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ドイツのバイロイト音楽祭って何んですか？

2018/08/30 22:25

ドイツのバイロイト音楽祭って何んですか？毎年やってるみたいですけどどういう行事なのですか？

america2028
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ドイツ語
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kifimi
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2018/08/30 23:52 回答No.2

ドイツ・バイロイトにあるバイロイト祝祭劇場で毎年夏に開催される音楽祭。ワーグナーが自分の楽曲を上演するために始めた、ワーグナー尽くしの音楽祭で、ワグネリアン（ワーグナー信者）にとっては憧れの「聖地巡礼」。クラシック音楽祭の中で世界一チケット入手が難しいとされています。

質問者

お礼 2018/08/31 20:26

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hue2011
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2018/08/31 09:54 回答No.4

いくつか回答がありますが、肝心なことが欠けています。だれがいつ何の理由で始めたか、です。これはワグナー本人が始めたフェスティバルです。ワグナーは成功者だと思う人が多いでしょうがひどく嫌われた人で、その理由はオペラの常識を破りまくったからです。通常オペラというのは英雄みたいなものとその周辺のひとたちが演じる芝居にメロディをつけ、日常会話でない歌詞をろうろうと歌って人に見せるものでした。したがって悪者が出てきてもそれは本当に悪者であって退治されて当然で、そんなのにはいい歌手を割り振らない。結核で死にそうなのに絶叫みたいに大声で歌ってもいい、というような、お約束でやる歌芝居だったんです。ワグナーはこの世界に、情念だとか性欲だとかそういうものをぶち込み、心理劇というか精神活動みたいなものを表現したんです。で、オペラ（歌劇）ではなくミュージックドラマ（楽劇）だとしたのです。そんなもん、一般客は引きますよ。興味はあるけど、恋人とか娘を連れていけない舞台じゃないですか。ただ彼はパトロンがいて国家予算をつぎ込んでくれて上演はできたんですが、これ自体通常の感覚で言うと癒着です。やっぱり嫌われます。そこでワグナーが考えたのは、自分のものだけをやる芝居小屋を作ろうと考えた。そこそこ儲けたお金がありましたからそれを全部投入して、ドイツの中でも田舎も田舎ど田舎という、しかも山の上の場所にそれをこしらえあげたんです。これがバイロイト祝祭劇場です。ここで楽劇を見ようと思うと山を登っていかなければいけない。山を登ってでも聴きに来てくれる人だけふるい落とそうとしたんです。トリスタンとイゾルデみたいな不倫の極致の上激しい性表現があるようなものを自分の劇場でやる分についてはだれもとやかく言わんでしょう。それはそれとして、彼には長年やっている「ニーベルングの指輪」という壮大な連作楽劇があって、４連作のうち最初の２作だけは上演して王から絶賛を浴びたけど舞台が不足で学芸会みたいなのを解消してやりたい方向にもっていきたいということでこの劇場をちょっと複雑な形状構造にしたんです。つまりオーケストラが全く見えない、舞台以外は見えない。で、結局指輪は全部完成し、最後に「パルシファル」という、自作のローエングリンを否定して先に行くというような不思議なものをこしらえて上演するまでもっていったんです。この劇場は上演中は真っ暗な真の闇の中でやりますから、こういう神秘劇の説得力には重要な力を発揮します。一度でも聴いたことがあれば知っているはずですけど、ワグナーはドイツ語のごくごく標準の会話を台本にします。歌うためにつくりこんだ歌詞は使わない。ですからかなり聞き取りやすい。そういう言語でトリスタンとイゾルデを演じられると客席で射精する男が出たりするんです。それはバイロイトみたいな真っ暗な閉鎖空間の場合は他人に知られないで処理できます。それがこの空間の隠れたメリットです。なお、ワグナーの妻というのは最初にいたんですが、不倫で新たな妻を迎えた。これはベルリンフィルの有名な指揮者の妻ですが、実はリストの娘。これがワグナー本人が死んだあと音楽祭に君臨し、息子や孫もそれを継承してきています。で、息子の嫁が実はヒトラーと複雑な関係になって、ナチス御用達の劇場みたいになっていったのです。ヒトラー自殺後ドイツ帝国もなくなりました。このとき敵だった国はいろいろな都市を破壊しましたが、重要な芸術拠点はすべて残した。ドレスデン歌劇場とかライプチヒゲヴァントハウスなんかですが、これらはソ連側が獲得した。バイロイトは西側になったんです。かかわった指揮者だとかは戦犯扱いで活動制限を受けましたが、祝祭劇場自体は特に差し押さえも何もなく、ワグナーの孫たちが元気でしたからかれらが運営した。ときどきは番外でベートーヴェンの管弦楽なんかを演奏しますが基本的にはワグナー専門劇場です。ところで、このバイロイト祝祭劇場管弦楽団というものなんですが、実はそんな常設オーケストラは存在しません。祝祭があるときに、ウィーン・フィルだとかベルリン・フィルだとかミュンヘンのオーケストラなんかの首席奏者が勝手に集まってきて半分ボランティアみたいに合奏するんです。ですから楽団に音楽監督もいなければインストラクタもいません。そういうわけで、1年に1度特定期間しか上演はできないのです。現在は国際社会になりましたから、いろいろな国の人間が集まってきて見たい聴きたいというのを旅行企画会社がある程度仕切っています。そういう意味ではウィーン・フィルのニューイヤーコンサートに近い形の上演になっています。