変更する。 (b)素材の不純物成分(S,P,C,Nなど)を減らす。 (c)結晶粒を微細化する(特殊な熱処理でできる場合もある)。 などがありますが、硬さを下げるのが最も実用的です。 「引張強さ」と「靭性」が相反する特性なので、熱処理する場合の硬さの設定がとても重要であると言えます。 なお回答(6)で「引張強さと硬さは別物」である理由の一つを説明しましたが、それ以外にも (a)オーステナイト鋼は図22の比例線からずれている。 (b)鋳鋼や鋳鉄は図22の比例線からずれている。 (c))硬さよりも引張強さの方が材料不良を見つけ易い。 などがあります。 JISの材料規格を見ると、硬さ、引張特性(引張強度、降伏点または耐力、伸び、絞り)、衝撃値がすべて規定されている例が多々あります。材料を評価するのにそれぞれの項目が必要であることが分かります。
- kuroneko2020
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回答(2)の追加です。 「引っ張り強さ=硬さなんですか」 http://www.cis.kit.ac.jp/~morita/jp/class/LabClass/LabClass11.pdf の2図にあるように硬さと引張強さは確かにほぼ比例しています。しかし http://sokeizai.or.jp/japanese/publish/200706/201307furuya.pdf の図10によれば、硬さを上げていくとあるところから引張強さが急激に低下しています。急激に低下を始める硬さは鋼種により異なっています。これが引張強さと硬さを別々の評価している理由です。片方でもう一方を代用することはできません、 「硬くすると脆くなるんですよね」 https://www.jstage.jst.go.jp/article/denkiseiko1925/41/1/41_1_59/_pdf の第22図にあるように硬さを上げると確かに靭性は低下します。上記「素形材」文献の図11にあるように高硬度域でも同様です。ただこれらの図から、同じ硬さでも鋼種により衝撃値に大きな差があることが分かります。これが硬さと衝撃値を別々に評価している理由です。
- 02526956
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何も条件がなければ、引張り強度です。 強さって何?とただ漠然とした質問だとその様な回答になります。 包丁に使う材料の強さとなると、引張り強度もありますが、それ以上に硬さ折れにくさ(靭性)になりませんか。 このように、用途や使用方法によって要求される強さの内容は違ってきます。 強度:どのくらいの力に耐えられるか。 剛性:変形しにくさ。 靭性:粘り強さ。(衝撃に対して強いか) 延性:粘り強さ。 脆性:もろさ。 硬さ 柔らかさ など強さの中には色々文言があります。 No,2の回答者様が紹介した所をまず目を通すことがいいかと思います。
- hahaha8635
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鉄が特別なのを理解しましょう https://d-engineer.com/zairiki/samazama.html 降伏点があるのは 鉄ぐらいです ほとんど物には降伏点がなくぶちっと切れます 靭性(粘り) https://materialmechanics.work/archives/1196 https://life-freedom888.com/kyoudo/ 鉄は炭素や添加物 焼き入れで構造を変えることにより 靭性(粘り)をコントロールできます あまりカチカチにしてしまうと靭性(粘り) 生鉄だと強度が出ません
- kuroneko2020
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「色々な表現が出でくるため、言葉が統一されていない」のではありません。 同じ特性を統一せずに別々の言葉で表しているわけではなく、別々の特性を表しているから別々の言葉になっています。 「強い選手(材料)」と言っても種目(特性)が変われば強弱が変わるようなものです。 Wiki強度 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BC%B7%E5%BA%A6#:~:text=%E6%9D%90%E6%96%99%E3%81%AE%E5%BC%B7%E5%BA%A6%EF%BC%88%E3%81%8D%E3%82%87%E3%81%86%E3%81%A9,%E3%81%AB%E9%99%90%E3%82%89%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%9F%E3%80%82 にも「強度を表す指標は様々であり、材料の変形挙動の種類によって以下のように用語を使い分ける」とあります。 とりあえず上記Wikiとともに 「力と破壊」 https://pub.nikkan.co.jp/uploads/book/pdf_file50ab034ea493f.pdf 「材料特性の意味」(ちょと難しい) http://mechanics.civil.tohoku.ac.jp/bear/nisikozo/s5node10.html を読んでみて、分らない点を聞いて下さい。
- noname525
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材料の強さは一般的には引張強さのことです。 靭性はともかく引張強さが高いなら硬いので、引張強さを基準に材料として強いものなら硬さの値は高いです。 靭性や粘り強さは衝撃に強いか弱いかの表現です。 数値として表すにはシャルピー衝撃試験値が用いられます。 この値が大きければ、靭性が高く粘り強いです。 鉄鋼材料の場合、焼入れ焼戻しすれば靭性が高くなります。 焼入れ焼戻しをざっくり言うと熱して急冷することです。 焼入れ焼戻しを行うと焼入れのみの時より柔らかくなりますが靭性が高くなります。 また、柔らかいから靭性が高いわけではないです。靭性を高める処理をした結果として柔らかくなるのです。 材料を柔らかくする目的は靭性を高めた結果だったり、加工しやすくするためなど様々です。 硬いということは変形しにくいということです。つまり変形して欲しくないところに使うなら硬いに越したことはないです。 硬いと脆いから必ずしも柔らかくしなければならないわけではないです。
補足
ん?引っ張り強さ=硬さなんですか?そうすると硬くすると脆くなるんですよね?靭性が失われるということ、、 引っ張り強さと硬さは分けているのではなく??