- 締切済み
S45Cは焼入れして使うもの?
- S45Cは一般的に焼入れして使われる材料ですか?
- S45Cは炭素含有量0.45%あり、焼入れすることで十分な硬さを得ることができます。
- S45CとS60Cを焼入れした場合、どちらが硬いですか?
- みんなの回答 (8)
- 専門家の回答
みんなの回答
S45Cは調質鋼と呼ばれています。 調質鋼は「調質して使う鋼」という意味で使う場合があります。「はだ焼鋼」(SCM220など)というのが、「はだ焼(浸炭)をして使う鋼」というのと同じことです。 S45Cは、「調質して使う鋼」ですから本来は調質(焼入れ、焼戻し)して使います。また、JISG4051では「通常更に鍛造、切削などの加工と熱処理を施して使用される機械構造用炭素鋼鋼材について規定する」と謳っています。 しかし、調質しないで使う例は多くあります。調質しないほうが多いかも知れません。焼入れ、焼戻しをしないのならSS400でもS45Cと引っ張り強さは大差ありませんが、機械加工する場合S45Cのほうが削りやすいということで、加工屋さんからSS400をS45Cに変えてほしいと良く言われます。 また、鋼同士をこすり合わせたとき炭素量が多いほどかじりにくくなります。その意味で機械部品にはSS400よりS45Cを多用します。 なお、鋼は焼入れしない生の状態でも炭素含有量が多いほど硬くなります。もちろん同じ条件で焼入れすればS45CをよりS60Cが硬くなります。 これは焼入れ後の状態では炭素原子が多いほど、鋼の結晶格子を大きく歪ませ、力が加わったとき結晶内部のすべり現象を抑えているためです。
国産高級肉牛をステーキにするかスキヤキかビーフシチューにするかに似てる 用途にあった使い方であれば何でも良いと思う。機械設計では常識はあるが、 常識的という表現は曖昧な気がする。「美味しい」のであれば良いと思います 皆さんの捕捉で、S45C材で気を付けたいのは焼入れ深さが2~3mm程度しかなく 中心までには熱処理の影響が届き難いということです。所謂、寸法効果という それで大径で強度がどうしても必要だと、国産高級肉牛の特級レベルが必要?
JISに化学成分を明記してあるのは、熱処理をして使うためですね。もちろん、熱処理せずに使ってもいいわけですが。熱処理も、焼入れ+焼き戻しだけでなく、焼きならしや、焼きなましもありです。メーカー出荷時に焼きなましされているとは思いますが、塑性加工した後に熱処理し直すこともあるでしょう。必要な箇所だけ、高周波焼き入れする方法もよく使われますね。 SC材の数字は、炭素(C)含有量%を表しています。S45Cは、0.45%Cの鋼(Steel)です。鉄鋼の硬さは、主に炭素含有量で決まります。焼きなまし状態にせよ、焼入れ状態にせよ、炭素含有量が高い方が高い硬さが出ます。 もちろん、焼き入れ後に、焼き戻しして硬さを下げれば、逆転させることも可能は可能ですが。 熱処理をせずに使う鋼種は、SS400のように化学成分を示さずに引張り強さ400 N/mm2などと表わします。
焼入れ無しで使うことが多いように思います。 焼入れするなら、指定は水焼き。ピンのような小物では油でも可能だが、硬さの安定性に欠け、歪みも大きく大物は焼割れが怖い、となるとSCM以上を使いたい。 溶接性が良くないので小物となり、切削加工が多い。一品モノの機械部品にはよく使われるが、コストに厳しい量産部品でしっかり強度計算するなら SS400 で充分なことも多いはず。 強度計算をする必要もないもの、そして生よりは硬さがあった方がよい程度。すこし極論だがこのようなハンパな場面で使われる、ではないかと
S45Cのように、熱処理が出来るものは、熱処理して使うのが一般的かなと思います。 熱処理しないのであれば、S35CやSS材のように熱処理出来ない材質を使うことが多いでしょう。 もちろん、S45Cを熱処理なしでも使えますけど、もったいないですし、溶接に手間がかかるなど工作上の制約も出ますから、あまりしないかな・・・・ 熱処理についてですが、S45Cで約φ20程度まで焼きが入るそうで(日刊工業新聞社刊 『設計者に必要な材料の基礎知識』より)、私もφ15程度のピンを、S45C 焼入焼戻で作ったことがありました。 (焼入深さが2~3mmと言うのは、高周波焼入れを想定したものでしょうか?) ただ、もっと大径の素材を熱処理するなら、やはりSCM材等の焼入れ性が良い材質を使う必要があります。 (先の資料で、SCM435は、約φ107まで焼きが入るそうです)
焼入れしなくてもいいし 焼入れしても良いです
先ず、以下の資料で“SS400”と“S45C”の機械的性質を確認下さい。 http://www5.kannet.ne.jp/~azumaseiki/azupa007.html http://www.tokukin.com/00common/matspec.html SS400の引張強さに相当するSC材は、S20Cです。 以上により、強度材として、一般的に使用します。 また、S45C程度なら、当初から焼入れ/焼き戻しをして、強度材として 使用します。<SCM435と同様に、ハイテンションボルト等々で> 以下が、S45Cの焼入れ/焼戻し後の機械的性質です。(3/3へ) http://www.forming.co.jp/database/db/csmsu-2.pdf <S45CとS60Cの硬さ比較も、想像で可能> S45C N(N:焼ならし/normalizing) ⇒ 引張強さ;570N/mm2、降伏点;345N/mm2、硬さ;167~229HB S45C H(H:焼入れ焼き戻し) ⇒ 引張強さ;610N/mm2、降伏点;440N/mm2、硬さ;201~269HB 比較的、硬度が低いので、加工もできるため。 そして、局部的に、焼入れのみで使用する場合もあります。 焼入れのみでは、HRC40以上ともなり、S45C H材の1.5倍(引張強さ換算) 程度強くなります。 一般的に、炭素含有量が多いと、焼入れ/焼戻し時に硬くなります。 また、その硬さと引張強さも、比例関係にあります。<一般的にですが…> その資料が、以下の硬度換算表です。 http://www.khkgears.co.jp/gear_technology/gear_reference/KHK486.html http://www.kuboya.com/ftechexch.htm
普通焼入れして使うものですね。 既にご存じのように、SCの間にある数字が、その鉄に 含有するカーボン量%を示しているのですが、 カーボン量が多いほど(ある程度)焼入れした時の 硬度は上がります。しかし、焼入れしたままでは 脆い状態であり、通常は焼入れした後、焼き戻しをして (この時硬度も落ちるのですが)安定した鋼として使用します。 S45CとS60Cを焼き戻しまでして同じ硬度にした 場合、S60Cの方が、耐摩耗性・靱性その他おおよその 特性で良い方向に向かいます。 価格の話しで言いますと、カーボンが多いほど高価になります。 また、必要とする硬さは、作りたい部品が必要とする厚さの影響 もあります。厚いものほど負荷に対する強度もあがります。 ですから、鉄鋼材料として流通しているものは、S45Cなど は厚さ2?以上程度のものが多いです。 対してハイカーボンは、色々なケース(薄くしたい刃物・ 厚くても強度が必要な金型など)が考えられるものですから バリエーションも様々です。 S45Cの使用例をしては、例えば機械設備のパーツ・工具部品として 使われているケースが多いですね。 焼き入れが必要ない程度のものなら、高張力鋼板(SS400) などを使う方が、材料単価もさらに安価で、且つ焼き入れ工程も無い分、 はるかに良いでしょう。 注意したいのは溶接です。カーボンは、含有量が多いほど 溶接性が悪くなります。0.5%を越えると極端に悪くなりますので もっと強度が欲しいけど、やむなくS45Cに押さえる事も あります。 参考まで。