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枝豆以外の残留肥料が少ない野菜は?
- 枝豆の前作として、残留肥料が少ない野菜について知りたいです。
- 肥料が残留する野菜としては、白菜や玉レタス、キャベツなどがあります。
- 一方で、高菜、小松菜、サニーレタス、山東菜、薩摩芋などは肥料の影響が少ないと考えられます。
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枝豆の前作としてどんな科であっても避けるべきは「蕾や花を食べる種類(ナバナやブロッコリーなど)」と「実を食べる野菜」です。これらを栽培すると栽培法やその年の天候などによっては特に必要になる土中のリン酸が足りなくなる可能性があるので、枝豆が植えたいのなら実の付きに影響しない様に、花や実が成る野菜は種類が違っても同じ場所へ続けて植え付けるべきではありません。 かと言って、葉を食べる野菜をマメ科作物の前作で作ってしまうと葉野菜栽培で特に必要な窒素を追肥で与えて育てる為、窒素成分を丁度収穫時にほぼ消耗させるという技術は専業農家でなければなかなか難しく家庭菜園では土内へ残らせがちで数年も経てば過剰に残留してしまい花実野菜の後に実野菜である枝豆を作れば窒素だけ多く効いて葉が良く茂り株は大きく育っても蕾が付きにくいか実が育ちにくい事へ繋がってしまう可能性があります・・・。マメ科は根の根粒菌が空気中の窒素を取り入れ土内へ蓄積させるので、枝豆を作る前の土に窒素が残留していると土に過剰に溜まって株に影響してしまう事があるのです。 残留窒素は度が過ぎればかなり厄介で、私の所では先代が急死し農家だった家と畑を受け継ぎましたが(私と家族は非農家)毎年小松菜を作っていた畑が残留窒素が酷くて私が葉野菜を作れば急成長し葉の質が軟弱で害虫が大量発生。歩けば大量に虫が跳ね飛び、葉一面にびっしりと細かい穴が空いて食べれた物ではなく、花を植えれば株ばかり育って葉はワサワサ茂っても窒素が多すぎて何年待っても花芽が出て来ず、ようやく蕾が出来てくればゾウムシが大量発生して出てきたばかりの蕾が育つ前に枯れたり、咲く直前まで大きく成っても花首から汁が吸われ取れたり・・・。結局耕作放棄してしまい20年経て、最近ようやく普通に植物が育つ土に戻りました。 そんなわけで枝豆の前作には葉野菜も出来れば避けた方が良いでしょう。白菜・玉レタス・キャベツ・高菜・小松菜・サニーレタス・山東菜は葉野菜ですから、できれば枝豆の後作に向くと思います。 結局、次の枝豆に影響が少なく作れそうなのは根野菜と言う事になると思います。薩摩芋の他にはジャガイモ・里芋・ダイコン・カブ・牛蒡・大根・人参といったところでしょうか・・・。 連作障害を避ける為に出来れば毎年、同じ畑でも違う科の野菜を収穫した方が良い(輪作=3~4種類のサイクルでローテーション。畑を4つに区切り植える場所を隣へずらしても)というのはお聞きに成ったことがあると思いますが、この時に食べる部位も変えて植えた方が地中の養分の偏りも防げ、作物の成長に不可欠な地中の有用微細生物の生息数が極端に減ってしまう事も防ぎやすくなります。農家ではじっくりと土壌を整える為に主要作物を植える畑は毎年替え4年経てばまた元の場所に戻ります。 なので、できれば枝豆の前作は根菜類にして枝豆の後作は葉野菜の順が地中の養分のバランスの事を考えればトラブルも起きにくいと思います。 あと、野菜には相性が良くない取り合わせがあって隣り合わせで植えると育ちに良くない事はもちろん前後続けて同じ場所に植えてしまっても土に残っている前作の根から放出された廃棄成分などの影響で育ちが悪くなる事があります。これについては長くなるので割愛しますがご自分で早いうちに確認しておいた方が良いです。 同じ科やとても近い仲間でも食べる部位が違う野菜(例えばキャベツとブロッコリーはケールから進化した物。レタスとゴボウはどちらもキク科)などもあって連作障害を避ける植栽計画を立てるのが大変ですが主に野菜の種類を占めるのはアブラナ科・キク科・ナス科・ウリ科なのでこれらを栽培のメインに据え同時か合間に同じ科の野菜が少ない類の玉ねぎ・トウモロコシ・ホウレン草・里芋などや、少し余ったスペースにシソやネギなど植え育てると良いでしょう。 注意したいのは野菜によっては宿根草があるので植え場所に気を付け畑の端に長く一列植えるなどすれば邪魔になりません。例えばアスパラガスは一度植えると10年はそのまま、ミョウガは植えっぱなしも良くないので何年かに一度の植え替え、ネギの種類の一部やニラや行者ニンニク、最近栽培する人が多くなったキクイモなどは基本植え替えません。 貸し農園を借りて前の借り手が何を植えていたのか分からないので一度畑の土をリセットさせたり、土内に過剰に溜まってしまった養分を早く消耗させたいのなら肥料喰いの性質を持つ作物や緑肥植物を該当場所へ植えて作物を収穫した後の廃棄部分や、通常の使い方なら畑の土に漉き込めるまで育った緑肥を別の場所へ移動させると良いそうです。種類としてはトウモロコシやヒマワリ(緑肥品種と食用品種があります)がそれにあたるのだとか。 畑の植栽計画は種類を多く栽培するほど悩むので大変ですが上記の点を抑えつつ候補をあげていけば、肥料や堆肥の量を適切に与えられ畑の土壌バランスも崩さず上手に栽培できると思います。