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低カーボン鋼鍛造品の熱処理について
- ASTM A182 F91の通常NTの熱処理に追加で2回のSRを行う必要がありますが、2回のSRの意味が分かりません。
- 2回のSRによって、通常のSRよりもゆがみやストレスがより良く除去されるのでしょうか?
- 低カーボン鋼鍛造品の熱処理において2回のSRを行う意味について説明してください。
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>2回SRすることによってゆがみやストレスが通常のSRより、よく除去される ということなんでしょう。 JISに無いし、火SFVAF28とかの規格も不明。相当DIN規格をみても2回SRせよとは書いてません。 同じ用途のマルテンサイト鋼で鋳造法に関する特許文献にこのような記述 【0034】 2回の焼戻し処理温度が550~780℃で、1回目の前記焼戻しの冷却を空冷及び2回目の 前記焼戻しの冷却を炉冷により行うことが好ましい 原理はどうなのか、高クロム鋼は耐熱性が良くて1回SRでは応力が抜けにくいから繰返す程度の知識しか有りません。 同様な高温焼戻しを3回繰返すハイスについては、2回まではオーステナイトをマルテンサイトにする目的なので焼戻ではなく焼入と呼ぶほうが相応しいとの説(大和久重雄著・鉄鋼材料入門)。 1回で時間を延ばすだけではダメで、然るべき冷却を行い繰返しが必要。
大変恐縮ですが回答では無く質問です。よろしければお教えください。 1)鍛造品にどのような加工(例えば、曲げ)を行った後にSRを行うのでしょうか。あるいは、溶接部に対して行うのでしょうか。 2)各SRの時間が規定されていませんか。1時間を2回とか。 F91は9Cr鋼です。大手重電メーカーということからも超高圧、高温の蒸気ラインで使用かと想像しています。一度に長時間のSRは却って良くないのかと。 5Cr、9Crクラスの材料の一般論として、高温、長時間で後熱処理を行うと引張り強さ、じん性の低下が起こるそうです。このことに関係するのではないかと調べましたが、門外漢には分かりませんでした。昔、発電設備の大手M社が、ボイラの過熱器の材料として9Crが良いかオーステナイト系ステンレスが良いか悩んでいるような話を聞きましたが、いろいろ難しいことがあるのでしょう。お役に立てず申し訳ありません。
鍛造品で耳にしたことがあります。 言葉や略語はご存知でしょう。 ◆ NT 焼ならし焼戻し normalized and tempered ◆ SR 試験片に応力除去熱処理 stress relief annealing や ◇ (N)焼ならし(Normalizing) ◇ (T)焼戻し(Tempering)、 ◇ (SR)応力除去焼なまし(Stress Relieving) 効果は、URLを確認ください。<上の2つ> 通常、合金成分の多い鋼で炭化物をつくる元素が多いものは、特別な処理をしなくても、自然 に炭化物が球状化して加工性の良いものになりますが、球状化しにくい鋼や常温になったとき の硬さが高くて加工しにくいものは、冷却速度を制御するだけでは軟化しない場合もあって、 特別な温度サイクルでそれを球状化させたり、低温焼戻しなどを併用したり、2回の焼なまし を実施する場合もあります。 とか。
圧力容器・熱交換器の世界では2-SRという指定がされることはあります。 塩素環境下など応力腐食割れが起こりやすい場合は、万全を期すため2-SRとし、 残留応力を極力減らすようにしていました。 検証したわけではないですが、2回行ったほうが残留応力は小さくなると言われております。
お礼
ありがとうございました。 2回することもあり得るのですね。 その後注文主のさらに客先(大手重電メーカーさん)の仕様書も見せてもらいましたがやはり「2SR」と記載されていたので、ご指摘の根拠があっての指示なんでしょう。 勉強になりました。