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EMC(イミュニティ)について
- EMC(Electromagnetic Compatibility)は、電気的な機器やシステムが互いに干渉し合わないようにするための技術です。
- IEC61000-4-4(Electrostatic Discharge Immunity)は、電子機器が静電気放電から発生する干渉に対して耐性を持つことを要求しています。
- 医療機器(クラス1)の場合、EMCの対策としては、適切な電源フィルタやシールド化、接地の適切な設計などが考えられます。
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JIS C 6100-4-4 ≒ IEC61000-4-4を斜め読みしてみました。 立ちあがりの速いバースト波を、電源端子にコモンモードとして印加する 試験規格と見受けました。 立ちあがりの速い ≒ 高い周波数成分を含むコモンモードノイズを抑えること に対して、最も有効なのは電源トランスです。 次のような配慮をすることをお勧めしたいと思います。 (1)電源トランスの1-2次間に、静電シールドつきのトランスを用いる。 更に、電源トランスの静電シールドは、できる限り短い電線で、シャーシ に接地する。 (1')単なる静電シールド付きトランスではなく、EFT/Bを抑制する性能の 高い電源トランスを採用する。 (2)電源トランスの1次巻線に接続される電線を、できる限り2次側の回路と 物理的に距離を離す。 (1次側電線と、2次側電線を結束するなどはもってのほか) (3)機器の電源端子と、機器の電源トランスとをできる限り接近させて、 電源トランスの1次巻線に接続される電線の長さを可能な限り短くする。 (結果として、2次側との電気的な結合を低減できる) (4)機器の入力に、大振幅のコモンモード雑音を低減できる性能を有する フィルタを設ける。 (5)機器の外部に、ノイズカットトランスを設ける。 (1)一応静電シールド付きのトランス 高周波ノイズに有効な静電シールド構造としているか否かは、トランス メーカー次第のように想像します。ノイズカットトランス(商標??)を 作っているようなメーカーならば、EFT/Bを抑制したいという仕様を理解し てくれると思います。 (4)フィルタ コモンモードフィルタの追加 EFT/Bは、波高値の高いバースト波ですから、通常の雑音抑制の基準で選定 すると、コアボリウムが不足して、コアが磁気飽和して、抑制作用が失われ る可能性があります。EFT/B印加時に、磁気飽和しないことを基準に選定 なさることをお勧めします。合わせて、適切な容量のYコン(接地コンデン サ)を使って、EFT/Bが内部に入り込まないように処置することが望ましい と思います。なお、Yコンの接地線は最短距離で配線し、バースト波電流 が流れるループ面積を最小にするなどの配慮が望ましいと思います。
お礼
ohkawa様 早速のご回答ありがとうございます。 頂いたご回答の内容を検討させて頂きました。 (1)電源トランス 実は、一応静電シールド付きのトランスを使用しているのですが、 特にEFT/Bを抑制する目的のものではないため、効果があるか分か らない状態です。 トランスのメーカーの方と相談してみます。 (2),(3)配線 1次2次の分離と線材の長さには気を使っているつもりなのですが、もう 一度見直して見ます。 (4)フィルタ これは既にこちらでも追加を検討しておりました。 TDKのコモンモードフィルタの追加を検討しています。 (5)ノイズカットトランス 一応手元にノイズカットトランスはあるのですが、製品に付属させるには 大きすぎるものばかりです。 ACアダプタくらいの大きさのものがあれば使えるかもしれないので調査し てみます。 特にトランスの件は静電シールド付きなので大丈夫かなと思っておりまし たが、ご指摘の点大変参考になりました。 お忙しいところありがとうございました。