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超弾性合金の破断
- 超弾性合金の特徴である破断しない性質について調査している中で、ある特殊な条件下でワイヤーが破断する現象に遭遇しました。
- 通常は引っ張っても切れない超弾性のワイヤーが、ワイヤーの途中で小さい円を形成し、その円を固定した状態で素早く引っ張ると破断してしまうのです。
- なぜこのような場合に限りワイヤーが破断するのか、解明できていません。
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撚り線ではなく、単線ですよね。 「超延性合金」ならば引張ると破断せずに、どんどん細くなって伸びるでしょうが、「超弾性合金」ですから、超弾性特性の限界(10%程度)(比例限よりもずっと大きい)を超えれば元に戻らないし、引張強度(1500MPa程度)を超えれば破断します(破断伸びは20%程度)。 「普通に引張っても破断しない」のに「片側を小さい円にして固定し、同じ力で引張ると破断する」のでしょうか。ゆっくり引張れば破断しないが、「素早く」引張ると破断するのでしょうか。破断位置はどこでしょうか。 「小さい円」は力をかけて作るのでしょうか。破断位置が円の位置ならば、その位置がすでに限界伸びに近い塑性変形を起しているのではないでしょうか。 破断位置が円の位置ならば、円の固定方法によっては、回答(2)にあるように、そこに応力集中している可能性も高いと思います。
超弾性材でも、表面が荒れていたり、微小凹凸、切り欠きがありますと、 応力集中が発生し、そこから破断します。 菓子袋等は、樹脂で超弾性の物は多くあります。 その袋を開封する時に、切り欠きがない方を引張ったり、捩じったりしても、袋が唯々 伸びるだけで開きません。≪あきまへんは、もう本当に lol≫ でも、切り欠き側を、引張ったり、捩じったりすると、袋が切れて開封できます。 これは、切り欠き部に、応力が集中して、超弾性樹脂が破断し破れたから、開封できたのです。 ワイヤー表面が、そばだ(峙)ったり、微小凸凹(U字型切り欠き)、V字に近い切り欠き 、への字曲がり、等々がありますと、応力が集中します。 ワイヤーは取扱上、曲げの力が加わり、その曲げの特徴は、最大の力が表面を走る と云われる程、表面(表層部)に大きな応力が作用します。 そして、表面が荒れていますと、表層部の最大応力が、スムーズに流れずに、急停止のような 現象が発生し、衝撃みたいな応力がその部分に発生し、表層部の最大応力が更に最大になり、 超弾性材でも破断します。 材料全体に、最大応力が発生すると、材料全体が伸びるのですが、切り欠き等での応力集中 は切り欠きの頂点部分に集中し、点又は線なのでその部分の伸び代は少なく、又弾性材の 回復作用が発生する間もなく、延びるので破断となります。 そばだ(峙)ちも根元は、微小の切り欠きとなっていて、凹みだけでなく、微小出っ張りも、 微小V字が形成されています。
>ワイヤーの途中で小さい円を形成 一般的に、ワイヤーに「キンク」ができた状態と言うように思います。 このような状態では、ワイヤーの素線に均等に荷重がかからないので、 均等に荷重がかかった場合に比べて破断しやすくなると思います。 超弾性合金について十分な知見がありませんので、見当違いでしたら ご指摘頂ければ有難く存じます。